1993年8月25日発売
定評ある名盤。パーキンスは若くしてこの世を去ったピアニストで、そのため残された作品の数も極めて少ない。西海岸で活躍していたにも関わらず東海岸風ビバップの香りを目一杯表現した本作は、数あるピアノ・トリオ・アルバムの中でも優れた1枚。
フォーレの薫り豊かな響きを美しく再現した演奏として、LP時代から名盤として知られた録音。現在も、この味わいを超える演奏はなかなか登場しない。冒頭から、やさしく繊細な響きで、フォーレの微妙な陰影の変化を描いていく。ピアノもすばらしい。
(1)のチェロはさして腕達者とはいえないが、そのくすんだ音色と品格のある表情は心地よい。(2)も同様の傾向のアンサンブル。暖かく柔らかいが、必要以上に耽溺せず適度な爽快感もを伴う。どぎつくならず、丸みのある録音も好ましい。
器楽作品だけでなく、数多くの宗教音楽をも作曲したヴィヴァルディの代表的な作品。荘厳な雰囲気をもちながら、どこか親しみやすい表情をみせるあたり、いかにもヴィヴァルディならではの音楽だ。演奏は艶やかな弦とのびやかなコーラスの響きが快い。
バッハは、ヴィヴァルディの曲を好んで編曲したことで知られているが、このCDは、原曲である「調和の幻想」と、編曲のオルガン協奏曲を対比したユニークなアルバムだ。バロック音楽の2大作曲家の関係は、音楽ファンなら興味あるテーマに違いない。
オリジナル古楽器のおかげで、こういう上品な音楽が駆逐されてしまったのは至極残念。明るくて軽い響きの典型的にフランス趣味のバッハだ。(1)と(3)はカルティーニ自身がそれぞれ「カンタータ・パストラール」、カンタータ第35番から復元したもの。
サード・ワールドや上田正樹との共演といった音楽関係のみならず、映画、グラフィック、舞台、果てはモデルまでまさに八面ロッピの活躍をしている南アのマルチ・タレント。その華麗な経歴には圧倒されるが、肝心の音は単なるイージー・リスニング・レゲエ。