1994年10月25日発売
この時期の清水宏次朗の魅力を結集したような内容で、たっぷり16曲、CM絡みやTVドラマで親しまれてきた曲を織り混ぜながら構成されている。歌いっぷりが素直で、ありのままの姿を潔く見せてくれるところが、いつまでも初々しい好感を呼ぶ。
歌謡史に大きな足跡を残した2人が後期に出した曲やヒットメドレーでできたアルバム。息の合ったハーモニーと明るい世界は今でも十分に新しい。ヒデが小柳ルミ子に贈った(3)やコンビ結成以前に活動していたユキとヒデの(8)のリメイクなど貴重な音もある。
歌に自信がある人のカラオケ・スタンダードになった(2)(7)を始めとして、存在感のある歌に定評がある彼女のベスト集。街の光の底に暗く沈んだ人々の心情を映した世界は絶品だ。演歌とも一味違うストレートな歌い方は、意外に素直なアプローチで驚いてしまう。
ギタリスト・寺田十三夫のセッション・グループの録音に、英国帰りの男が3曲だけ歌で参加した。柳ジョージだ。この録音に集合したメンバーの数人と組んだグループが、後にレイニーウッドになる。ただその歴史的な価値だけがある、ファン向きのCDだ。
本格的に芸能活動を再開した彼の集大成ともいえるベスト選曲の全曲集。故郷の香りを感じさせる演歌はまさに独壇場だ。朴訥とした歌い方の底にある弱い人間への暖かい視線は、ほのぼのとした味と優しさがあり、しんみりとさせる説得力がある。
DIWから発売されていた『スウィング・ロウ、スウィート・スピリチュアル』に、3つの未発表テイクを加えた完全盤。音質も向上。内容は心の歌というべき黒人霊歌集。アイラーの数ある作品のなかで、もっとも聴き手の心を打つ作品といっても過言ではない。
映画『ラウンド・ミッドナイト』はパウエルと写真家フランシス・ポードラをモデルにした作品だが、この演奏はポードラ宅でプライヴェート録音されたもの。アル中でよれよれだったことがわかって胸が痛い。ポードラ録音はほかにも多くあるがマニア向きだ。
桜井鉄太郎、窪田晴男、小西康陽の3人による伝説のFMプログラムからのセレクション第1弾。それぞれのポップでヒップな芸風が生かされた作品集なのだが、特に変化球と隠し球で攻める小西作品がいい。世の冴えない男達に捧げられた(16)が身にしみます。
白人ピアニストの中でも隠れた人気を誇るウィリアムソンの旧録音。バド・パウエルの人気曲「クレオパトラの夢」をフィーチャーしたところが売りで、CD化に当たっては別テイクも収録されているのが嬉しい。達者なビバッパーによる快作だ。
白人バップァー、アル・ヘイグは決して派手なプレーヤーではない。しかしそのリリカルで味わいのあるプレーは日本人好みと言えるだろう。特に後期の演奏はその傾向が一層強くなった。本作もバップスタイルの(1)からソロの(5)まで多彩な音世界をきかせる。
熱いリズムが躍動したルー・レヴィ・ピアノ・トリオ。熟練したテクニックと、洗練された感覚が程良くMIXして織り上げられた上質もの。決して派手ではないが、渋く、そしてしっかりした手応えのあるソロが聴けます。