音楽むすび | 1995年2月22日発売

現ロリンズ・バンドのヘンリー・ロリンズが在籍したブラック・フラッグのファースト(81年発表)。ヴォーカル面でも演奏面でもアレンジ面でも明らかに重厚さに欠けるが、何かに向かってつっ走るこの性急さは逆に今のロリンズにはない味。時代を感じる。

シュガーのボブ・モウルドとノヴァ・モブのグラント・ハートの双頭バンドだった伝説のハスカー・ドゥ、81年リリースのライヴ・デビュー作。まだハードコア・パンク・バンド然としたファースト・チューンばかりだが、2人の音楽的な原点として本作は貴重。

昨年は話題のSCHAFTに参加し、日本でも知名度を上げてきたレイモンド・ワッツことPIG。従来のパワーは、アルバムに先駆けての本シングルでも一向に衰える気配なし。タイトル曲は超重量級な仕上がりだが、ライヴの(3)にも全身を打ちのめされた。

アイドルという存在が自虐的なオモチャとなっても、やむなしというこの時代にひたすら正統派アイドルに徹する酒井美紀のセカンド。乙女の密かな欲望をテーマにした(1)や(5)もこの子が歌うと生臭くなりようがない。こういう子が一人くらいいてもいい。