音楽むすび | 1995年4月21日発売

スヴェトラーノフ3度目のチャイコフスキー交響曲全集からの分売。実に英雄的なスケールの大きい演奏で、解釈にはいささかの逡巡もなく、感傷の入り込む隙さえない。新素材アートンの使用によって各楽器の音の抜けが良くなり、生に近い音場感を得ている。

ピアニスト自ら、サロン的、甘美で華やかというよりも、えもいわれぬ哀愁やしっとりした部分に魅かれる、と述べているが、しめやかな色合いがにじみ出た、耳に心地よいショパン集だ。よく知られた曲が並んでいるので、初心者でも聴きやすいだろう。