1995年6月25日発売
ナウ・イン・ヴォーグナウ・イン・ヴォーグ
50年代、大手RCAにアルバムを残したキング。これはその以前にストーリーヴィルに録音された隠れた人気盤。待望の初CD化。白人女性らしい清涼感溢れる歌唱は、最近の女性ヴォーカル愛好家の好みにピッタリ。コンボによる伴奏にも瀟洒な味わいがある。
スーベニールスーベニール
パーカー派アルト奏者ウッズの本作は、ラテン系のバンドでも活躍するリンチをフロントに迎えた正統派クインテット編成。かつての相棒に捧げた(4)や、偉大なるベニー・カーターのオリジナル曲(3)などをとりあげ、その健在ぶりをしっかり伝えている。
至上の愛至上の愛
94年暮れにアフリカを訪れた際、ダカールでスタジオ録音した作品で、実質上のリーダーはドラマーのシリル。この顔ぶれから想像できるとおりの真摯なジャズ。マレイとレイクのソロは60年代の熱い一瞬を思い出させる。ハイライトはコルトレーンの(4)。
スタンダード・セッションズ1935〜19スタンダード・セッションズ1935〜19
かのオスカー・ピーターソンをして「3人のピアニストが弾いていると思った」と言わしめたジャズ・ピアノの開祖テイタムのスタンダード集。30年代の記録は音質上の問題を抱えているが、そんな質を度外視させられるほど音楽は雄大。天衣無縫の世界だ。
「フラトレス」アルボ・ペルト「フラトレス」アルボ・ペルト
アルヴォ・ペルトといえばECMレーベルのほぼ独占かと思っていたら、こうして違うヴァージョンが出てきた。現代音楽がこうして広がりを持つことを喜びたい。さらに『フラトレス』のさまざまな編曲が入っていること、その演奏が非常に優秀なことも。
マジシャン+ガーシュイン&カーンマジシャン+ガーシュイン&カーン
70年代にガーナーが自己のレーベル、オクターヴに残した貴重な2枚のアルバムをカップリングした徳用盤。当時流行のポピュラー・ソングを彼独特の大衆性に富んだスタイルで演奏しており、楽しさも倍増。ポップス寄りのピアノ・ジャズとして傾聴に値する。