1996年1月25日発売
シンガー兼サックスプレイヤー、久野かおりが26歳で放った1stアルバム。クラシック少女がユーミンでポップ・ミュージックに目覚め、スタンダード曲が好きだというこの頃の久野かおりの経歴そのままに、穏やかさと気怠さが歌に出ている。
シンガー・ソング・サックス奏者である久野かおりの2ndアルバム。あまりの乙女ぶりに戸感いを感じつつ、無類の幼気さに気づくと可愛さが倍化する。その素直なサウンドとヴォーカルは、乙女チックなものだったと理解できる。ロリコンになりそう。
歌・作曲、サックスなどとマルチ・プレイヤーな才能が光る久野かおりの3rdアルバム。今回は詞も手がけている。ゆったりとした流れの中で歌われるメランコリックな世界は、シーズン・オフのリゾート地にとり残された想い出の物語のように聞こえる。
この久野かおりという人のアルバム、澄んだ声と軽めのサウンドがうまくマッチしていて、とっても気持ちいい。曲もみんなポップだし。けっこう好きになりました。でも「毎日がバレンタイン」という歌は、独り者のボクにはツライ。
1986年にインディーズで発表された2nd。音楽理論をすべて無視したような自由奔放な曲構成が実にユニーク。難解きわまりない音は、2度と同じように再現できないと思えるほどにエモーショナルだ。斬新でコアなノイズのカタマリといった感じか。
インディーズ界でカルト的な人気を誇った4人組のメジャー2作目。ソリッドなバンド・サウンドはカッコいいが、ワープロで変換できないような漢字を多用した歌詞を叫ぶヴォーカルは笑える。ヘッドフォンで聴いてたら病気になりそうな毒を含んだ世界。
森山とマルが正面からぶつかり合った即興演奏集。マルは元々フリー・ミュージックにも素晴らしい才能を示すピアニストだけあって、森山との共演は全編スリリングなプレイの連続となった。パーカッシヴなタッチと森山のドラミングが見事な融合を示す。
当時某ジャズ誌にエッセイを連載するほか、文筆業でも活躍していたベーシストの96年作。スタンダードを中心とした選曲で、堅実なベース・プレイは抱擁力もあって、よく歌うし、ナイス。滋味豊かなテナー・サックス、アル・コーンの息子によるギターも好演。
レオン・ラッセルの傑作「ア・ソング・フォー・ユー」をピアノ伴奏だけでしっとりと歌い上げるオープニングから、ラストのアドリブだらけの楽しい「ゴーン・ウィズ・ザ・ウインド」まで脂の乗りきったアニタを堪能できることうけあい。旬の歌手はウェイ。
石塚貴夫氏が82年に企画・録音したアルバム。クラシックの名曲を素材にしているが、ふたりのヴェラテンは、原曲の品位を少しもそこなうことなく、とても美しいジャズに仕上げている。本当の意味でフュージョンと言える好企画だ、もっと出て欲しい。
'82年録音のコルトレーン・ジャズ・アルバム。E・ジョーンズとM・タイナーにファラオ・サンダースが加われば、これはもうコルトレーンのバンドみたいなものだ。コルトレーン・ジャズを継承する3人のモーダルでスピリチュアルなプレイは圧巻。
初来日コンサートの第2部。パート1は昨年リリースされた。フリー・ジャズの大物テイラーの初来日に日本は沸いたそうだ。実験音楽色の強いハードコアなジャズにも熱くなった時代だ。テイラーは特別な存在とはいえ、ここには時代の熱気が渦巻いている。