1996年11月21日発売
軽やかで独特なたたずまいを見せる女性シンガーha〓lのデビュー・ミニ・アルバム。クラウドベリー・ジャムのヘンリック・サンドクヴィストがサウンド・プロデュースを担当している。音数が少なく空間を有効に使った音作りで、彼女のさりげないヴォーカルがひどく心に残る。
コダーイの無伴奏ソナタをはじめ、録音でも快進撃を続ける長谷川陽子。これはスペイン風名曲アルバムといった面持ちの、肩の力を抜いて楽しめる1枚。とはいえ、彼女の美点であるさりげない音楽作りの中に、きらめく才能が感じられる素敵なアルバムだ。
最近はピアソラがはやっているらしい。このアルバムでは福田進一のソロのほか、工藤重典との「タンゴの歴史」が収められている。有名な「タンゴの歴史」の洗練された演奏ももちろんいいのだが、ここでは福田のしゃれたソロをじっくりと楽しもう。
作曲、編曲、そしてピアノ、どれをとっても羽田健太郎の音楽職人としての腕の冴えを感じる。さりげなく、それでいて心にジンワリとしみ込んでくるというのは、音楽そのものに実はものすごいパワーを秘めているからだろう。1人静かに聴きたいアルバム。
デビュー曲(1)の新録ヴァージョンで始まる初のベスト・アルバム。若者の心情をストレートに表現した彼女の歌は、90年代前期における日本のロック・シーンで一大勢力となった“今風応援歌”のある部分の典型でもある。若さがうらやましくなる人も多いかも。
歌舞伎から新劇、現代の『夢千代日記』まで、台詞付きでたっぷりと大月みやこの世界にひたれる。どっちかというと、台詞の方が主役って感じ。舞台では歌芝居って雰囲気でやられているもののCD版といったところか。これがなかなかの迫力でうまいんだ。
“第2の「学生時代」”と帯に記してあるように、(7)は青春時代を回想させる甘酸っぱい雰囲気。中国でのコンサートで人気があるという(10)などを収録。中田喜直の(9)(11)の2曲があり、かつてホーム・ソングと言われた誰もが歌えるスタンダード集となっている。