音楽むすび | 1996年3月発売

72年のコンサート・ツアーをまとめたもの。イエスにとっての初のライヴ・アルバム(LPは3枚組)だった。ひさしぶりに聴いたが、驚異的な技巧や豊かな創造力にはあらためて息を呑む。スタジオ作とはまた違った活気や呼吸のようなものが感じられる。

イエスの伝統を守り続けた男、クリスの75年の初ソロ作品のCD化。ソロとはいっても、曲の作りや演奏形態から言って、もう1つのイエス作品ともいえるもの。バックもプログレ界の名士が固め、クオリティの高いロック・サウンドを作り出している。

イエスのドラマーが76年に発表した唯一のソロ・アルバム。ヴァラエティに富んだ内容で、ドラマーのソロというよりも自作自演歌手の作品集みたい。牧歌的なムードの歌モノが基調になっているが、多様なリズムを鮮やかに使い分けるところはさすがにドラマー。

今の三浦理恵子には、CoCoの頃のキュートなポップ・ソングという面影など一切存在していない。実際この作品で聴ける三浦理恵子の歌には、洗練された大人のポップスを歌おうとしてる彼女の健気な姿が映し出されている。チョット背伸びした感覚が良いね。

日本のハードロック・シーンの黎明期に、このバンドが果たした役割は大きかった。カルメン・マキの圧倒的なヴォーカル・パワーと迫力あるサウンドは、日本でもこれだけのロックができるのだ、という自信らしきものを持たせてくれた。今こそ、聴くべき1枚!