1997年8月21日発売
ニューヨーク州西部に住む先住民の踊りの歌をまとめたCD。92年の録音である。ウォーター・ドラムと牛角製のガラガラによる演奏と歌声からなるが、たいへんシンプルなリズムと音にしっかりと“精”が宿る。企画/プロデュースもした土取利行の解説付き。
カナダ北部に居住するイヌイット(エスキモー)の音楽は、すでにビクターの同じシリーズから東北部のものが1枚出されているが、これは西北部イヌヴィックのもので2枚目である。2週間に一度、町に集まって歌い踊り民族の伝統文化の継承を目指す姿に注目していただきたい。
大理石に刻まれたアルカイック・スマイルを思わせる貧血ぎみの身体性と森の奥の湖水を想像させる透明感とがヴォーカルを支配している。ケルトの伝説を想起させ、眠り続ける森の精というのがいるなら、そいつが隣に来ている感じのベスト・アルバム。
録音を売り物にしたアルバムと近現代音楽は縁が深い。このCDもそんな“音を聴く”関心の上に作られているが、単に鮮やかな音がするというだけではなく、音が生々しく聴こえたり奏者の息が感じられたりする事が作品をより面白くしている。演奏も秀逸。
北カリフォルニアの5人組が日本初登場。メロディアスなパンク・ロックだが、“ボーダー系”と一線を画し、感情が染み込んでヒリヒリした音と歌声がたまらない。ビートルズのカヴァーに続く(14)行こうのライヴ・テイクは日本盤のみ。ていねいな解説書付き。★
元ブランニュー・モンキーズの井出功二と、元PEARLでセッション・ミュージシャンの高砂(b)によるフォーキーなユニットがデビュー。打ち込みと生楽器の組合せはちょっと新鮮な感じがする。いかにも青春してる(1)は青い三角定規のカヴァー。
デジタルとロックを融合させた音を創り出す彼らのミニ・アルバム。ヴァイオリンや管楽器を取り入れ、なおかつ破壊的なサウンドは音の実験をしているよう。voの声もヨイ。(1)はヘッドホンでドーゾ(ハート)。名前は忘れたが花やしきのアトラクション気分デス。★
暑苦しいほど豪快なヴォーカルが、あなたに好き嫌いの判断を迫ります。もう、第一印象の勝負。ソウルフル、とも言えるけどオシャレではなく、もっと泥くさいタイプなのはちょっと珍しいです。アレンジがロック寄りなので、ロック畑にアピールするでしょう。