1997年発売
フー・ユースト・トゥ・ダンスフー・ユースト・トゥ・ダンス
P.メセニーやC.ヘイデンらとの共演で話題になった『タートルズ・ドリーム』に続くヴァーヴ系6作目。きわめて熟成した歌世界だが、決して停滞しない彼女の姿勢が、再び選曲ほか随所に現れた力作だ。5人のサックス奏者の誠実なサポートも聴きどころ。
WONDER OF LOVEWONDER OF LOVE
バラードをじっくりと歌うラヴァー・ソウル感覚のヴォーカルが高い評価を得ている露崎春女のシングル・ヒット曲(6)を含む97年のアルバム。今どき珍しい“けなげな女のコ”の心情を歌っていながら、勢いで押し切るヴォーカルがべとつく感覚を吹き飛ばしてしまう。
桂ざこば独演会桂ざこば独演会
人情ものを語らせたらこの人の右に出る噺家はいないと断言しよう。いつまで経っても立て板に水、とはならないのがまた個性。詰まりながらも客の心をぐっと掴まえて離さない、そんな芸がざこばの真骨頂だ。「一文笛」でほろりとこない人はいまい。
サン=サーンス:交響曲全集サン=サーンス:交響曲全集
ここに収録された曲のうち番号の付されていないものは、作曲者の生存中には出版されておらず、このマルティノンによる演奏が世界初録音である。また1・2番の交響曲も聴く機会に乏しいが、そうした曲だからこそこのような優れて知的な演奏は有難い。