1998年7月25日発売
J.レンボーンの永年に及ぶ活動に新しい境地を示すような意欲作だ。アイルランドを中心としたトラッド・シーンの有力ミュージシャンたちの参加を得ながら、なお、純粋なケルト・チューンにイングランドのエッセンスを加えた作品をものにしたのはさすが。
テリー・リードの名曲にはじまるカヴァー集で84年リリースのものの復刻。3曲のボブ・ディラン作品、サンディ・デニーやティム・ハーディン作品など唸るしかありませんね、染みちゃって。淡くかみしめるような歌唱は夢に出てきそう。清涼感もある。
90年代以降のUKソウル・シーンの人気ナンバーのリミックス・ヴァージョンばかりを集めたもので、おおむねアシッド・ジャズ以降の空気が反映された音作りになっている。今聴くと早くも古いものもあるけど、このくぐもった洗練され具合はUKならでは。
ロンドンのアシッドなニュー・ウェイヴ・バンド、A.R.ケインまで入ってしまったデヴィッド・バーンのレーベルのサンプル・オムニバス。ワールド・ミュージックと言うよりニュー・エイジなダンス・ミュージックであり、バーンが信じるピュアなポップス達。
シナトラ最良の年、65年に発表された50歳を記念してのアルバムがこれ。しみじみもののバラード集で“私の年かい? 恋が出来ないほど老いてはいないよ”と(2)で歌えるシナトラの格好良さ。華やかな輝きの中に渋さを感じさせる酒落たセンスのバラード集。
フランク・シナトラのリプリーズでのキャリアを代表する4作品がデジタル・リマスタリングで再発売。全作オリジナルのアートワークとライナー付き。61年から67年のシナトラの姿がここに。
ブラジル出身のベテラン・パーカッション奏者、アイアートの77年の名作の世界初CD化。ブラジルのリズムと、ポップなメロディが過激に融合した独特なサウンドが展開されている。また1曲だけだが、ジャコ・パストリアスが参加しているところにも注目。
ブラジルのボサ・ノヴァ新世代のエウミール・デオダートが、78年にトミー・リピューマとともに作り上げたブラック・コンテンポラリー路線の第1作。既に再発されているブラジル色の強い作品とは一味違う。ボサ・ノヴァとファンクの融合が心地よい。
アメリカで第二次世界大戦後に書かれたオペラのアリアが集められている。アメリカでこんなに美しいアリア(どれも調性にもとづいている)が書かれ続けてきたことに感銘を受けた。もちろんその感銘、アップショウの名唱による部分も多いのだろうけど。★