1998年9月4日発売
現代日本音楽の古典現代日本音楽の古典
最近というか今頃、音楽学者たちが日本の20世紀音楽を整理し始めている。これは61年録音の再発売。武満、外山とそれ以前の世代の音楽。むろんすべての傾向を網羅してるわけではない。時の流れは恐ろしい。私たち現代の聴衆はこれを楽しんで聴けるか?
日本の城日本の城
68年発売LPの再発売。明治100年記念企画。「日本独自の美しさと力強さを表現する交響曲」冒頭、龍笛のソロでしめやかに始まり、オケが旋法的に入るとすぐに筝が参加……。ものすごいものである。第3楽章では法螺貝から戦の描写! ものすごいものだ。
異国の鳥たち異国の鳥たち
初CD化。75年にフランスACCディスク大賞受賞。メシアンだったらやっぱりこの人たちだろうなという、当時としては最高のメンバーによるメシアン。オケがちょっと杓子定規だが、リズムも音色もまずはシャープでなかなかの演奏。録音も日本的優秀録音。
観世栄夫、観世寿夫による兵士の物語観世栄夫、観世寿夫による兵士の物語
日本語のナレーションによる「兵士の物語」。観世栄夫と観世寿夫のナレーションが凝っていて素晴らしい。演奏は少し淡泊だが、悪くない。今の日本の音楽界では考えられないような企画力と周到な準備による70年代の意欲的な録音といえる。
ヘンゼルとグレーテルヘンゼルとグレーテル
発売元
キングレコード株式会社日本語による舞台で、これほど言葉が聞き取れることは少ない。邦訳歌劇の上演史に残る1970年の貴重なライヴである。資料的価値もさることながら、オペラを聴く醍醐味を満喫せてくれる。生き生きとした音楽を描き出す山田一雄の指揮が果たす役割も大きい。
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