1999年12月18日発売
古今亭志ん朝1 朝日名人芸ライヴシリーズ1 お見立て/火焔太鼓古今亭志ん朝1 朝日名人芸ライヴシリーズ1 お見立て/火焔太鼓
志ん朝の話にはパワーがある。テンポのいい語り口、やわらかな気品、硬軟併せ持つ人間そのものの描き出し方には、ほれぼれとさせられる。おそらくこれがメジャーな落語なのだろう。99年にホールにて収録されたという録音状態の良さも特筆もの。気持ちのいい後味だ。
桂 文珍2 「蔵丁稚」「宿屋仇」桂 文珍2 「蔵丁稚」「宿屋仇」
みずから「枕の方が面白い」と認める文珍だが、近年は本篇の方も随分と味わいが深くなってきた。あちこちに枝雀の語り口の影響がみられるものの、現代の観客に合わせたアレンジも活きて、「蔵丁稚」のサゲのタイミングなど見事な呼吸といえるだろう。
しのびあるきのたそがれにしのびあるきのたそがれに
他界した村下孝蔵が残したプライベートな音源を基に制作されたアンソロジー。多くは本人のチェック用だったりしたもので、一部に今回のために楽器のダビングを施された作品もあるが、素顔の村下がそこにいることに変わりない。スタッフの深い愛情に支えられた追悼盤。
スタンダード・タイム Vol.1スタンダード・タイム Vol.1
今度は有名スタンダード曲集である。学究肌の名人道を行く技術と頭脳によるゆきわたった間違いのない逸品。洗練などというより、もっともコンテンポラリーな姿というべきだ。落ちつきはらったりしていない、スリルあるゆったりとした流れにうっとりだ。
38カラット・コレクション38カラット・コレクション
84年のデビュー作から97年の『アンドロメダ・ハイツ』まで、全6枚のアルバムからの38曲をセレクトした2枚組ベスト作。本作にはインディ時代のデビュー曲(1)も収録されており、パステル・カラーの淡く美しいメロディの魅力は彼らならでは。