1999年5月26日発売
LEKTIONLEKTION
女性の心象風景を描いた歌を得意とする西脇唯。彼女の歌が同性に強い支持を受けるのも、弱く切ない女性の本音を認めつつ、そのか弱さにあえてエールを送ってくるからだ。BGM感覚で聴けそうながら、ついつい歌に耳が傾いてしまうところが魅力的です。
ベルク:「ルル」組曲/抒情組曲ベルク:「ルル」組曲/抒情組曲
もともとこれらの曲はある種の生々しさを備えているが、なおかつシノーポリはそこに、より劇的で陰惨な怪奇性を加えた演奏を展開する。それでいてどこかに醒めた視線もあり、とてもユニークな仕上がり。ソプラノのマークはかなり濃い歌い口だ。
ゴスペルーフォーエバー・ベストーゴスペルーフォーエバー・ベストー
70年代の(1)(6)などや近年の(2)(12)など、ここ30年ほどの音源からセレクト。ポップ・シーンでも著名なアーティストが多く、構えることなくゴスペルに親しむことができる。時代にかかわらず、さすがにヴォーカルはソウルフルで迫力十分。伝統の強みを感じる。
君と一緒に君と一緒に
AORの幻の名盤の初CD化(78年作)。ヒット曲もなくアルバムも本作のみだが、サウンド・クオリティの高さ、シニカルな切り口、トボケたヴォーカルとともに“時代の気分”を十分に伝えてくれる。バックはTOTOのメンバーなど当時の超売れっ子ミュージシャン。★
エクスプレッションズエクスプレッションズ
障害を抱え襞の多い人生を歩んだシンガー・ソングライター、71年リリースの第2作。かつてジェイムス・テイラーを支えていた名手たちをバックに、泥臭いブルースありメロディアスなバラードありの多彩な曲を聴かせてくれる。味わいに富む声も魅力。
HelloHello
徹底してクラブ・シーンで活動してきた高木完の2年ぶりの新作。アイディア満載の、頭で聴くもよし、体で受け止めるもよしといった感じのサウンドだ。八丈島の民謡をフィーチャーした(8)が、とても独創的で、強く印象に残る。