音楽むすび | 2000年1月26日発売

こりゃまた、えらくカッ飛びの演奏を展開するミュージシャンたちだこと。超快速のカノン(パッヘルベル)なんて別の曲みたいだ。ヴェネツィア室内合奏団って普段からこんなテンションの高い演奏ばっかりやってるのか? 「四季」なんか全曲聴きたくなる。

一部で話題の昼メロ『ザ・美容室』の主題歌(1)を歌うMARY-GO-ROUNDは男性二人のユニット。ヴォーカルをはじめ、どことなく儚げな人たちだが、結構ポップスの勘どころをとらえているような気がするので、ちゃんとしたアルバムが聴きたいところ。

作品を重ねるごとに、さまざまな楽曲アプローチを施していく椎名へきる。本作では、ハード・エッジなギター・サウンドと、四つ打ち系の躍動感あふれるデジタル・ビートをミックスさせた、耽美的かつメロディアスなポップ・ロック・ソングを披露。これ格好いいよ。

99年12月にリリースされた「Siva 1999」との連動盤。シヴァが破壊の神ならば、その後には創世記がやってくるだろうということでゼウスの登場となった。「Garden」でのソウル・ディーヴァ的だったSugar Soulの別の、ヒップホップな面を楽しめる。

ホーンが3本、そこにオルガンやパーカッションを加えた編成で熱くアーシーに迫るソウル・ジャズ作品。一昔前ならジャズ・ファンからソッポを向かれただろう作品だが、いま聴くと60年代のブラック・パワー全開といった感じでおおいに楽しめるから不思議。