2000年2月発売
キャリアのわりに寡作なことで知られるフロリダ産デス・メタル老舗のひとつが久々に放つ3作目。前作発表後、看板だったヴォーカルがカンニバル・コープスに引き抜かれたものの、同系統の声質を持つ後任を迎えてフロリダ伝統の威圧的様式を固守している。
スウェーデン出身のベテラン、ロイネ・ストルト率いるプログレ・バンドの第5作。何と2枚組全150分という超大作だが、いわゆるプログレを正攻法で今に伝える、叙情的だったりジャジィだったりするそのサウンドは、意外にすんなりと耳に入ってくるはず。★
メタルとAOR的なしなやかさがバランスよく織り込まれた充実の最新作。ドイツ出身でありながら、彼らはモダンなハード・ロックのスタイルを追及、その音はとっても無国籍だ。ジャンルよりも楽曲にこだわるリスナーには洗練されたセンスが分かるはず。
叙情的なメロディを奏でるハード・ロック・バンド。[1]は昨年渋谷公会堂での模様を収録。歓声と手拍子が演奏を盛り上げ、ライヴならではの臨場感がよく表出する。[2]は新曲を収録、変化はなく、彼ららしいメロディアスな姿を堪能できる。
スウェーデン出身の4人組のサード。日本人のイメージする“北欧様式美メタル”の典型サウンドにキャッチーなメロディが乗った楽曲は、まさに期待通りの仕上がり。なお、(14)はヨーロッパのカヴァーで、(8)にはその元ギタリスト、ジョン・ノーラムがゲスト参加。
スウェーデン産ハード・ロック・バンド、ミッドナイト・サンのシンガーのセカンド・ソロ。キャッチーなハード・ポップ路線が売りの彼には珍しく、今風のヘヴィ音像を強調した方向性に驚くが、カヴァーも含むバラードをはじめ、メロディの本質は変わらない。
米メロディアス・ハード・バンドのギタリストによるソロ3作目。ジャズやクラシックと基礎を踏まえただけにテクは申し分なし。その余裕によって生み出される音楽は様式美メタルのテイストを交えたフュージョン系で、フォーマルなれど聴きやすい魅力にあふれている。
ネオ・プログレの歌姫ラナ・レーンのブレーンによる単独作第3弾。緻密なドラマ性をスマートに練り込んだプログレ・ロック作だが、TVドラマのテーマ(6)をさりげなくカヴァーするご愛嬌も。思わずニンマリさせるやら、ハッと息飲むスリルありの意欲作だ。
複数のバンドのメンバーが集まったブラック・メタル・ユニットの3作目。世紀末をビシバシと感じさせる刹那的なムードを女性voやメロディアスのコーラスで描いた異色作だ。確かに病的な一面もあるにはあるがその退廃的な作風はクセになりそうな魅力を持つ。