2004年4月21日発売
EL&Pゆかりのカップリングを実現! クラシック畑からアプローチされた「タルカス」は、ヒナステラやバルトーク風の響きやリズム語法が露わになった点が興味深かった。むしろ、原作を知らないクラシック・ファンの方が素直に楽しめるのかもしれない。
八面六臂の活躍を続ける塩谷が日本を代表するベーシストとドラマーを迎えて結成したピアノ・トリオの2作目。ありきたりのジャズにはない3人の関係性(特にドラムの動きに注目)から生まれるサウンドは彼ら独自のもので、たとえばジャコの名曲(2)のスリリングな演奏は素晴らしい。
99年、ボストンで結成された日本人によるジャズ・ファンク・バンド。巧みな音色とリフのギター、70年代を意識したようなエレピ、そつのないサックスと、若いのかオッサンなのかよくわからないサウンドに惑わされつつもアッという間に一枚聴けちゃいました。
アメリカの元祖“インダストリアル・メタル”バンドの復活作。ベーシストがギターに転向し、結局ディーノ・カザレス(g)は不参加となったが、図太く重厚なリフがサイバーなリズムとともに襲いかかるスタイルは不変。アンビエント要素の強化も予想通りだ。
日本のコア・メタルのパイオニアによる9作目。バンドの顔とも言うべき橋本直樹(vo)が脱退して5年あまりとなるが、コアなメタルのパワーは衰えることなく、アルバムから発散されている。ただ、橋本の声への未練も聴き手に感じさせるかも。
近田春夫が製作総指揮をした異色映画『星くず兄弟の伝説』を思い出させる名前を持つロック・シンガーのサード・シングル。この連想はあながち間違いとも言えなくて、“カッコいい”と“キッチュ”のボーダーライン上をわざといっている感じがする。
日本人唯一のハルダンゲルヴァイオリン(ノルウェーの民族楽器)奏者・山瀬理桜による、民俗音楽をベースとしたイージーリスニング。真珠貝の象嵌細工が施された楽器はまるで工芸品のようだが、音色は素朴で柔らか。素顔のノルウェーを垣間見させてくれる。
元ランナウェイズという紹介を必要としない、一時代を築いた女性ロッカーが『イーヴル・スティグ』(95年)以来、9年ぶりに制作したアルバム。自作曲にポール・ウェスターバーグやドノヴァンらの作品を加え、適度にハード、適度にポップな様式を維持する。
入手困難だった86年の5thアルバムを復刻。ビーチ・ボーイズがコーラスに参加して話題となった「グッド・ミュージック」を含むポップな仕上がり。カシム・サルトンほかゲスト陣も豪華だ。