2006年3月23日発売
フォーレの音楽は、濃厚にやられてもバリッとやられても具合が悪い。さりとてボンヤリとされても困る。そのモデラートな匙加減が難しい。プラッソンの演奏は、無用なテンションや思い入れを排し、自然なさりげなさのうちに音楽の美しさを表わしている。
制作・出演
アリックス・ブルボン・ヴォーカル・アンサンブル / トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団 / ニコライ・ゲッダ / パトリシア・ナグル / フォーレ / フレデリカ・フォン・シュターデ / ミシェル・プラッソン / ヴィクトル・ユゴー劇付随音楽を中心にフォーレの書いた舞台音楽が収められている(有名な「シシリエンヌ」や「パヴァーヌ」も含まれる)。アルカイックな味わいのあるこれらの作品で、プラッソン&トゥールーズ・カピトール国立管が気品のある美しい演奏を繰り広げている。
イギリス近代の2大作曲家の、最も有名な作品を集めたアルバム。バルビローリは、熟知した作品を丁寧に紡いでおり、そこに、洗練された職人技が冴えている。ヴォーン=ウィリアムズの豊かな詩情が印象的。
名演としてよく知られた録音だ。音の運動性を追究した(1)と(3)など、過度な盛り上げ方を排した演奏で、気品すら漂っている。(2)もまことに美しい。カンタータはオネゲル最後の作品で、マルティノンの優れた把握力と構成力、洗練されたうたわせ方に、あらためて感嘆した。★
プロムスの常連だった、アンドルー・デイヴィスによる、一度は耳にしたことのあるほど有名な作品を集めた管弦楽曲集。細部にも気を配った、丁寧で洗練された、趣味のいい音楽を作り上げている。
ピリオド楽器派からは、聴くことの出来ない、美しいバッハが流れている。パールマン、ズッカーマンによる2台のヴァイオリン協奏曲の、優美な絡み合いも見事。バレンボイムの伴奏も重量感たっぷり。
1番は2度目の録音。古楽奏法派が眼をむくような、ロマンティックなハイドン。しかし、ロストロポーヴィチ48歳時の、颯爽とした演奏が爽快。スケールが大きく、朗々と歌うチェロが圧倒的だ。
南仏スペイン出身のウーセの得意としていたラヴェル。スペインの血の入ったラヴェルの持つ輝くばかりの色彩感とニュアンスを、肌で感じ取っているような、しっくりとした演奏。
フランソワとしては珍しいレパートリー。プロコフィエフでは、独特のリズムと構成が、この曲の新たな魅力を開示している。またスクリャービンでの詩趣に富んだ演奏は、フランソワでなければ出せない味。
歌曲、宗教曲の分野で活躍したアメリンクの、代表的なアルバムのひとつ。彼女の清澄な声が、ことのほかモーツァルトの歌曲に合っていて、モーツァルト歌曲の第一人者としての地位は揺るがない。
人気コンピ・シリーズ“ベスト100”のジャズ編。ブルーノートなどの名門レーベルを持つ東芝EMIならではのラインナップで、テーマ別に全100アーティストの名曲を6枚にコンパイル。曲途中のカットがないのが嬉しい。