2007年12月19日発売
極め付きのモーツァルトとブラームスということで、いまだに名演として評価も人気も高い録音。音質自体は古くなってはいるが、やはりウラッハの音色は抗しがたい魅力がある。必携の一枚だ。
ウィーン風演奏のひとつの典型を聴くことができる名盤。ヴラッハの醸し出す音色や歌い回し、エールベルガーによるファゴットの得も言われぬ雰囲気など、今や聴くことがかなわなくなった音楽が流れている。
ウラッハの温かさ、柔らかさ、気品のある歌い回しなど、ウラッハの魅力が心ゆくまで堪能できる一枚。デムスとの絶妙な語り合いもまた魅力を倍加している。ホルン三重奏曲の香り豊かな演奏も素晴らしい。
ドイツ・ロマン派のクラリネット曲の魅力が楽しめる一枚。ウラッハの柔らかくほの暗い音色が、ドイツ・ロマン派の本質を見事に表現し尽くしている。またアンサンブル全体の音色もこのアルバムの魅力のひとつだ。
制作・出演
ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団員 / オットー・リューム / シューベルト / バリリ四重奏団員 / パウル・バドゥーラ=スコダ / ヨーゼフ・ヘルマン / ルドルフ・シュトレンク / ワルター・バリリ制作・出演
アントン・カンパー / イェルク・デームス / ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団 / エーリッヒ・ヴァイス / カール・マリア・ティッツェ / ギュンター・ヴァイス / フェルディナント・シュタングラー / フランツ・クヴァルダ / ブラームス長らくこの2曲の第一の名盤として評価されてきた録音。今聴いても、シューマンのロマンティシズムが香り豊かに漂っていて、成熟した大人の演奏という観を強くする。格調が高いとは、こういう演奏をいう。
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー木管グループ / ウィーン国立歌劇場室内管弦楽団 / ウィーン国立歌劇場管弦楽団 / ドクトール / バリリ / フェリックス・プロハスカ / ヘンリー・スウォボダ / モーツァルト制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー木管グループ / オットー・リューム / バリリ弦楽アンサンブル / ベートーヴェン / リヒャルト・クロチャック / ルドルフ・シュトレンク / レオポルト・ウラッハ / ワルター・バリリ一昔前の第1ヴァイオリンの個性が比較的際立ったアンサンブルだが、スタイルの古さを超えた表情を聴かせている。機能美や現代的な鋭いアクセントやリズム感では表わせない美しさが、そこはかとなく感じられる。
戦前のウィーン・フィルのコンサートマスターであった、バリリが率いる弦楽四重奏団の代表的な録音のひとつ。親密なアンサンブルとバリリの個性が溶け合って、馥郁(ふくいく)としたウィーンの香りが立ち昇っていくような演奏が楽しめる。
デムスとバリリSQとが作り上げた燻し銀のようなブラームス。若きブラームスの青春の息吹と、厚みがあるサウンドがもたらす暗さがブレンドされたブラームス独特の世界が、瑞々しく繰り広げられている。
制作・出演
アントン・カンパー / ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団 / エーリッヒ・ヴァイス / オトマール・ベルガー / カール・マリア・ティッツェ / ハンス・ベルガー / フランツ・クヴァルダ / モーツァルト / ヨーゼフ・ヘルマン制作・出演
アントン・カンパー / ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団 / カール・マリア・ティッツェ / ハンス・カメシュ / ハンス・ベルガー / ハンス・レズニチェック / モーツァルト / ヨーゼフ・コラーかつてのウィーン・フィルの音色の一端を形作っていたオーボエの名手カメシュと、フルートのレズニチェックによる、温かく優美な演奏が堪能できる一枚。1960年代まであったウィーンの情緒が味わえる。
成立に謎もあるためか、聴く機会が少ない「5つのディヴェルティメント」を収録。これらの曲の名演として知られた録音だ。3つの管楽器の混ざり具合や歌い回しは、いまでは聴くことができなくなった響きだ。
制作・出演
ウィーン・フィル木管グループ / オットー・シュトラッサー / オットー・リューム / バリリ四重奏団 / モーツァルト / リヒャルト・クロチャック / ルドルフ・シュトレンク / ワルター・バリリ制作・出演
アルフレート・ボスコフスキー / ウィーン・フィルハーモニー木管グループ / カール・スウォボダ / ゴットフリート・フォン・フライベルク / ハンス・カメシュ / フランツ・バルトシェック / モーツァルト / レオポルト・ウラッハ / ヴィリー・クラウゼ戦後のウィーン・フィルの音色を決定づけた管の名手たちによるモーツァルト。その音色の柔らかさとそれぞれの楽器の溶け合い方、フレーズの歌わせ方や間の取り方など、今は昔のウィーンの香りが立ち昇るような演奏だ。