2007年5月23日発売
2007年3月8日、NHKホールでの一晩きりの再結成ライヴの模様をフル収録。加えて75年、ベースが小原礼から後藤次利に替わってからの共立講堂でのライヴ録音がボーナス・ディスクに付く大判ぶるまいぶり。新発見こそないが、リズムのよさは折り紙つき。
94年リリースのバラードの女王・サリナの本作は、ボサ・ノヴァの父として知られるカルロス・ジョビンの作品集。ジョビン自身も、息子のパウロとともに参加。サリナの歌唱も、ツボを押さえた伴奏陣のサポートによって輝きを増し、どの曲もさわやかに仕上げている。
ほんわかした伸びのある声。ほとんどがスタンダードやボサ・ノヴァの名曲で構成されたデビュー・アルバムから感じるのは、彼女の名前どおりの“昼”。それも午後の気だるさだ。ドラムの音を極力抑えギターとピアノ主体のバックでじっくり聴かせてくれる。
米の男女デュオ。曲作りにジル・ソビュール、マーシャル・クレンショウなどが参加。美しいメロディを歌った精練なアルバムだ。ひそかに勝手にアメリカのスウィング・アウト・シスターと呼んでいるとおり(?)とても粋。軟弱だ、と無粋な人は無視しよう。
ナッシュヴィルの名物プロデューサー、ブラッド・ジョーンズの後押しでデビューした男女デュオのアルバム。今作にも積極的に関わっている。彼らの魅力はそのポップ感覚。派手ではないが、胸にじんわり染み渡るメロ&アレンジは相変わらず健在だ。
女性ジャズ・シンガー、noonの3rdアルバム。ジャズ・スタンダードのほかに、ポップスや映画テーマ曲など幅広いジャンルの楽曲を収録。瑞々しい感性、伸びやかな歌声が心地良い。
これまで数多くのアーティストに楽曲提供をしてきたコダマックス率いるコダマセントラルステーション。ホスト風のルックスやインパクト大の歌詞に思わず目を奪われるが、実は本格的なファンク・ミュージック。そのギャップがたまらなく魅力的だ。
制作・出演
GaetanoPartipilo / ジョン・パティトゥッチ / デヴィッド・ベノワ / ピエトロ・チャンカリーニ / ピエトロ・ルッス / ロレンツォ・ツゥッチ / 阿川泰子 / 須永辰緒須永辰緒が監修を務めた、J-ジャズ・ヴォーカルのオリジネイターといえる阿川泰子のリミックス集。フィンランド、イタリア、スウェーデン、日本の、現在を代表する著名クラブ系ジャズ・ミュージシャンが1曲ずつ、個性的に阿川泰子の歌を料理している。
過去の和ジャズの発掘が盛んな昨今では、阿川泰子という素材も当然DJたちによってかなり掘り起こされている。ベスト盤という体裁を取りながらサンバやボサ・ノヴァなどのフロア向けナンバーもしっかり忍び込ませるあたり、やはりベテランDJの須永ならでは。
重厚なサウンドでデビュー前からフジロックなどで評判を呼んだライヴ・バンドの6枚目のオリジナル・アルバム。疾走感あふれるシングル「声」と神秘的な雰囲気を持ったシングル「美しい名前」ほか、映像が目の前に浮かぶような全12曲を収録。
ヴォーカルの小西透太率いるスリー・ピース・バンドのファースト・アルバム。その小西によるソングライティングが秀逸で、カラリと明るいメロだったりエモーショナルな高揚感があったり、あるいはアコギ1本のリリカルな曲など多彩。どれもフックの利いた曲ばかり。
Tahiti 80のグザヴィエ・ボワイエがアックス・リヴァーボーイの別名で発表した、初のソロ・アルバム。シンガー・ソングライターとマルチ・アーティストの両面を発揮したシンプルかつ味わい深い作品で、メロディ・メイカーとしての非凡さをあらためて実証している。
フランス音楽の傑作の数々が、エレクトーンの多彩な音色に装われて格段にイメージ豊かに再結晶化されている。特に眼前に大伽藍が出現し、沈降してゆくかのような「沈める寺」のCG的な立体感を伴った精巧な音響設計は圧巻だ。渡辺の音響の魔術師ぶりに瞠目。★
素晴らしい力強さを秘めた透き通る繊細なヴォーカルの魅力で、多くの聴き手に忘れられない印象を植えつけるKOKIA。その人気は中国やフランスでもブレイク。2年7ヵ月ぶりのオリジナル・アルバムでは、さらに叙情性の深まった幽玄の世界を聴かせてくれる。