2007年9月発売
アニメやCMなどで高い評価を受けてきた女性シンガーのバラード。ギミックのない正統派のヴォーカルは、ともすれば聴き流されてしまうかもしれない。でも聴き手に上手さを感じさせない上手さ、これをできる歌い手は本物だと思う。この良さがわかれば大人だね。
エディット・ピアフの名曲「愛の讃歌」を、松岡充が冷めた現代人に向けて“愛してる”ことの意味を問いかけた歌詞に変え熱唱。原曲とはひと味違った、聴き手の心を潤す温かな姿に変貌。この作品の収益金はすべて、“夏目雅子ひまわり基金”に寄付される。
制作・出演
ザ・D.C.ホーンズ / ジュリアン・クランプトン / ダウン・トゥ・ザ・ボーン / トニー・レミー / ニール・アンギリー / ニール・カウリー / ポール“シルツ"ウェイマー / リチャード・サドラー発売元
ユニバーサルミュージックUKコンテンポラリー・ジャズ・チャートを賑わすジャズ・ファンク・グループの6枚目。UKシーンを支えてきた音の職人で脇を固め、重厚なリアル・グルーヴで酔わせる。ゲストのヴァイブの名手、ロイ・エアーズらとのスタイリッシュなコラボレーションにも注目。
美術館で見た不思議な家のオブジェがこの作品の発想の源。ヴォーカル・パートを大幅に導入することにより、ヴォーカルの感情表現やその余韻をモチーフに、それを楽器演奏でさらにイマジネイティヴな、ややシュールな音世界へと昇華することに成功した、陰影に富んだ音楽。
制作・出演
カール・ニールセン / サイモン・ラトル / シュテファン・シュヴァイゲルト / ジョナサン・ケリー / パユ / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / マイヤー / ラデク・バボラーク / ラトルベルリン・フィル縁の才人ふたりをソロに、ラトルが取り持つニールセンの今世紀的展開。懐の深い立体的な描写の重なり合いを通して、ほのぼのとしたデンマークの日常すら想起される面白さ。20世紀から引きずってきた“ニールセン像”が書き換えられる。
“夜ジャズ”主宰者として活動するクラブDJ須永辰緒による、実践的コンピレーション。実際に須永がクラブ・フロアでかけることを想定している。流れのある構成とノリの良さで、このCDをかけっぱなしにしているだけで、フロアが盛り上がるだろう。
4年5ヵ月ぶりというオリジナル・アルバム。おいちゃんの世界は全然変わらない。しかし、「友の唄が聴こえる」に顕著だが、歳月を経たからこそ歌える歌への変化は確実にある。ツアー・バンドのバッキングも的確。サウンド・プロデュース兼ベーシストの河合徹三は元ラスト・ショウ。
中田ヤスタカ(capsule)プロデュースによるテクノ・ポップ・ユニットの5枚目のシングル。タイトルは“ポリリズム”(拍の異なるリズムを同時に演奏すること)だが、四つ打ちをベースにしたトラックはポップにしてストレート。三人の声質を活かしたメロディがいい。
セカンド・アルバム。例によってよくできているが、20年以上続く甲本ヒロトと真島昌利の双頭バンドとして、こぢんまりとまとまりすぎかも。ベーシストとドラマーがもっと自己主張したらベター。ラモーンズと軍歌をミックスしたような曲調の「むしむし軍歌」は面白い。
制作・出演
ギル・シャハム / クリス・ボッティ / グレゴリー・ブラウン / ザ・ファイヴ・ブラウンズ / ディーン・マーチン / デオンドラ・ブラウン / デザレー・ブラウン / メロディー・ブラウン / ライアン・ブラウン / ラフマニノフオリジナル・アルバムに対してつねにリミックス盤を出す彼女の定番的アイテム。2007年8月リリースの『Reflex』をSTUDIO APARTMENT、DAISHI DANCEらが手掛けた作品集。最先端なサウンドを楽しめるのはもちろんだが、ヴォーカリストとしての資質が光る。