2008年11月19日発売
1956年に発売されたグールドによる「ゴールドベルク変奏曲」のレコードは、世界中にセンセーションを巻き起こしました。以後も孤高の天才グールドは、数多くのバッハ作品を録音し、現代人の共感を呼び起こすバッハ演奏で一時代を築き上げました。このアルバムは、彼が愛奏したバッハの作品から、やさしく親しみやすい作品をグールド自身が選んで編んだもので、グールドのバッハ宇宙をはじめて体験する人にとってもかっこうの1枚となっています。
その後数々の伝説をつくりあげることになるピアニスト、グレン・グールドの記念すべきデビュー・アルバムは、モノラル録音によるバッハの「ゴールドベルク」です。このアルバムにおける演奏は、当時の、そしてもちろん現代の聴き手の心を確実に捉えて離さないものです。グールドといえば「バッハ」であり、そして「ゴールドベルク」ですが、彼のすべての表現の第一歩となったこの録音を聴かずしてグールドは語れません。「ゴールドベルク」に始まり、「ゴールドベルク」に終わった彼のディスコグラフィのなかでも、もっとも重要な1枚です。
1955年にこの作品のセンセーショナルなパフォーマンスを収めたアルバムでデビューを飾ったグレン・グールドは、26年ぶりに斬新で魅惑的なこのデジタルによるステレオ・スタジオ再録音を残し、唐突に世を去りました。まさに鬼才・グールドの墓碑銘といえる永遠の名盤です。
わずか50年の人生を疾走した孤高の天才グレン・グールドの芸術の精華は、生涯にわたって演奏し続けた大バッハの音楽とされています。このアルバムでグールドは、教育用音楽と考えられていた「インヴェンションとシンフォニア」に新たな生命を与えたといえるでしょう。録音に使用したピアノは第二次世界大戦以前のスタインウェイCD318で、グールドがバッハの演奏に不可欠と考えていたノンレガートの特性が見事に生かされた名演奏となりました。カップリングのイギリス組曲はバッハの生きる喜び、音楽の喜びが溢れている軽やかな舞曲集で、グールドはここでは愉悦に満ちた生き生きとした演奏を聴かせます。
1955年にJ.S.バッハの「ゴールドベルク変奏曲」でセンセーショナルな録音デビューを飾ったグレン・グールド。彼は以後バッハ作品を次々に録音していきましたが、ピアノ音楽の「旧約聖書」であると言われている「平均律クラヴィーア曲集」を1962年から約10年を費やして完成させました。本作はその全集からの抜粋版です。研ぎ澄まされた感性が美しく描き出すバッハの小宇宙は、聴く者に新たな発見を促すに違いありません。
このアルバムは、バッハの作品の中でも、しばしばピアノ学習の教材として使われることが多い曲ばかりを収録しています。ゴールドベルク変奏曲や数々の組曲に比べると鑑賞用としては軽視される傾向にありますが、しかしグールドの手にかかれば、素晴らしい魔法のような輝きをもって響き始めます。晩年のグールドが到達した境地が、小品にもしっかり刻印されています。ボーナストラックとしてアルビノーニの主題によるフーガ、半音階的幻想曲、幻想曲なども収録しています。
グールドが珍しくオルガンを演奏した「フーガの技法」では、彼がこよなく愛したフーガを演奏するときの愉悦にあふれた素顔を垣間見せてくれます。さらには、1981年春収録の映像作品「バッハ・シリーズ」において、ピアノで演奏したフーガの技法(第1・2・4・14番)、またマルチェルロの主題による協奏曲、イタリア風アリアと変奏 といった珍しい貴重な録音もボーナストラックとして収録しました。
芸術家人生の大半を、ひとりスタジオで生きたグールドが遺した膨大な量の録音は、時間の経過とまったく無縁のように、常に新鮮な感動を聴くものに与えてくれます。グールドというとバッハが有名ですが、1960年に録音したブラームス晩年の作品から間奏曲ばかりを集めたグールドの隠れた名盤です。郷愁と渋いロマンに満ちたブラームス晩年の枯淡の境地をグールドが慈しむように演奏しています。カップリングには、グールド最後の録音となったの82年録音のブラームス「バラード集」と「2つのラプソディ」から抜粋、瑞々しい詩情に満ちあふれた佳作です。
大バッハと同年に生まれたイタリアの作曲家ドメニコ・スカルラッティは、555曲のチェンバロ・ソナタによって、その名を不滅のものとしました。ホロヴィッツは、自分のコンサートに必ずスカルラッティのソナタをとり上げていました。このアルバムは、巨匠が愛したスカルラッティのソナタの決定的名盤なのです。
20世紀最大のヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、ホロヴィッツがもっとも脂の乗り切った60年代に行った録音によるシューマン名曲集です。このアルバムの中心をなす「子供の情景」と「クライスレリアーナ」は、ともにシューマンが恋人クララとの結婚を成就する2年前、もっとも創造意欲に満ちていた時期の密度の濃い作品です。ホロヴィッツの稀有な才能が、シューマンの音楽と見事に融合した不滅の1枚といえましょう。
20世紀最大のヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、ホロヴィッツがもっとも脂の乗り切った60年代に行った録音によるシューマン名曲集です。このアルバムの中心をなす「子供の情景」と「クライスレリアーナ」は、ともにシューマンが恋人クララとの結婚を成就する2年前、もっとも創造意欲に満ちていた時期の密度の濃い作品です。ホロヴィッツの稀有な才能が、シューマンの音楽と見事に融合した不滅の1枚といえましょう。
特にモーツァルトの演奏に定評がある天性のリリシスト、マレイ・ペライアとルーマニア出身の名ピアニスト、ラドゥ・ルプーによるモーツァルト、シューベルトの2台のためのピアノ作品集です。1993年にイギリスの一流医学雑誌"Nature"に、モーツァルトの2台のピアノのためのソナタを10分間学生に聴かせる実験を行ったところ、知能指数(IQ)が上昇したという論文が掲載されました。この発見が、モーツァルトのブームを巻き起こしました。このアルバムには、まさしくその実験に使用されたペライアとルプーによる演奏を収録しています。近年ではマンガやTVドラマでも使用され再び人気曲となっています。
かつて神童と騒がれた天才ピアニストも30歳を超え、ピアニストとしてさらなる成長を遂げ、芸術的な深みも格段に増してきました。そのキーシンが1997年にレヴァイン指揮するフィルハーモニア管弦楽団とともに満を持してベートーヴェンの「皇帝」協奏曲をレコーディング、世界中の注目を集めました。カップリングには若き日のキーシンが巨匠ジュリーニ指揮するウィーン・フィルというこの上ない組み合わせをバックに創り上げたシューマンのピアノ協奏曲。1992年5月に行なわれたウィーン・フィル定期演奏会でのライヴ録音。まさに卓越した音楽家同士の演奏がお互いを高め合う、至福の一時ともいえる白熱した演奏会になりました。フィルアップにはシューベルトの歌曲をリストが編曲した2曲の小品を収録しています。
日本を代表するピアニスト=小山実稚恵の魅力を堪能することができるベスト・アルバムです。映画「戦場のピアニスト」で話題となったショパンの有名な「夜想曲第20番」や、リストの「ラ・カンパネッラ」他、バッハからラフマニノフまで人気曲満載した1枚。
人気、実力ともにナンバー1ピアニスト=小山実稚恵が放つショパン名曲集。小山は1985年のショパン・コンクール入賞者(同期に ブーニン、ルイサダなど)で、デビュー・アルバムもショパンでした。ショパン演奏には定評のある小山が心をこめて奏でる「雨だれ」「別れの曲」「軍隊ポロネーズ」等名曲の数々に酔いしれる1枚です。
彗星のごとくデビューした20才(当時)のピアニスト、小菅優のソニー・クラシカルデビュー盤が、ベスト・クラシックに登場!!TBS系「情熱大陸」に出演、その反響は凄まじく、純クラシックのなかでもコア向けな楽曲でもある「超絶技巧練習曲」が、空前のヒットとなりました。そのひたむきな音楽に対する姿勢、女性とは思えないほどのパワフルな打鍵、そして限りなく繊細なタッチが、その万人の心に共感を生んだすべての元であったことでしょう。改めて、じっくりとお聴きください。
NHKスペシャル「映像の世紀」テーマ曲・・・誰もがあの曲だと感じられることでしょう。大人気のコンピレーションCD「イマージュ」や、そのライヴで活躍し、最近はフジテレビ系「白い巨塔」の音楽でも大きな脚光を浴びた作曲家・ピアニスト加古隆の映像音楽を集めた、ベスト盤ともいえる1枚です。非常に人気の高い「にんげんドキュメント」のテーマ曲、庵野秀明監督の映画「式日」の音楽など、贅沢なコンピレーションとなりました。
作曲家・ピアニスト「加古隆」がパリでの演奏家デビューを果たしてちょうど30周年にあたる2003年、今の加古隆を知るもの、昔の加古隆を知るもの、そして、今まで加古隆を知らなかったもの・・・。そのすべてに贈る、究極のアルバムの登場です!DSDマルチレコーディングによるハイブリッドディスク、欧の名門、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団とのフルオーケストラ共演など、パリ・デビュー当時の曲から30年の歩みがこの一枚にぎっしり詰まっています。
「風のワルツ」のタイトルどおり、人々に活力や勇気を与えるという3拍子のリズムに潜む魅力にスポットをあてた作品。葉加瀬太郎、GONTITIなど、豪華ゲスト参加。それらのテイストを十二分に盛り込んだ、今までにない様々な表情を見せる加古作品の新境地が拓かれています。