2009年4月8日発売
東京芸大を経てオランダとフランスへ留学、99年シュニットガー・コンクールに入選、アムステルダムを拠点に演奏活動を続ける塚谷の国内デビュー盤。パイプオルガンに似合わない(?)小規模な曲を集め、“荘厳”だけではないこの楽器の素朴で優美な魅力を教えてくれる。
制作・出演
ケン・ペンダーガスト / チャーリー・パティエルノ / パウリーニョ・ダ・コスタ / ブライアン・ロジャーズ / メロディ・ガルドー / ラリー・クライン / ラリー・ゴールディングス / ヴィニー・カリウタ前デビュー作の『夜と朝の間で』同様、かつてのジョニ・ミッチェルを手がけたラリー・クラインによるプロデュース。ジャズとポップスの小さな隙間から大きな宇宙を垣間見せようとする姿勢はまさにジョニ的。「レゼトワール〜流れ星」や「虹の彼方に」のブラジル・テイストもサマになっている。
音楽史上に燦然と輝くレイ・チャールズのベスト・アルバム。力強くハスキーな歌声で奏でられるブルージィなR&Bにはしみじみとした趣が宿っている。代表曲といえるカントリー・ミュージックのカヴァー「我が心のジョージア」などを収録。
2004年に結成した4人組バンドのメジャー・デビュー・シングル。和製シガー・ロスとの呼び声も高い穏やかなサウンドが特徴。コーネリアスやスピッツで知られる高山徹がエンジニアリングを担当するなど、実力派スタッフが大集結した注目作。
約半年のインターバルでリリースされたシングルは、収録された2曲ともに自身の作詞/作曲による楽曲。ロングセラーとなったカヴァー集での“自分の曲として歌いこなす”ことや自身のさまざまな経験を経て深みを増した表現力は、すでに唯一無二の存在だ。
J-POPカヴァー作品の第2弾は、女性ヴォーカリストたちの名曲による大人のバラード集。吉田美和や竹内まりや、ユーミン、五輪真弓、中島みゆきらの馴染み深い歌が、その様相を変えている。情感を込めて歌う布施ならではの哀しい表情が前面に出ている。
佐藤俊介(84年生まれ)は、若手日本人ヴァイオリニストを代表する逸材。この「カプリース」では、ガット弦や18世紀後半モデルの弓を使用。テクニックを示すだけではない、非常によく考えられた演奏だ。フレッシュなパガニーニに仕上がっている。
フジコ・ヘミングのメジャー・デビュー10周年記念のベスト盤。本作は、デッカ・レーベルにて録音されたアルバムから人気曲を選んだもの。1973年録音の「ラ・カンパネラ」にはじまる、彼女の軌跡が辿れる1枚だ。
デビュー36年で35枚目のアルバム。ビートルズの「イン・マイ・ライフ」をユーミン流に発展させたような内容で、郷愁と未来が絶妙に手を取り合って踊る。“時間”とか“人生”、“旅行〜移動”などがキーワードと言え、同世代への優しい励ましのようにも思える。
ユーミンの名曲を主にロック系アーティストがカヴァーしたヴァージョンをコンパイルしたアルバム。そりゃ、どうせ聴くならオリジナルが一番なんだけど、みんなユーミンを愛してるんだなあ……と感じられるのがウレシイ。「ひこうき雲」で聴けるソリッドな解釈もよかった。★