音楽むすび | 2009年8月発売

『ザ・ベンズ』期のレディオヘッドを引き合いに語られる米ネオ・シューゲイザー、モダン・サイケ・デュオの日本デビュー盤。多分にアート志向が見て取れる一枚で、深淵な音空間に崇高であると同時に退廃的、そしてメランコリックなサウンドスケープが投影されていく。

ポスト・グランジと呼ばれたバンドの通算8作目。前作でインディに戻ったが、今回からメジャーへ返り咲き。とはいえスタイルはまったく変わらず。メロディアスな歌とポップ感、そこに適度にハード・ロックしたギターが絡み、抜群のアンサンブル。

大阪在住の実力派アメリカ人テナーマン、3枚目のリーダー作でついにNY録音を実現。ケニー・バロンをはじめ、ジャズの巨匠で構成されるリズム隊を擁したワン・ホーン・カルテット。円熟味を帯びたテナーの音色は温かみがあり、落ち着いた風情が心地よい。