音楽むすび | 2010年1月13日発売

84年生まれのシンガー・ソングライター、1年3ヵ月ぶりのサード・アルバム。女性としてのたおやかさを感じさせる透明感と、人としての力強さ、その両方を併せ持つ。綺麗なだけではない人間の多面性を歌う、心の隙間にじんわり染み込んでくるような歌詞も印象的で、共感を得る同性は多そう。

2002年にデビューし、2003年より正式に4ピースとして活動してきたバンドの軌跡を凝縮した最後のベスト。アニメ『名探偵コナン』のタイアップ曲、未発表音源を含め、ポップ感あふれるサウンドにのせたすがすがしいヴォーカルと、等身大の詞世界が心に響いてくる。

ジャパニーズ・レゲエ界随一のリリシストであるH-MANの楽曲を、ジャマイカの売れっ子セレクターであるDJ KENNYがミックスするという異色作。ユーモアあふれるリリックに加えられるアナログ・ミックスは、生命力を吹き込まれたごとく新鮮かつ大胆なサウンドへ昇華している。

ウェールズ出身のイケメン6人組、ロストプロフェッツによる通算4枚目。かねてから「ネガティヴでダークな作品」とメンバーが予想していたとおり、エッジの利いたギターと重厚なリズム隊が縦横無尽に暴れ回る。どこかJ-ROCKにも通じるメロは、日本のリスナーにも幅広くアピールするだろう。

ミネアポリス出身のファンク・パンク系5人組の4作目にしてエピタフからコロムビアへとメジャー移籍。その第1弾となる本作は、切なさを孕んだメロディを溌剌とした演奏に乗せて聴かせるいつもどおりの路線だが、さまざまな逆境を乗り越えた強さが歌詞に表われている。

大阪出身の男性三人組のシングルは、楽曲構想に3年をかけたという意欲作。愛する人へ伝えきれなかった思いを桜に託し、“生まれ変わったら桜の下でまた逢いましょう”と願う。この歌声が、せつなくジワッーと胸にしみてくる。桜の名の付いた名曲は多いが、この曲も確実に仲間入りするだろう。