2010年12月15日発売
コバケンが齢70にして、やっとベートーヴェンの交響曲全集を作る気になった。これはその第1弾。待ってた甲斐があった出来で、今後が非常に楽しみだ。テンポは抑え気味で、緩急の設定、間の取り方、緊張感の持続など、細部にまで目の行き届いた見事な造形でドラマティックだ。音もまた良い。★
マーラーが楽譜に書き込んだ響きの鮮明さを申し分なく再現した第5である。沈痛な表現は幾分影をひそめ、鬱屈した感情はアシュケナージによって解放され、妙なるカタルシスがもたらされる。終楽章のクライマックスも凄まじく、包まれる感動はきわめて深い。
2006年に加入したトニー・ミルズ参加3作目で、通算で12枚目のオリジナル・アルバム。開放感に満ちあふれながらもヘヴィなシャッフル・ナンバーの「エンジン」をはじめ、アグレッシヴなサウンドと往年のメロディアスなサウンドを融合、円熟期に入りながらもフレッシュな感性も兼ね備えた作品に仕上がっている。
元ストラトヴァリウスのティモ・トルキ(g)が組んだバンドの3作目にしてラスト・アルバム。のっけからトルキの高速ギターが炸裂し、ファンの溜飲を下げてくれる。そのほか、叙情的なメロディがいかにも北欧的なメタル・ナンバーが満載。メロディックな楽曲を力強く展開するさまは痛快極まりない。
ディープ・パープルのギタリストとしても活動するスティーヴ・モーズが、女性シンガーと結成したユニットの1作目。アコギ、もしくはエレキのクリーン・トーンを使い、女性シンガーの透き通る歌声を引き立てる。その歌と旋律に全身を包み込まれたとき、癒されるような感覚を覚えるはず。
2003年にデビューしたヘヴィ・メタル・バンドの、ベーシスト交代後の2作目。ややハスキーな甘さもあるヴォーカルで、メロディもキャッチー。比較的ポップで親しみやすい演奏だ。美しいコーラスで始まるミディアム・ナンバー、マイケル・ボルトンのカヴァーもあり、多彩な曲が並ぶ。