2010年1月発売
北海道網走市出身で、トラック運転手や漁師も経験したという異色の歌手のセカンド・シングル。「呼人駅」は叙情派の曲、「北帰郷」は爽やかで明るい曲調のナンバーで、ともに五木ひろしや山本譲二を思わせるような情感あふれる歌が持ち味となっている。その魂のこもった歌声はリスナーの心をふるわせる。
出会いと別れを演出する場として駅は歌の題材によく取り上げられる。田川寿美のシングルも、両曲とも駅を舞台にした別れを歌った哀感あふれるもの。雪景色を背景に「北の港駅」から「哀しみにさようなら」へと、一人の女が主人公の一続きのドラマを観るような物語を、ていねいに歌いこんだ上質の演歌だ。
発売元
日本コロムビア株式会社ハンガリーのヴァイオリニスト、シゲティ(1892〜1973)がヴァンガードに残した録音を集めた11枚組。もちろんすべて1940〜1950年代のモノ録音。バッハの「無伴奏」、ベートーヴェンのソナタ全曲に、モーツァルトのソナタ集、バルトーク(自作自演アリ)と共演したリサイタルのライヴなど、じつに盛り沢山の内容。また他のピアニストも、アラウやセルなどという豪華版。そうした巨匠たちの理知的でシャープなピアノに対して、シゲティは微塵も臆せず、ストイックで求心的な音楽を熱くひたむきに奏し続ける。
制作・出演
FukushiTainaka / HideoIchikiawa / HideoYamaki / TomioInoue / ジム・ロトンディ / パット・ビアンキ / ランディ・ジョンストン / 矢野沙織発売元
日本コロムビア株式会社名門サヴォイ・レーベルからの9作目が本作品。「ザ・キッカー」でのパーカーを思わせるようなスピード感あふれるプレイが彼女の真骨頂だ。アルトを駆使し随所にバップ・フレーズをちりばめる。馴染みの曲ばかり、聴き込んでその実力、魅力を十分納得。ラストのオリジナルも素晴らしい。ぜひ手元に置きたい一枚。★
制作・出演
アルフレッド・リカルディ / イタリア合奏団 / ジジーノ・マエストリ / ジョヴァンニ・グリエルモ / ダンドロ・セントゥッティ / パオロ・チョチョーラ / フェデリーコ・グリエルモ / ヘンデル / マッシモ・クヮルタ発売元
日本コロムビア株式会社デンオン・レーベルの録音から、90年代にリリースされた2本のメイン・マイクのみで録られた高音質録音を高品質HQCD化したシリーズ。イタリア合奏団によるヘンデルの合奏協奏曲集(抜粋)。89年の録音だ。
制作・出演
アーダルベルト・スコチッチ / ウィーン室内合奏団 / ゲルハルト・ヘッツェル / ハット・バイエルレ / フォルカー・アルトマン / フランツ・ゼルナー / ヘルベルト・マイヤー / モーツァルト / ヨーゼフ・ヘル発売元
日本コロムビア株式会社デンオン・レーベルの録音から、90年代にリリースされた2本のメイン・マイクのみで録られた高音質録音を高品質HQCD化したシリーズ。ウィーン室内合奏団のきめ細やかな音色が堪能できる、91年の録音だ。
デンオン・レーベルの録音から、90年代にリリースされた2本のメイン・マイクのみで録られた高音質録音を高品質HQCD化したシリーズ。「展覧会の絵」を筆頭とした、アファナシエフ渾身のムソルグスキー作品集。91年の録音だ。
デンオン・レーベルの録音から、90年代にリリースされた2本のメイン・マイクのみで録られた高音質録音を高品質HQCD化したシリーズ。寺神戸亮による見事なヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ(バロック期の肩かけ型チェロ)が聴ける。
発売元
日本コロムビア株式会社評論家レナード・フェザーの監修により実現した日米ジャズ・ミュージシャンの豪華共演作。秋吉敏子、ポール・チェンバース、ジミー・コブのトリオを中心に日本のホーン陣13人が参加した。チャーリー・マリアーノが編曲を手がけた。日本の実力を知らしめた貴重な作品。
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日本コロムビア株式会社洋画のテーマをジャズで。リリース時の60年は、それすらも新鮮に映った時代だったのですね。全曲あくまでテーマ重視で長ったらしいアドリブはナシで、なんでもジャズやボサ・ノヴァにしちゃう今の時代にはない素朴な味わい。にしても昔の映画のタイトルってスゲエ。
発売元
日本コロムビア株式会社セロニアス・モンクを徹底的に研究した八木は日本のモダン・ジャズ発展期にあってもっとも理論派のひとりだった。その彼が6人編成のコンボでお馴染みのジャズ・チューンを創造性豊かに演奏してみせる。アレンジにも工夫があり、そこも聴きどころ。
板橋文夫は71年渡辺貞夫クインテットでデビュー。数ある作品の中、これは79年のもので初CD化。タイトルで窺えるとおり大自然への憧れを表現した。前半3曲はトリオ演奏で旺盛な若さ、力強さが漲る一丸のプレイ。フロントを強化した後半2曲は非常にスケールの大きい組曲構成で、いま聴いてもとても新鮮だ。
2004年結成の男性5人組のメジャーからのセカンド・アルバムは、2009年発表のシングルで作詞を依頼した松本隆へのトリビュート・アルバム。選び抜かれた9篇の名作たちが、新たな色彩感で表現されている。とりわけ女性歌手向け楽曲が新鮮に響くのが彼らの持ち味なのだろう。
TOKYO NO.1 SOUL SETの渡辺俊美によるソロ・ユニット、THE ZOOT16の約3年半ぶりの4作目。スパニッシュやクンビアを咀嚼したアコースティック・サウンドと、お得意の哀愁のメロディとが無理なく融合。全編に漂う男の色気のようなムードも含め、彼の個性をきっちり示した佳作。
三味線の二上がりでうたわれる「7・7・7・5」」の賑わい歌が“おけさ”。甚句の一種だともいうが、長山洋子のこの歌は、まるで三波春男の「チャンチキおけさ」のように、不景気風が身にしみる世相を明るく変える(変えたい)という気分があふれだすような情歌になった。