2010年4月発売
全体を通して、ゆったりとした歌に西本智実らしい個性と経験の積み重ねが聴き取れる。特にしみじみとした悲しみの表現が際立っている。たとえば「モルダウ」では、聴き慣れたはずの旋律がこんなにも哀愁や悲劇性を含んでいたのかとあらためて感じる。
インター・ポールなどを手掛けたピーター・カーティスと組んだグラスゴーのインディ・ロック・バンドの3作目。持ち味でもある雄大なヴォーカル・メロディと、アンビエンスを活かした拡がりと奥行きのある音作りが一体になって生まれたスケールの大きなサウンドスケープに引き込まれる傑作。
ストリート・ミュージシャン“井の頭公園の歌姫”として知られる女性歌手の10枚目のシングル。2005年発売の『あさみのうた2』からのシングル・カットとなる「黄昏シネマ」は、タイトルからもうかがえるように昭和の懐かしさを感じさせる。「青春の忘れもの」は村下孝蔵「初恋」を思わせる甘酸っぱい青春ソング。
昭和の銀幕スター、小林旭のシングル。自身が歩んできた時代と仲間たちとの思い出をテーマに、明るく歌い上げる“アキラ節”。72歳とは思えない魅力的な歌声が、朗々と心に染みる楽曲だ。
86年8月に「モノクローム・ヴィーナス」でデビューしたシンガー・ソングライター、池田聡のシングル。文芸社『引き出しの中のラブレター〜愛の物語』とのコラボ楽曲で、日常をやさしく歌ったラヴ・ソングとなっている。
2010年4月発表のシングル。「雪」はフォーク・ユニット、RAINのカヴァー。昭和の香りが残る青春ポップスを、透明感あふれるヴォーカルで歌い上げている。カップリングには、アルバム『旅立つ季節に』で好評だった「初恋」を収録。
元コブラツイスターズのヴォーカルで、現在は地元沖縄を拠点に与論の島唄を継承したソロ活動を展開する川畑アキラのシングル。2007年に企画アルバムに収録された、自身の父親への思いを綴った名曲を、三線などを取り入れた島唄風アレンジで歌う。
オリジナル・メンバー5名に新メンバー8名を加え、3年ぶりに復活したユニットのメジャー・シングル。13名の個性とパワーがみなぎる、思わず踊りたくなる明るく軽快なナンバーとなっている。
2005年にメジャー・デビューした、スムース・ロックを聴かせる男女ユニット、indigo blueのシングル。朝日放送系情報番組『朝だ!生です旅サラダ』テーマ曲「Walk On」ほか、心温まるヴォーカルが胸に響く楽曲を収録。
卒業、入学、就職、結婚と、多くの人が新たなスタートをきる季節にぴったりの、24枚目のシングル。アコギと生ピアノをフィーチャーした温かさたっぷりのナンバー。「Fascinating Girl」は英語と日本語のブレンドが心地よいmihima流ウエストコースト・サウンド。魅力的な女の子を目指している人のためのポジティヴ・チューン。
積極的なアーティスト活動を展開する茉奈佳奈のシングル。5万枚の売上げを記録した「いのちの歌」を彷彿とさせる壮大なミディアム・ナンバーで、“家族愛”をテーマにした詞を息の合った歌唱で紡いでいる。
実力派女性シンガー、Hanahの3rdシングル。前作同様に2 SOUL MUSICのKENをプロデューサーに迎え、等身大のリアルな女心を歌ったラヴ・ソングとなっている。若い女性たちの共感を呼びそうだ。
30代後半で開花した遅咲きのニーナ・フリーロンによる2010年発表のアルバム。オーソドックスなコンボによるスタンダード中心のセレクションだ。艶のあるヴォーカルを披露しつつも、肩の力の抜けた上質の仕上がり。
全身全霊を注ぎ込んでの熱唱、されど決してヒステリックな響きになることはなくつねにチャームが漂う。“作品が語るものがすべて”とする歌唱は器楽的なフレキシブルさとダイナミズムにあふれる。イタリアの音楽家たちとの音のやり取りを心から楽しんでいるさまが迸るディスクだ。バロック!★