2010年4月発売
自分の葬式にはぜひクラシックが流れていてほしい、と考える人の思いを汲んだコンピ盤との由。しかし、ここでは聴き手が非クラシック者であることも意識した選曲がなされており、内容は優しく柔らかい方向。選者の意図からは離れるが、抒情メロディ集として愛聴することも可能だろう。
「ヨゼフの伝説」だけでも珍しいのに、R.シュトラウスが書いたバレエ音楽3作品すべてを録音した前代未聞のアルバム。「ヨゼフの伝説」はバレエ・リュスのディアギレフの委嘱によって書かれた作品。「春祭」の向こうを張った4管編成の力作ながら、今日ではあまり舞台にかけられるチャンスがない。若杉の棒はオーケストラの妙味とシュトラウスのロマン性を過不足なく引き出す。併録は20歳までに書かれた交響曲とロマンツェ。これまた希少な録音。演奏の精度と解釈の的確さは万全で、今さらながら若杉の意欲と情熱に脱帽。
「小指の想い出」や「四つのお願い」で、昭和の日本の心象風景を描ききった作曲家が鈴木淳。今日ではエイベックスのJ-moreレーベルのゼネラル・プロデューサーとなったその原点に当たる作品を、伊東ゆかり、ちあきなおみから、石原裕次郎、五木ひろしなど錚々たる歌声で聴く。
前作『覚醒』に続く通算18枚目のシングル。菅波栄純作詞のタイトル曲「戦う君よ」、松田晋二作詞「神の悪戯」、山田将司作詞「パラノイア」、岡峰光舟作詞「栄華なる幻想」という、メンバー4人それぞれが詞を手がけた新曲4曲を収録した渾身の一作だ。
世界で初めて全身麻酔の手術に成功した外科医・華岡青洲の妻、加恵の心情を歌にした表題曲は、歌手生活45周年を記念したもの。自ら実験台となり、失明してまで夫を支えた加恵の献身と愛情の大きさを歌いきる。カップリングとして、昭和43年リリースの大ヒット曲「和歌山ブルース」も収録。
世界中のフロアを沸かせるトランス界を代表するユニットのベスト盤。プログレッシヴ・サイケデリック・トランスと呼ばれる彼らのサウンドは、突如中近東風になったりロック的になったり、確かに一筋縄ではいかない展開を見せる。そんな怪物的でドラッギィなナンバーを体全体で浴びるべし。
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「ずっと好きだった」は、石川秀美や河合その子が突如出演し話題のCM使用曲。同窓会での再会がテーマで、照れや懐かしさ、ドキドキ感が賑やかなアレンジの随所に織り込まれているのが伝わる。「ウームの子守唄」は、子守唄のメロディとしっとりしたヴォーカルが意外ながらも美しすぎる。「Phoenix」は、ロッカーとしての本領発揮のライヴ音源。
インディーズ時代からTV-CM曲に起用されるなど、卓越したメロディに定評のあった3ピース、サクラメリーメンのファースト。ハスキーだが抜けるような小西透太のハイ・トーン・ヴォイスと、ダイナミックなバンド・アレンジが印象的。ストレートな歌詞の世界が10代に支持を集めるのも頷ける。
平成21年にデビュー45周年を迎え、新たなステップの第1弾となるこの曲のテーマはズバリ王道演歌。悲恋物語の歌詞に心をこめて、初ヒットまで20年かかったというエピソードをつい思い出すような低音の魅力を活かしてしっとりと語りかける歌い方に、人生の深みとあたかかみを感じる。
女歌の雄、猛者、キングと不可思議ながらも輝かしい称号を持つ角川のシングル。タイトル曲は、作詞たかたかし&作曲弦哲也の最強コンビによる三部作の最終作品。スペシャル・スタンダードな旋律と情景的かつ情熱的なリリックで描く、ジャパニーズ・ソウル・ソングのエロスを抽出したナンバーだ。
ご当地ソング6作目となる水田竜子の2010年4月発表のシングル。九州は大分県の国東をテーマにした旅先のドラマティックなストーリーを、女性らしい優しい歌声とともに綴る。聴けば旅気分が盛り上がること確実。
街で暮らす男女の出会いと別れが、洒落たスタンダード歌謡ポップ風の曲調にのせて、別れた男への思いが歌われる「一枚の写真」。ラテン歌謡ならではのセクシーさを醸しだされ、男女の心の揺れを歌っていく「星降る夜に…」。大人の男女の恋を洒落た雰囲気の歌唱で展開する。
発売元
キングレコード株式会社マイケル・ランドウとロベン・フォードの二人が歌ってギターを弾きまくる、骨太でアーシーな大人のブルース・ロック。エンジニアもマイケルが担当しており、ギターの歪み、コードの分離、アコースティックのリヴァーブの良さなどこだわりを感じるつくり。