2011年1月19日発売
ジャマイカ系カナダ人の3作目。フランスのレーベルと契約しての同国録音作で、ニーナ・シモンが歌った曲に臨んでいる。ギター、縦ベース、ドラムというシンプルなトリオ演奏を得て、含みある歌声を泳がせる。ギター奏者はなんと米国人名手のマーヴィン・スーウェル。
カリフォルニアを拠点に活動する女性シンガーの2009年録音作。共作によるオリジナルはブラジル風味の爽快な曲から浮遊感漂うバラードまで多彩。リッチー・バイラーク作品に歌詞をつけた曲では器楽的なメロディを歌いこなし、力量を示す。スタンダードの「美しい朝」を現代的に仕上げるなど、編曲・演奏も質が高い。
フィンランド出身のデス/スラッシュ・メタル・バンド、デッド・シェイプ・フィギュアのセカンド・アルバム。アグレッシヴなサウンド中に突如挟み込まれる美しいサウンドなど、多彩な魅力を感じる一枚。
LAのガレージ・サイケ・バンドのラスト作。68年にリリースされた唯一のライヴだ。オルガンがフィーチャーされ、ドアーズにも似ているが、しかし彼らならではの独自の混沌とした世界をたっぷりと披露する。そして本作でしか聴くことができない曲が6曲も含まれるのも魅力だろう。
パーカッション、電気ヴァイオリン、ディジュリドゥ、シンセイサイザーを含む9人組ライヴ・バンドの4曲入り。野外フェスで映えそうな、集団即興によるグルーヴィでトランシーな演奏が続き、陶酔感と高揚感を誘う。リズムがシャープで歯切れよく、ダンス・ミュージックとしての機能性も高い。
一時は昏睡状態にまで陥ったF.ハーシュ、懸命のリハビリからついにヴィーナスで完全復活。シンプルでありながらも美しく詩的な響きが心に残る。あらゆるアプローチでプレイを追求した彼の感性がどのトラックにも息づいている。奥の深いアーティストであることを再認識させる一枚である。