音楽むすび | 2017年9月22日発売

2017年9月22日発売

クリプトリアナ〜腐蝕への誘惑クリプトリアナ〜腐蝕への誘惑

エクストリーム・メタルで綴る英国ヴィクトリア女王(在位1837〜1901)時代の血塗られた浪漫!クレイドル・オブ・ フィルスによる“腐蝕への誘惑”の叫び声がいま、霧の魔都ロンドンを引き裂く! 1991年の結成以来、極限までのエクストリーム・メタル美学を貫いてきたクレイドル・オブ・フィルスは、 ブラック・メタルやゴシック・メタル、シンフォニック・メタルなど、ジャンルの枠に囚われない孤高の音楽性を築き上げてきた。 彼らの第12作となる本作はさらにダークに、さらにドラマチックに昇華された世界観を提示している。 19世紀末のイギリス。連続殺人鬼ジャック・ザ・リッパーが夜を徘徊し、H.G.ウェルズが小説『タイムマシン』『宇宙戦争』を発表。 神秘主義や心霊現象・降霊術が一大センセーションを呼び、貧困と病魔がはびこる時代に想いを馳せるのがこのアルバムだ。 アルバム・タイトル“Cryptoriana”について、ヴォーカリストのダニ・フィルスは「ヴィクトリア時代の人々は超自然や死、 猟奇趣味に傾倒していた」と語っている。“腐敗への誘惑”というサブタイトルは、「死の魅力と、自己破滅の過程」を題材にしたのだという。 2016年の夏に曲作りの作業をマレク・“アショク”・シュメルダ(ギター)とマーティン・“マルテュス”・スカロウプカ (ドラムス、キーボード、オーケストレーション)の故郷チェコで行った本作。レコーディングはダニの地元サフォークの グラインドストーン・スタジオで、バンドと気心の知れたスコット・アトキンスをプロデューサーに迎えて、怪奇と幻想の一作として完成された。 アルバムのレコーディング・メンバーは前作と同様のラインアップだ。それに加えて、『ニンフェタミン』(2004)でも彼らと共演、 グラミー賞にノミネートされたメタル歌姫リヴ・クリスティンが「ヴェンジフル・スピリット」でゲスト参加している。 オリジナル曲の数々に加えて、アナイアレイターの「アリソン・ヘル」をカヴァーするなど、色彩豊かな外部環境も取り入れながら、 ユニークな音像を生み出している。ジャケットアートを手がけるのはラトヴィア出身のアーティスト、アルトゥルス・ベルジンシュだ。 前作『ハンマー・オブ・ザ・ウィッチズ』(2015)でもサタニックでエロチックな作風でアルバムをヴィジュアル的に表現した彼だが、 新作のジャケットはイタリア・ルネサンス期の画家サンドロ・ボッティチェッリ「ヴィーナスの誕生」をモチーフにしている。 さらにCDブックレットでも3世紀の聖セバスチャンの殉教(三島由紀夫も影響を受けた)、アントニオ・カノーヴァ 「アモルの接吻で蘇るプシュケ」などを大胆にアレンジしている。19世紀の闇を彩る悪徳のヘヴィネスが、現代に災厄を蘇らせるときがきた…。 【メンバー】 ダニ・フィルス(ヴォーカル) リチャード・ショウ(ギター) マレク “アショク” シュメルダ(ギター) マーティン “マルテュス” スカロウプカ(ドラムス/キーボード/オーケストレーション) ダニエル・ファース(ベース) リンゼイ・スクールクラフト(女性ヴォイス)

リレントレス・ミューテーションリレントレス・ミューテーション

カナダはバンクーバーから誕生した突然変異、エクストリーム・テクニカル・デスコア集団、 アーチスパイアーの最新作『リレントレス・ミューテーション』リリース決定! 野獣のように暴れまわるギター、 ガトリングガンのような速射ドラム、常軌を逸したす演奏が聴くものすべてを呑み下す! テクニカル・デスメタルとは、その名の通りひたすら複雑で難解なフレーズを多用するデスメタルのこと。 これは高度なテクニックと体力がなければ成立しない。時に“変態的”とも形容されるほど、突き抜けて技術のレベルは高く、 はじめて聴くインパクトは言葉を失うほどでもある。そんなテクニカル・デスメタルのなかでもさらに突き抜けているのが、このArchspireである。 彼らはカナダのバンクーバーで2007年に結成された。カナダには昔からテクニカル・デスメタルを演奏するバンドが多く、 ケベックに世界的に有名なCryptopsy、重鎮GorgutsやAugury等々が活動しており、モントリオールにも2005年に結成されたBeyond Creationといったバンドがある。 Archspireはそんなシーンの土壌の中から出てきたバンドであった。当初はDEFENESTRATEDというバンド名で、メンバーチェンジを繰り返しながら2009年頃に ラインナップを完成させると、2010年にArchspireとして、4曲入り配信シングル「All Shall Align」をリリース。 翌2011年、これに3曲を加えファースト・フルレングス・アルバム『All Shall Align』をTrendkill Recordingsより発表する。 ラインナップは“ショットガン・ヴォーカル”との異名を持つオリヴァー・レイ・アレロン(vo)、GremoryやArtep等々、 カナダのメタル界で数多くのバンドでプレイしてきたスペンサー・プルウェット(ds)、ブラック・メタルバンド、Muspellheimで活動していたトビ・モレリ(g)、 ディーン・ラム(g)、テクニカル・デス・メタルバンドのHarvest the Infection等に在籍していたジャレッド・スミス(b)。 彼ら5人がこれでもかとテクニカルな演奏を繰り出し、ひたすら突っ走っていく。2014年にはセカンド・フル・アルバム『The Lucid Collective』を 米国と欧州で流通しているインディ・レーベル、Season Of Mistより発表。このアルバムのトータルタイムは35分足らずで8トラックであったにも関わらず、 密度の濃い演奏は強烈なインパクトを放ち、その筋のマニアだけでなく広くメタル・ファンの間でも名前が知られるようになった。 本作はArchspireの3作目となるフルレングス・アルバムだ。これまでの作品同様、スタート&ストップのリフによる猛烈な波状攻撃、 “ニール・パートmeetsフィア・ファクトリー“的とも評されているドラミング、ハイからロウへスイープなのかタッピングなのかわからないほどよく這いずり回る ギターとベース、そしてリズムに乗せてグロウルを吐き出すヴォーカルが炸裂。これらすべてが渾然一体となり、Archspire独自のテクニカル・デスメタル、 狂気の世界が形成されている。はたして何が彼らをここまで突き動かしているのか、それは本作を聴いてみるしかない。超絶技巧集団という意味では、 PeripheryやAnimals As Leadersといった、エクストリームなプログレッシヴ・メタルを好むリスナーにも、おそらく受け入れられるはずだ。 アートワークは、TESTAMENT、ATHEIST、ETERNALといったバンドの作品で知られるアーティスト、Eliran Kantorによって描かれている。 【メンバー】 スペンサー・プルウェット(ドラムス) オリヴァー・レイ・アレロン(ヴォーカル) トビ・モレリ(ギター) ディーン・ラム(ギター) ジャレッド・スミス(ベース)

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