2019年10月2日発売
7年振り、5枚目、セルフタイトルを冠したニューアルバムを発表し、 全国ツアー中のTHA BLUE HERBによる、まさかの新曲が発売決定。 収録曲は「ING」(アイエヌジー)と「それから」。及び各曲のインストになります。 前述のアルバムを発表してから、今日現在、全国を廻るツアー真っ只中、久々に訪れる街々で、我々を盛大に迎えてくれる人達が、我々がやってきた、 やっている事が間違ってなかったのだと実感させてくれています。完全自主制作の我々は、支えてくれる仲間達の手も借りながら、着想、制作、ライブは勿論、 それにまつわるデザイン、ブッキング、プロモーションから経理、予期せぬトラブルの解決まで、22年間変わらず全て自分達でやり続けてきました。 多分に笑いと楽しみと報いを含みながら、やるべき事をやってきた、そして今もやっている、これからもやり続ける、営みとはそれです。キャリア中盤の初歩、 これまでの過去も全て受け入れながら常に「ING」、現実に進行している怒涛のリリースツアーの疾走感と共に、そんな想いを込めました。 そして、言わばそんな"生"に対して、我々にも、ここにたどり着くまでに避けられなかった、大切な人達の"死"が沢山ありました。別離の悲しみに落ち、 立ち止まり、振り返り、それでも巡る季節を実感し、不在をなおも嘆き、毎日の忙しさに追われ、新たな出会いやささやかな幸福を味わい... そんな繰り返しの年月を生きてきた。そしてある日、はっと気付くのです。自分の気持ちの折り合いの変化に。それは諦念にも似たものです。 かと言ってそれはそれまでの悲観的なものではなく、それを受け入れ、真に乗り越えていく、という事。 あの悲しみすら振り返れば道標だったと、あの別れがあったからこそ今がある。 生き残った側への時の処方。「それから」ずっと後、少しずつではあるが、確実に芽生え始めた再生の苗。それを歌いました。 第5章も始まったばかり、ツアーも中盤、探求と歩みを止めず、日々新たな気持ちで臨んでいきます。