音楽むすび | 2019年8月30日発売

2019年8月30日発売

イン・ザ・ロウイン・ザ・ロウ

北国の女王、ここに降臨す。雪の結晶の脆さと鉄(くろがね)の強靱さを兼ね備えた歌声で、ターヤがすべてを露わにする。   かつてメタル・バンド、ナイトウィッシュの一員であり、現在ではジャンルを超えてフィンランドを代表する女性ヴォーカリストとして活躍するターヤ。 7作目のソロ・アルバムとなる『イン・ザ・ロウ』はそのタイトル通り、彼女の歌手人生において最も“生々しい=RAW”な作品だ。 ヘヴィでメランコリック、繊細で重厚。ターヤの多彩な精神性と想いを歌い上げた本作は、その内面を露わにし、脆く、それでいて猛々しい作品に仕上がっている。 「クリエイティヴであることは苦痛を伴う。アルバムの歌詞を書き上げたとき、自分が空っぽになって、浄められたように感じた」とターヤ自らが語る本作は、 さまざまなスタイルの楽曲に乗せて、そのエモーションを歌い上げる。 その美麗でオペラチックな歌唱は、さらに磨きがかかっている。ダークでヘヴィでありながら耽美的なメロディに満ちた(1)「デッド・プロミシーズ」は 「私のライヴで、みんなでジャンプしまくる曲を書きたかった」とターヤ自身が語るものだ。 デペッシュ・モードからマリリン・マンソンの系譜に則った(2)「グッバイ・ストレンジャー」、彼女のポップな情感を表現した(4)「レイルローズ」、 ピアノとストリングスを従えて歌い上げる(5)「ユー・アンド・アイ」、クラシカルな調べとインストゥルメンタル・パートが強化された (6)「ザ・ゴールデン・チェンバー」など、シンガー“ターヤ”“としてのペルソナに留まることなく、“ターヤ・トゥルネン”の人間像が掘り下げられた作品だ。 本作はかつてナイトウィッシュが『ワンス』(2004)で成し遂げた音楽的達成を、彼女のソロにおいて具現化させたアルバムだといえるだろう。 彼女に共鳴した実力派アーティスト勢がゲスト参加。(1)「デッド・プロミシーズ」では ビョーン“スピード”ストリッド(ソイルワーク)、 (2)「グッバイ・ストレンジャー」ではクリスティーナ・スカビア(ラクーナ・コイル)、(8)「サイレント・マスカレイド」では トミー・カレヴィック(キャメロット)がヴォーカルを披露している。 メタルからクラシック、ポップ、ゴシックに至るまで、ターヤ・ワールドを余すところなく描き切った本作のミックスは、 彼女の音楽性を熟知するティム・パーマーが手がけている。 本作をターヤは“黄金”に例える。「黄金は洗練されて完璧な物質。でも同時に、自然に存在する生々しい物質でもある」 聴く者を黄金の道へと導くアルバム。それが『イン・ザ・ロウ』だ。 【メンバー】 ターヤ(ヴォーカル) 【ゲスト・ヴォーカル】 ビョーン“スピード”ストリッド (ソイルワーク) クリスティーナ・スカビア (ラクーナ・コイル) トミー・カレヴィック (キャメロット)

ワンダラーズワンダラーズ

Napalm RecordsのCEOであるトーマス・カザー (ドラムス)、男女ヴォーカルを擁するオーストリア出身の ヴィジョンズ・オブ・アトランティスのニュー・アルバムが早くもリリース! 『指輪物語』の一説からタイトルが採られたこの第7作『ワンダラーズ』にて、劇的かつシンフォニック、優美にしてダイナミックな叙情サウンドはさらなる高みへ…!!   '00年にオーストリアにて始動。'02年にアルバム『ETERNAL ENDLESS INFINITY』でデビューを飾ったシンフォニック・メタル・バンド、 ヴィジョンズ・オブ・アトランティスはこれまでに数え切れないメンバー・チェンジを経てきた。現在も残っているオリジナル・メンバーは、 ドラマーのトーマス・カザーだけで──当初は、そのトーマスの近しい友人達で結成された、文字通り“オーストリア人のバンド”であったが、 ラインナップに異動がある度に各国から逸材を補充し、いつしか多国籍なバンドとなっていた。 しかし、ドラマティックな叙情サウンドはデビュー時からほぼ不変。“epic” “romantic” “mysterious” “dark” “powerful” “emotional” “intimate” “passionate” “exotic” “melodic” “poetic” “fantastic”…と、あらゆる劇的HR/HMのサウンド要素を常に内包している。 現ラインナップは、トーマス[Ds]以下、クレモンティーヌ・ドロネー[Vo]、ミケーレ・グアイトリ[Vo]、 クリスティアン・デューハ[G]、 ハーバート・グロス[B]となっており、元WHYZDOM〜SERENITYで現EXIT EDENでもあるクレモンティーヌはフランス出身、 KALEDONやTEMPERANCEにも籍を置くミケーレはイタリア出身。過去には、米人シンガーやギリシャ人シンガーを迎えたこともあった。 元々、NIGHTWISHを目標にしていたというヴィジョンズ・オブ・アトランティスだが、男女クリーン・ヴォーカルをレギュラーで擁し、 ゴシカルにもプログレッシヴにもなり過ぎず、基本グロウルやスクリームを用いることなく、飽くまでメロディックなHR/HM路線を堅持している点は特筆しておきたい。 セカンド『CAST AWAY』('04)以降、『TRINITY』('07)、『DELTA』('11)、『ETHERA』('13)、『THE DEEP & THE DARK』('18)と作を重ねる中で、 メロデスやNUメタルのエッセンスを盛り込もうとしたこともあるにはあったが、その主軸となる方向性がブレることはこれまでなかった。 そんな彼等は、この2月に初のライヴ・アルバム『ザ・ディープ・アンド・ザ・ダーク・ライヴ〜シンフォニック・メタル・ナイツ』を発表したばかりだが、 早くも『THE DEEP & THE DARK』に続くスタジオ新作『ワンダラーズ』が完成した。 通算7作目となる本作のタイトルは、かの『指輪物語』(J.R.R.トールキン作)に登場する詩の一節 “Not all those who wander are lost(彷徨う者は全て迷い人とは限らない)” から採られたという。この “アラゴルンの詩” は、“All that is gold does not glitter(全ての金が光っているとは限らない)” で始まり、 “The crownless again shall be king(王冠はまた王の許へ戻る)” で締め括られ──つまりは、 “見かけに騙されてはいけない” という意味が込められた、 誰しもが心掛けるべき金言である。過去最高にメロディックで、ノーブルで、エレガントな仕上がりとなった最新作『ワンダラーズ』。 その日本盤には、海外盤と共通のボーナス・トラック2曲に加え、さらに日本限定のボーナス・トラック1曲が収録される予定だ。 【メンバー】 クレモンティーヌ・ドロネー (ヴォーカル) ミケーレ・グアイトリ (ヴォーカル) クリスティアン・デューハ (ギター) ハーバート・グロス (ベース) トーマス・カザー (ドラムス)

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