小説むすび | 著者 : エッシー・サマーズ

著者 : エッシー・サマーズ

捨てられた令嬢捨てられた令嬢

生まれでも、境遇でもなく、 私自身を見てほしい……。 “そもそも君に近づいたのは、金のためだった” ある日突然、ロウィーナは心変わりした婚約者に婚約破棄された。 評判とプライドを粉々に打ち砕かれた彼女は心に決めるーー たった20ポンドを手に、よその国で出自を隠して働き、 家柄や財産とは関係なく生きていこう、と。 やがて、目の不自由な老婦人のつき添いとなったロウィーナは、 故郷イギリスからはるばる海外へと渡った。 雇い主の老婦人がいい人だとわかって安心したのもつかの間、 その甥で広大な地所を相続するフォレストが、会って早々に言い放った! 「これまでのつき添いのように、僕の妻の座を狙っても無駄だぞ!」 ハーレクイン・ファンの皆さまからたびたび熱いリクエストをいただいている大作家、エッシー・サマーズが登場! 1959年に書かれた本作は、じつに半世紀もの時を経て2016年に翻訳版が刊行された“幻の名作”です。傲慢不遜な大富豪との恋の行方は……?

フィヨルドランドの片思いフィヨルドランドの片思い

暗闇を抜けて迷い込んだのは 美しい湖畔の家ーーそして、淡い恋。 「きみは誰だ? ぼくの家で何をしている?」 見知らぬ男性に激怒され、寝巻き姿のジョスリンはうろたえた。 ゆうべ濃霧で道に迷った末、景勝地の知人宅に辿り着いたはずだったが、 どうやら入る家を間違えてしまったようだ。 話すうち、マグナスと名乗る裕福な彼とは遠戚関係にあることがわかり、 驚くことに、彼は住み込みでナニーをしてくれないかと言いだした。 求職中の彼女は喜んで引き受け、やがて彼に淡い恋心を抱くようになる。 彼にとって私は、弟の遺児たちの世話係にすぎないというのに……。 日増しに募る切なさを押し隠し、懸命に働き続けるジョスリンの前に ある日突然、マグナスの元婚約者だという女性が現れて……。 大人の魅力あふれるマグナスの周囲には女性たちの影がつきまとい、ジョスリンは未熟な恋心を封印します。その矢先、彼の過去の秘密が明らかになり……。往年の名作家エッシー・サマーズが、雄大な自然を舞台に描く切なくも美しいクラシック・ロマンスをどうぞ。

迷子の秘書をさがして迷子の秘書をさがして

愛しの社長に片思いの秘書は、 恋の分かれ道で迷子になり……。 父の死後、家族を支えるため身を粉にして働くプリシラは、 昼間は社長秘書、家に帰れば家事や姉の子育てを手伝う毎日。 そんな生活も、姉の再婚を見届けた1年後に終わりを告げた。 悩んだ末に、社長のピーター・B・ロックハートに辞職を願い出たのだ。 それは、届かぬ恋心を隠して彼のそばで働くのがつらかったから。 心機一転、プリシラはさる老婦人の屋敷で住み込みの子守りの職を得る。 老婦人が言うには、知人の子を預かることになったはいいが、 “いやみなバーナバス”と陰で呼んでいる甥から反対されているらしい。 ある日、玄関前に派手な新車が停まり、噂の人物の登場かと思われた。 だがそこに現れたのは、その名もピーター・バーナバス・ロックハート、 彼女が未練を断ち切ったつもりでいた元上司の姿だった! 往年の名作家エッシー・サマーズの未邦訳旧作をお贈りいたします。気丈でがんばり屋なヒロイン像が好感を呼ぶ、ちょっぴり切なくてあたたかなシンデレラストーリーをお楽しみください。

愛憎が丘愛憎が丘

天涯孤独となった娘はやがて、 血の繋がらない兄と出会い、恋を知った。 養子のメレディスがようやく見つけた実の母は、 親子の名乗りをあげてまもなく、重い病で帰らぬ人となった。 だが、娘の存在を知らない実の父がまだ健在だとわかると、 彼女はルーツを探るため、素性を隠して父の住む地に求職広告を出した。 首尾よく、さる屋敷で雇われることになるが、 そこにはメレディスの心をかき乱す男性が暮らしていた。 名をガレスというその人は、彼女の血の繋がらない兄だったのだ! ガレスは彼女の亡き母を嫌い、先の訃報にも安堵したと言い放つ。 人知れずメレディスは傷つき、腹を立てたーー義兄のひどい言葉に。 そして、そんな彼を憎からず思ってしまう自分に。 ハーレクインの草創期にイマージュで活躍した大作家E・サマーズが遺した、未邦訳の古き良き物語を掘り起こしてお届けいたします。愛憎織りなす丘で繰り広げられる、孤独な娘と義理の兄の恋模様を、1970年代のクラシックな雰囲気とともにお楽しみください。

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