著者 : キャロル・マリネッリ
真実を伝えられたら、どんなに幸せだろう。 “あなたには息子がいます”と。 自堕落な母と暮らすオーブリーは、父の名を知らない。 ある日、母の恋人だった富豪の訃報を受け、葬儀に参列するが、 若く美しい彼女は富豪の愛人と誤解され、理不尽に罵倒される。 そのとき、セクシーな実業家カリドが現れ、恋人のふりをして 彼女を連れ出してくれた。彼の宿泊するスイートルームへと。 見たこともないような豪華なその部屋で、 無垢なオーブリーは彼の魅力に抗えず、純潔を捧げてしまった。 あろうことか彼は遠い国の次期国王で、愛人になれと迫られ 拒んだオーブリーは、やがて妊娠に気づく。1年後ーー。 気鋭の作家たちが描くバージンヒロインのピュアな恋物語を厳選してお贈りする、“〜純潔のシンデレラ〜”。スター作家キャロル・マリネッリが綴る、不遇にめげずひたむきなヒロインのシークレットベビー物語をお楽しみください
優しく笑う顔と、冷たくよそよそしい顔。 どちらが本当のあなたなの? ジャスミンは1歳の息子を連れ、実家近くの海辺の町へ引っ越してきた。 病院の救命救急科に看護師として採用されたものの、 出産以来離れていた仕事の勘はすぐには取り戻せず、戸惑う日々。 そんななか、端整な容姿の敏腕医師ジェドに淡い恋心を抱くようになる。 ただ気がかりなのは、海辺を散歩中に会ったときは気さくで魅力的なのに、 職場ではひたすら仕事に集中し、冷徹なまでに人を寄せつけないことだ。 だがある日、生後まもない患者の命が失われて動揺したジャスミンは、 ジェドに慰められるうち、いつしか彼と心を開き合って唇を重ねていた。 しかし、同じ職場で働く彼女の姉がジェドと浅からぬ仲だと漏れ聞き、 思わず問いただしたジャスミンに、彼は否定しつつも再び背を向けて……。 稀代のストーリーテラー、キャロル・モーティマーがお好きな方にぜひおすすめしたい作家ーーキャロル・マリネッリ。HQロマンスとHQイマージュにまたがり大活躍中の彼女が描く、“命の現場”が舞台の切ないロマンスです。心に傷を抱えたふたりの恋のゆくえは?
凍りつくように寒いローマの朝、アウロラは行くあてもなく、赤ん坊をかかえたまま、この20年を思い返していた。幼いころは、ニコと結婚できると夢見ていた。でも初恋を捧げても、バージンを差し出しても、成功者で富豪のニコは私を拒みつづけた。実は彼の子供を産んでいたと知ったら、どんな顔をされるかしら?愛のない結婚に縛りつけたくなくて勝手に姿を消したけれど、もうニコ以外に頼れる人はいない。助けてくれる人も。アウロラは彼に電話した。「ニコ、ごめんなさいー」
触れた手を彼に払われた夜から、 彼女は愛の迷路をさまよい始めた。 こんなに美しくてセクシーな敏腕ドクターがいるなんて! 3カ月前、ケイトは初対面の臨時勤務医フアンを見て、密かにときめいた。 彼が現れると、女性スタッフはみな化粧直しに走るほどだったが、 まじめで用心深いケイトはフアンからの誘いを再三断っていた。 あと2週間もしたら彼はこの国を去り、また別の病院で働くのだから。 わたしは遊びの恋ができるほど、器用でも大胆でもない……。 だが刻々と別れの日が近づく中、フアンの医師としての能力の高さや、 患者に接する態度の温かさを目の当たりにし、恋心は最高潮に達した。 ある夜、フアンから不意にキスをされ、ケイトは理性も忘れて 愛おしげに彼の首筋に触れたーーまさか、その手を拒まれるとも思わずに。 思いきって一歩踏み出した瞬間、心のバリアを張られたことで我に返ったケイトは慌てて引き返そうとします。でも、もうすでに恋の迷宮に迷い込んでしまっていて……。HQロマンスでも大活躍中のスター作家キャロル・マリネッリが贈る、美しくて切ない感動作!
幸せが崩れゆくのを止められなかった。 忘れようとしたとき、切ない再会が……。 それはローナが新たな人生に踏み出した矢先の交通事故だった。 子宮外妊娠で第一子を失い、すれ違いから夫ジェイムズとも別れて以来、 いつか大切な命を産みたいと、おなかの痛みにも耐えてきた。 10年が過ぎた今、ようやく子供をあきらめて手術を受ける決心をし、 故郷を離れてロンドンで暮らそうとしていたところだったのだ。 病院に運ばれ、病室で意識を取り戻した彼女の耳に懐かしい声が届く。 「ローナ……」ああ、なんてこと。ここはジェイムズの病院! 思わぬ再会後、やがて快復したローナは、彼と一緒に働くことになる。 その前に過去のわだかまりを解くように、二人は一夜を共にした。 ローナは彼の腕の中で、じきに手術で子を望めなくなる切なさに震えた。 かつて愛したジェイムズの姿を再び目にしたとき、ローナの胸には失った幼い命の面影が甦ったのでした。悲しみに押し潰されそうになりながらも、前に進もうともがく彼女の姿に声援を送りたくなります。スター作家C・マリネッリが描く、珠玉の愛の復活ロマンス。
愛してると言える人がいること。 母に捨てられた私には、それさえ贅沢。 里子育ちのナオミに家はない。雇い主の家を転々としているから。 今回の住まいは、ニューヨークでも屈指の資産家一族の豪邸だ。 ナニーの彼女は一族の悪名高いプレイボーイ、エイブに誘惑され、 いつしか彼に夢中になるーー生まれて初めての恋だった。 しかも、粉雪の舞うクリスマスシーズンの街を案内されたあとは、 唇も盗まれてしまうーー生まれて初めてのキスだった。 エイブに美しい恋人がいると聞いたのは、そんなときだった。 彼は私をからかっただけなのだ。引っ込み思案で恋愛に無縁の、 バージンが珍しくて。なのに恋心は消えず、今も胸が苦しい……。 『花嫁は愛される夢を見る』の関連作をお届けします。派手な女性関係で有名な世慣れたヒーローに、初めての恋をする奥手なヒロイン。愛を求めるたび傷ついてきた彼女にクリスマスの奇跡は訪れるのでしょうか? C・モーティマーが好きな方はお読み逃しなく!
すべては演技とわかっていても、 溢れる想いは止められなくて……。 イタリアからやって来るホテル王の恋人のふりをしろですって? しかも24時間、片時も彼から離れてはいけないだなんて……。 上司から突然そう命じられ、刑事のリディアは動揺していた。 噂では、富豪アントン・サンティーニは美麗な遊び人らしい。 彼の到着を待つ間、ホテルのプールで泳いでいたリディアは、 水しぶきを上げて現れた男性がアントンだと気づき、驚いた。 もう“演技”を始めるの? 戸惑う彼女に甘い言葉を囁くと、 アントンは巧みにキスへと導いた。陶然としながらリディアは 自分を戒めた──これは仕事。愛も恋も持ちこんではだめよ。 キャロル・モーティマーがお好きな方にぜひともお勧めしたい、スター作家キャロル・マリネッリの意欲作! ヒーローを愛することを許されない立場と、抑えきれない熱い想いとの狭間で葛藤するヒロイン。そのせつない心情に、共感せずにはいられません。
看護師のルイーズは恋人の外科医ダニエルと結ばれた翌朝、 君は僕の妻にはなれない、これは軽い“お楽しみ”だったと告げられた。 ショックのあまり母国に戻るが、追い打ちをかけるように妊娠が発覚。 彼女との結婚を望まないダニエルには知らせることなく、 独りで産み、貧しいながらも懸命に赤ん坊を育てていた。 息子が3カ月になり、仕事復帰に選んだ病院へルイーズが初出勤すると、 そこには驚くべき人物がーーなんとダニエルが勤務していたのだ! ルイーズが子育てをしていると人づてに知った彼は、 なぜ秘密にしていたと責めるよりも、さらに残酷な言葉を口にした。 「よかったね。僕のあとに、幸せになれる相手に巡り合えたんだね」 不世出の大スター作家キャロル・モーティマーの系譜ともいえるキャロル・マリネッリ。心に傷を持つ医師との情熱的なシークレットベビー・ロマンスをお届けします。
今宵、花嫁は夢を見るーー 夫に愛される、かなわぬ夢を。 メリダが働く画廊にその夜、ニューヨーク随一の富豪、 イーサン・デヴェローが現れた。美貌の彼と握手をした瞬間、 彼女の体に電流が走った。しばらくして彼が立ち去っても、 体の火照りは収まる気配がない。いったいどうしてしまったの? 「きみにはわかっているはずだ」突然、低い声が静寂を破った。 嘘! 彼は引き返してきたの? 「一緒にディナーをどうかな」 彼とは住む世界が違うのに、甘いキスに我を忘れたメリダは、 レストランからスイートへといざなわれ、純潔を捧げた。 しかし翌日、イーサンは消え……やがてメリダは妊娠を知る。 一夜でとけたシンデレラの魔法。ヒーローに捨てられた悲しみも癒えぬなか、理不尽にも子供のための愛なき結婚を迫られて……。恋に臆病なヒロインとプレイボーイのロマンスが得意な大スター作家キャロル・モーティマーのファンの方に、特におすすめします!
身重のミアは、大切な友人の葬儀に参列していた。遺族席に目をやると、厳しい表情の彼がいた。友人の兄イーサン・カーヴェル。ホテル経営で巨万の富を得た、傲慢きわまりない億万長者だ。かつてミアはイーサンと出会った瞬間、激しい恋に落ちた。だが彼はやがて、彼女が弟を誘惑したと誤解し、ごみのように捨てたのだ。そして今、ミアのおなかの子の父親が弟だと聞きつけると、今度は彼女を詐欺師呼ばわりし、財産目当てと決めつけ責め立てている。もし真実を告げたとしても、きっとあなたは信じないでしょう。私が愛を捧げた人は、あとにも先にもあなた一人…。
仕事も、家も、幼子の世話も一緒。 でもこの胸の想いだけ、一方通行……。 シャーロットは大病院の救急科の新入り看護師。 母が急に家を売って恋人のもとに身を寄せたため、 路頭に迷った彼女は、住みこみの子守りの求人広告にすがった。 訳あって無一文の今、雨露をしのげるだけでも助かるのだ。 運よく面接者の女性にひと目で気に入られるが、話を聞くうち、 なんとそこが、同じ病院の敏腕医師ヘイミッシュの家だとわかる! 女性は彼の妹で、職場復帰が決まったので子守りを募集したらしい。 シャーロットはその日の朝に、病院でヘイミッシュと初めて会い、 魅力的だが気難しい彼が、皆に畏怖される存在と知ったばかりだ。 そんな彼の同意もないまま、ひとつ屋根の下に暮らすなんて……。 あらゆるタイプのストーリーや登場人物を変幻自在に描き分ける、大スター作家キャロル・モーティマーがお好きな方におすすめ! キャロル・マリネッリの涙なしには読めない感動作をお届けします。明るさの下に切ない感情を隠す、けなげなヒロインにご声援を。
メグは飛行機で黒髪のハンサムな男性ニクラスと隣り合わせた。機内が消灯した後も話は弾み、いつしかキスを交わして…。濃密な愛撫は地上に降りたあとも続き、メグはこの見ず知らずの裕福な男性に求婚されると、魔法にかかったようにバージンを捧げ、二人は一夜で夫婦になった。だが翌朝、夫は忽然と消えたー新妻をベッドに残したまま。1年後、心を閉ざしたメグの前にニクラスの弁護士が現れ、彼が無実の罪で拘置所にいるという驚くべき事実を告げた。ニクラスに会えるのは法的な妻であるメグだけで、面会を許される唯一の理由が、“夫婦の営み”の要求だというのだ!
昨年失恋してから、助産師のフローは男性とつき合わないと決めていた。しかし放蕩者として噂の王子、ハジーンの魅力には逆らえなかった。きらびやかな流行の店で、彼がフローだけに目をとめたからだ。豪勢なベッドで朝まで過ごしたときは、彼こそ運命の人だと実感した。正直でいようと、彼女は告白した。「あなたが王子だと知っている」と。するとハジーンは、金めあてと罵り、彼女を置き去りにして出ていった。とりつく島もない彼の態度に、フローは涙がかれるまで泣いた。そんな惨めな彼女を待っていたのは、親友の結婚式への招待だったー相手はハジーンの兄。弟であるハジーンも必ずや出席するはずだ。想いを踏みにじられたばかりなのに、淡い望みを抑えきれず…。
異国の砂漠での星空観賞ツアー後、マギーは眠っていたところを外へ引きずり出され、ヘリコプターで豪華なテントへさらわれた。そこで待っていたのは、その国の皇太子イリアスだった。彼によれば弟王子を誘惑し、脅迫している女こそマギーだという。違う。それは誤解で、弟王子とは話をしただけだ。するとイリアスは侍女に、マギーの身繕いをするよう命じた。私が砂だらけだから?いいえ、この国にはハーレムがある…。マギーは青ざめた。この人は私を寵姫に加える気でいるの?24歳で男性経験がないくせに、彼の魅力の虜になっている私を。
灼熱の愛は儚く消えるーー 彼の最も輝ける日に。 「君を我がスイートへ連れていこうと考えている」 ザジニア国の美しき王太子ケダの熱い視線に、 臨時秘書のフェリシアは服をはぎ取られたような気分になった。 私の仕事は彼を反対勢力の画策から守り、王位継承に導くこと。 愛の営みなど、契約には含まれていない……。 だが、彼女がケダの強烈な魅力に屈するのは時間の問題だった。 無上の喜びの果てに小さな命を授かったフェリシアは、 ふさわしい花嫁を娶る身のケダを思い、彼のもとを黙って去った。 見返りのない愛に疲れ果て、深く傷ついた心を抱えて。 人気作家C・マリネッリの異国情緒溢れるロマンスをお届けします。特殊な環境で育ったがゆえに感情を排して生きてきたフェリシア。そんな彼女がなすすべもなく絡め取られた身分違いの愛のゆくえは……。美しき傲慢ヒーローの絶対的な存在感をお楽しみください!
エマは、父親の親友の息子ザリオスと6年ぶりに再会する。彼は10歳年上のハンサムな企業経営者だが、悪名高いプレイボーイでもある。惹かれてはいけない人ーそうわかっていながら、彼の突然のキスには抗えなかった。ずっと抑えていた想いが溢れ、エマはすべてを捧げてしまう。彼との再会からほどなくして、むごい悲劇がエマを襲った。両親の事故死、そして兄がギャンブルで負った多額の借金が、いっきにエマにのしかかってきたのだ。それだけではない。彼女は、ザリオスと元恋人との復縁を新聞で知る。茫然自失のなか、エマは小さな命を宿していることに気づく。
両親から惜しみない愛情を受けて育ったアニカの人生は一変した。反対を押し切って看護師をめざしたとたんに家族から見放され、今は介護施設で働いて生活費を稼ぎながら実習をこなす身の上だ。唯一の心の慰めは、実習先の小児科医レイエスをひそかに眺めること。浅黒い肌に黒い髪と瞳を持つ彼には野性的な魅力がある。ある日、話がしたいとレイエスに言われて天にも昇る心地になるが、彼はすげなく告げた。「きみの兄さんから、見守るよう頼まれたんだ」レイエスにとってわたしはただの友人の妹…。アニカは意気消沈した。じつのところ、純真無垢な彼女に自分のような男はふさわしくないと、彼がどうにか気持ちを押し殺しているとも知らずに。
赤ちゃんのことを告げられなかった。 まさか、こんな形で知られるとは……。 旅で訪れたギリシアの島で気品に満ちた男性と出会ったベス。 浜辺で言葉を交わすうち強く惹かれ合い、めくるめく夜を過ごしたーー 連絡先も名字も告げず、ただ思い出だけを分かち合い、ふたりは別れた。 やがて妊娠に気づいたベスは厳格な両親の不興を買って実家を出たが、 数カ月後、仕事でロンドンにいる間に激痛に襲われ、破水してしまう。 搬送先の病院で早産の赤ん坊を取り上げることになったのは、 なんと、あの忘れえぬ一夜を共にした、おなかの子の父親エリアス! 再会の衝撃に動揺するベスとは対照的に、彼はいたって冷静だ。 生まれてくるのが我が子だと知ったら、彼はなんと言うかしら? しかし、エリアス側にもまた、重大な秘密があるのだった……。 命の現場にたずさわり、自らの人生経験が遺憾なく発揮された真に迫る作品で人気の作家キャロル・マリネッリ。本作では、牧師の娘として生まれた内気なヒロインと、高貴な生まれゆえに懊悩するヒーローとの、劇的なシークレットベビー・ロマンスを満喫できます。
指輪なんてほしくない。 私がほしいのは、あなたの心だけ。 両親に結婚を強要されたソフィーは故郷シチリアを出て、 ローマの五つ星ホテルでメイドとして働き始めた。 ある日、彼女がスイートルームに朝食を届けに行くと、 イタリア人大富豪バスティアーノがベッドに横たわっていた。 同郷の彼に惹かれ、ソフィーは魅入られたように純潔を捧げる。 3カ月後、再び訪れたバスティアーノと甘い夜を過ごした翌朝、 突然罵声が飛んだ。「盗んだ指輪を返せ! あれは母の形見だ」 酷いわ、濡れ衣よ! だが結局ソフィーは職を解かれ、彼も失う。 泣く泣く彼女は帰郷した──おなかに彼の子を宿して。 『愛を授かりしベネチア』、『儚い愛人契約』に続く関連作をお届けします。愛する人にあらぬ疑いをかけられ、逃げるように故郷へ帰った身重のソフィーの運命は……? 感動のフィナーレです!