著者 : レベッカ・ウインターズ
ゾーイは短期の仕事で訪れたギリシアで、不慮の事故にあい、偶然居合わせたホテル王のアンドレアスに助けられた。ギリシア神話の神を彷彿させる美しい彼にたちまち惹かれたものの、聞けば、彼は別居中の妻に対し、離婚を申請したばかりだという。十代の頃、ゾーイは魅力的な男性に心を奪われ、つらい仕打ちを受けた。きっと、アンドレアスに恋しても、報われることはないんだわ。それでも、実の親を知らず、人から大切にされたことのない身には、彼のしてくれる親切が、無上の喜びに感じられてしまう。帰国までのタイムリミットも迫るなか、ゾーイは恋心を懸命に封じるが、彼から熱っぽい瞳で、1歳の息子に会ってほしいとアテネへ誘われ…。
サミは旅先のオーストリアで雪崩に巻き込まれた。 暗闇の中、リックと名乗る男性と閉じ込められた彼女は、 互いに励まし合い、残された命を燃やすようにして抱き合った。 その後助け出されたサミは、彼が亡くなったことを知る。 そして彼女のおなかには、新しい命が宿っていることも……。 1年後。サミは幼い息子を連れ、イタリアのジェノヴァに降り立った。 その地にいると聞いていた、リックの家族を訪ねるつもりだった。 ところが現れたのは忘れもしない、愛を交わしたリック本人! 彼が生きていたなんて……。感涙にむせぶ奇跡の再会も束の間、 サミは彼の正体を知って愕然とする。なんですって、あなたが伯爵ーー? 健気なヒロインの恋を描いて人気の大スター作家、レベッカ・ウインターズの異色作をお贈りします。恋におちる前に、絶体絶命の淵で情熱を交わしたふたり。そこに生まれたものは、愛、それとも……? 涙なくしては読めない感動のシークレットベビー物語!
ためらい、迷い、ようやくつかんだ。 この愛を、もう二度と放したくない。 半年の仕事のためイタリアに来ているジンジャーは、 関係者が集う船上ディナーに招待された。 船のオーナーである大富豪ヴィットリオと目が合った瞬間、 圧倒的な魅力に心を奪われると同時に、罪悪感に襲われた。 病の夫を亡くして2年がたったとはいえ別の男性に惹かれるなんて……。 それでも、ともに過ごす時間が増えるにつれ恋心は募っていき、 ヴィットリオも彼女を憎からず思ってくれている気がして嬉しかった。 ところがある日、ジンジャーの前にヴィットリオの母親が現れ、 冷たい態度で接してきたかと思うと、衝撃の言葉を放った! 「あなた、息子がもうすぐ結婚することは聞いているの?」 それぞれ心に傷を抱えた3人のヒロインが、ヨーロッパで運命の人と出会う大好評3部作、〈大富豪の青い鳥〉第2話をお届けします。本作は、前作のフランス公爵に負けず劣らずの美形イタリア伯爵との一筋縄ではいかない恋が描かれるシンデレラ・ストーリーです!
姉の遺児である双子の赤ん坊を育てているギャビーは、 ある日、ギリシア有数の大富豪、アンドレアスに面会を申し込んだ。 アンドレアスこそが、この赤ん坊たちの父親。 亡き姉は彼と一夜の関係を持って身ごもり、ひそかに出産したのだった。 現れた逞しい肉体と美貌を持つ、ギリシア神さながらの彼を一目見て、 ギャビーはたちまち心奪われてしまう。 しかし彼は、ギャビーを手切れ金目当てと決めつけ、冷たくあしらった。 落胆した彼女は一人で子供たちを育てる決心をするが、 ホテルに戻ると、アンドレアスからメッセージが。命じられるまま 迎えのリムジンに乗り、港からクルーザーに乗り込むと……。 実は赤ん坊たちの父親は彼ではなく、双子の兄だと明かされ、ほっと胸をなで下ろすヒロインでしたが、喜びもつかのま、彼に美しい恋人がいると知り……。エーゲ海の美しい島々を舞台に、大御所作家レベッカ・ウインターズが描くロマンティックな愛の物語。
美しき公爵が詠む愛の詩に、 酔いしれていたかった……。 信じていた人に裏切られてひどく傷ついた大学講師のアビーは、 仕事をしばらく休んで、ヨーロッパで心身を癒やすことにした。 歴史的な詩人のリサーチを兼ねたその旅はしかし、 彼女の心をかつてなく大きく揺さぶることになる。 滞在する予定の風光明媚な地所から迎えに現れた男性ラウルを見て、 そのあまりの美しさに、アビーは思わず息をのんだ。 ずっと妄想の中で思い描いてきた、まさに理想の男性像そのもの。 さらに、ラウルの祖父がアビーの探している詩集を所有しているからと、 フランスにある彼の家に招待され、彼女は天にも昇る心地になったーー まさか彼が公爵で、しきたりを重んじる家族から冷遇されるとも知らず。 それぞれ心に傷を抱えた3人のヒロインが、ヨーロッパを旅するなかで運命の人と出会う、3部作〈大富豪の青い鳥〉。第1話の本作は、フランス公爵との身分違いの恋物語です。ロマンティックな舞台にご注目ください!
小さな手紙に落とした涙は、 大きな愛の呼び水となり……。 〈ママが死んでしまってそばにいないから手術はこわいけど、 手術でぼくの頭痛をなくして、パパをまた幸せにしたいです〉 病を持つ少年の手紙を読んで、慈善財団で働くギャビは胸がつまった。 少しでも心の支えになりたい一心で少年を訪ねると、そこは、 世界的な富豪一族の当主ルカ・ベレッティーニの家だった。 父親であるルカは不在で、ギャビは幼い息子とその祖母に迎えられ、 少年がしばしでも病を忘れられるよう楽しい時を過ごした。 ただ、この子の手紙のことはルカには秘密と祖母に釘を刺されるーー いつも不幸せそうだと息子に思われていることを知れば傷つくから、と。 だが翌日、少年と同じ黒髪碧眼の大富豪が、突然ギャビの職場に現れた! 実は流産経験を持つヒロインは、母を亡くした少年の気持ちが痛いほどわかり、知らず知らずのうちに魅力的な父子の人生に深入りしていきますが……。思わず涙こぼれる感動作を、HQイマージュを代表する大御所作家レベッカ・ウインターズが書き上げました。
セザール・ド・ファルコンは、イタリア貴族の若き大富豪。逞しい肉体に銀色の瞳を持つ、すべての女性の憧れの的だ。そして、平凡なサラの愛する人で、5歳になる息子の父親だった。6年前、一夜の恋から身ごもったことを伝えようとした折、サラはセザールから、リゾートでの2週間の休暇に誘われた。期限つきの往復切符ーこれを彼の本心と深読みしたサラは、招待を断り、姿を消して一人で子どもを産んだ。だがそんなある日、セザールが命にかかわる大事故に遭う。サラは自らの過ちを思い知り、矢も楯もなく病室に駆けつけた。生きてーあなたには息子がいるのだから、と伝えるため。
不慮の事故で夫とお腹の子を一度に失い、涙に暮れていたアビー。ある日、亡き夫の遺した店で働く彼女のもとに、最近雇った学生の父親で富豪のリックが現れ、娘の採用を取り消すよう圧力をかけてきた。彼の不機嫌な態度に戸惑う一方、忘れていた恋の疼きが…(『さよなら涙』)。リリーは幼い妹を抱え、ときには困窮して路上生活も経験した。8年前、恋人ミケーレの求婚を断ったのは、そんな自分が足手まといになると思ったから。それなのに今、ウェイトレスとして働く職場で、冷たい瞳の奥に情熱をたぎらせている彼と再会してしまうなんて!(『独りぼっちの薬指』)。ベリンダは双子の子供を連れて訪れたミラノで事故に巻き込まれ、救助に現れた医師を見て息をのんだーああ、マリオ!4年前、めくるめく一夜に純潔を捧げた相手。そして双子の父親。幸か不幸か、彼は子供たちをベリンダの親友の子と勘違いしており…(『秘密の双子』)。久々の再会を果たした品行方正な次期伯爵ランドールとワイルドな従兄弟のゲイブ。ひょんなことから、二人は立場を交換ーゲイブは伯爵領で屋敷を管理するフレディと一つ屋根の下で恋の火花を散らし、ランドールは従兄弟の妹分で孤児のクレアに惹かれていく。(『華麗なる義兄弟』)。
トゥッチアには16歳のときに両親が決めた許婚がいた。相手は裕福だが、冷酷で計算高く、女好きの中年伯爵。9年後の結婚式の前日、彼女はかねてより計画していた逃亡を決行した。トゥッチアの失踪は世間を騒がせ、警察の捜索も始まったが、彼女に同情した伯母の助けによりシチリアの知人宅にかくまわれる。夜分、暗闇で何者かにぶつかり、たくましい腕に抱きとめられた。その正体は、家主の息子で大富豪のチェーザレ・ドナーティ。恥ずかしさに部屋へ駆け戻ったトゥッチアは、なぜか胸騒ぎを覚えた。一方、チェーザレは彼女が新聞を賑わしている女性だと気づいて、勝手知ったるミラノの古城へ彼女を連れ去ろうと一計を案じ…。
あと半年で、子供が産めない体になるかもしれない……。 医師から衝撃的な診断を下されたアンドレアは打ちのめされ、 治療に専念しようと、社長ゲイブに休職を申し出た。 だが、なぜか許されず、ゲイブはパリ出張への同行を命じる。 現地に到着したものの、仕事を始める様子もないゲイブに、 不審感を抱いたアンドレアが問いただすと、 「きみをパリに連れてきたのはーーきみに子供を授けるためだ」 同情からの求婚だとわかり、彼女は思わず言葉を失った。 なぜならアンドレアは密かにゲイブを愛していたからだ。
カルは髭を剃りながら、妻と愛し合った甘い余韻に浸っていた。 ダイアナとの暮らしは幸せに満ちている。子供に恵まれないことを除けば。 突然鳴り出した電話が、彼を現実に引き戻した。病院の緊急治療室からだ。 ダイアナが通りで転倒して頭を打ち、運び込まれたという。 おまけに、赤ん坊も一緒だと。いったい何があったんだ? ダイアナはほんの30分前に家を出たばかりだ。 それに、なぜ赤ん坊が一緒なのだろう。 病院に駆けつけたカルを、妻はおびえた目で迎えた。 愛する妻は、夫のぼくが誰だかわからないのか……。 そればかりか、自分の助けた赤ん坊を我が子と思い込んでいたのだ。 ベスト・ブック・オブ2000と題して、この年に最も話題を呼んだ傑作をお贈りします。今も絶大なる人気を誇り活躍中の大御所作家、レベッカ・ウインターズ。悲しみを忘れた記憶喪失の妻と彼女を守る夫、捨てられた赤ちゃんの3人の絆を描く感動作です。
17歳で父を亡くし天涯孤独となったリスは、生まれ故郷を離れ、後見人である父の親友ナッソスが住むギリシアの島で暮らしてきた。今、急死したナッソスの葬儀を終え、悲しみに暮れるリスのもとに、弁護士が故人からの手紙を2通届けに来た。1通は彼女に宛てたもの、もう1通は、名前は知っているが面識はないギリシア人大富豪ターキス・マノリス宛てで、リスが直接手渡すようにと書いてある。そして、ナッソスのものだったホテルを二人に遺贈するので、最低でも半年間、手に手をたずさえ経営しなければならない、と。リスはターキスと会い、古代ギリシアの王子のような姿に我を忘れた。自分のもたらした手紙が、彼に罵りの言葉を吐かせるとも知らず…。
アンドレアは研究のためフランスの老公爵に招かれ、 “湖の城”と呼ばれる美しいシャトーに滞在していた。 この土地は、アーサー王伝説の騎士ランスロットの故郷だ。 ある日、老公爵の息子ランスロット・デュ・ラックが帰郷する。 まるで伝説の騎士の生き写しのような精悍で美しい男性に、 アンドレアはひと目で激しく惹かれてしまう。 やがて身籠もった彼女はランスロットから求婚されるが、 この結婚を喜ばない者がいたーー彼の血のつながらない妹だ。 ずっと公爵家の妻の座を狙っていた彼女は、恐ろしい行動に出る。 性的暴行を受けたと言って、ランスロットを訴えたのだ。 “大きな愛で読む者の心を潤す”と讃えられる、イマージュを代表する作家レベッカ・ウインターズ。フランスの湖畔に立つ美しいシャトーを舞台にした、まるでおとぎばなしのようなラブストーリーをお贈りいたします。
イタリア公爵の跡継ぎヴィンチェンツォと公爵家の使用人の娘ジェンマ。身分違いの恋とは知りながら将来を誓い合った二人だったが、ある夜突然、ヴィンチェンツォはさよならも言わずに姿を消した。息子の失踪に怒り狂った父公爵に母娘ともども城から追い出され、ジェンマは愛しの人と住む場所を一度に失った悲しみに苛まれた。10年後、公爵が他界し、城がさる実業家に買収されると知り、過去にけじめをつけるために、彼女はあえて城の求人に応募する。すると驚くべきことに、実業家の正体は…ヴィンチェンツォだった!彼の銀の瞳に再び心を奪われかけた瞬間、ジェンマは思い出したー母から繰り返し教えられた、愛は階級差を超えられないということを。
仕事ひとすじの生き方に疲れ果て、マロリーはポルトガルのリスボンにやってきた。そこで出会ったのは、ラファエル・ダフォンソという男性。王家の血を引く名門貴族で、この国でも指折りの実業家だという。ラファエルの妻は出産後すぐに亡くなり、以来10年、彼は一人娘アポロニアのみに愛情を注いできた。ふとした偶然でその娘の命を救ったことがきっかけとなり、マロリーは彼から強引に結婚を申し込まれる。だが彼女に求められているのは妻の役目ではなく、娘の養育係としての務めだけだった。
15歳の頃から恋い慕う親友の兄アントニオ皇太子と婚約したクリスティーナ。しかし4年も無関心を決め込まれ放置されたことで、この婚約はきっと解消されると覚悟していた。周囲から密かに“醜いあひるの子”とあだ名されてきた私だから…。ところが、ようやく結婚式が盛大に挙げられることになったー彼の妹に降って湧いた醜聞から衆目をそらすためだけに。(『名目だけの花嫁』)。絶世の美男ジェレドと知り合い、強く惹かれたケイは純潔を捧げた。だが、一夜で新しい命を身ごもったことを、著名人の彼に知らせる術はなかった。やむなく独りで子を産み育て、6年が過ぎたある日、片時も忘れたことのなかったジェレドが現れ、ケイの心は愛と戸惑いのはざまで揺れるー我が子の存在を偶然知った彼が、息子を奪うつもりでいるとも知らずに。(『プレイボーイの真実』)。エミリーは結婚して3年経った今も大富豪の夫フィンに夢中。だが彼は前妻といまだに親しく、毎晩帰宅も遅いので、結婚生活は不安に満ちていた。今日は3度目の結婚記念日。腕によりをかけて作った食事は食べる人もないまま冷めてしまった…。とうとう彼女は思い余って夫の会社に乗り込んだ。そこには、一緒にシャンパンを飲む夫と前妻の睦まじい姿があった。(『悲しい嫉妬』)。
臆病な私を追いつめるように、 蔑みの目で責めさいなむ彼……。 デーアは双子の妹の聡明さを心ひそかに羨み生きてきた。 最近、想いを寄せていた男性にあえなく袖にされ傷ついたうえ、 皮肉にも彼が見初めた相手が妹だったことがわかり、 自信を失った彼女は恋に臆病になってしまった。 やがてデーアは妹の結婚式に参列することになるが、 そこには、彼女に冷たい視線を送る一人の男性がいたーー 花婿の親友で大手海運会社の御曹司、グイド・ロッサーノ。 “ライオンハート”の異名をとる精悍で男らしい彼は、 世界の女性たちから引く手あまたの大富豪だ。 以前に一度会っただけなのに、なぜ彼は私を冷淡な瞳で見るの? 両親や妹のように幸せになりたいーーそんな切なる思いを胸に抱くデーア。グイドが見せた、いわくありげな視線が脳裏に焼きついて離れませんでしたが、1年後、再会の時は突然にやってきて……。大好評をいただいた2部作〈モンタナーリ家の結婚〉の関連作です!
何もかも犠牲にして仕事をしてきたというのに、いったいどうすればいいのかしら?人生の岐路に立たされたアンは一度気持ちをリセットしたくて、双子の妹が嫁いだヨーロッパの王国へ飛んだ。愛する夫と幸せな結婚生活を送る妹のそばでアンはつかの間、安らいだ心と生活をとりもどした。そんなとき妹の夫が、会社に引き抜きたいという人物を伴って帰宅する。まさか…ライリー?以前、心奪われて怖くなり誘いを拒んだ、悪名高きプレイボーイ富豪だ。彼は銀色の瞳を光らせると、交換条件にアンとの結婚を要求してきた!
アメリカに花嫁を募集しに来た王子様ですって?コーリは女優を目指す双子の姉アンの話を聞いて仰天した。“王子様と結婚したいのはだれ”というコンテストに参加し、見事ヨーロッパの王子の心と婚約指輪を射止めたという。ところが、映画の大役に抜擢されて急遽撮影に入ることになり、代わりに断ってほしいと頼み込まれたのだ。姉の成功を願うコーリは、しかたなく依頼を引き受けた。現地に着いたら、話をつけてすぐに帰国すればいい。ところが空港に着いたとたん、コーリは王子の側近に連行され、部屋に閉じ込められてしまった。