著者 : ロビン・ドナルド
恋人が事業資金を得るために、ほかの女性と結婚するという。 それなのに、結婚したのちも愛人として 付き合いを続けたいと、押し切られかけている。 古い道徳観に縛られているクリスタベルにはそれが許せず、 恋人への復讐心から、初対面のアレックスと一夜を共にしてしまう。 熱くてたまらない、絡みつく指と指。初めての情熱ーー 翌日、混乱した感情に振り回され、彼女は彼から逃げるように去った。 豊かな自然をとどめた故郷の田舎町に戻り、心の傷を癒されて、 すべてを忘れかけたころ、なんの運命のいたずらか、 突然、心の安寧を乱すかのように、アレックスに再会し……。 クラシックな世界を描く正統派ロマンス作家R・ドナルド。HQセレクトから、1985年の名作を初リバイバルでお贈りします。
あの夏のキスに続きがあることを、 心の奥でずっと願ってきた。 18歳の夏、ロージーは初恋の人ガードとキスを交わした。 それは体中に電流が走るほどの、甘く衝撃的な体験だった。 それから3年。カラシア国大公となるガードの戴冠式に、 ロージーは招待された。祝賀舞踏会で彼と久々に顔を合わせ、 その腕に抱かれたとたん、抑えてきた熱い想いが溢れ出た。 あろうことか身分を忘れ、彼と一夜を共にしてしまったのだ。 ガードにはすでに花嫁候補もいる。私は身を引くしかない……。 ところが、盗撮された二人の熱愛写真が流出してしまい、 ガードは態度を翻して、ロージーに求婚した。 これは愛のためでなく、国の平和のための結婚だと言って。 実力派として名高い人気作家ロビン・ドナルドが描く、せつないロイヤル・ロマンスをお贈りします。3年前のキスの後、ヒーローが黙って立ち去った理由や、隠されてきた想いがしだいに明らかに。健気で一途なヒロインを思わず応援したくなる逸作です!
こんなにも胸が切ないなんてーー 恋をしても。恋をあきらめても。 ヨットで航海中に父が急逝し、天涯孤独になった18歳のクレシダ。 ただひとり気丈に荒波と闘う彼女を救ったのは、 目をみはるほどの美貌とたくましさを併せ持つ大人の男性ルークだった。 ためらいもせず救助船から海に飛び込んで助けてくれた彼はまさに、 クレシダのヒーロー、そして密かに想いを寄せる初恋の人となった。 その後、裕福なルークに引き取られたクレシダは、 これはたんなる思春期の恋心にすぎないと自分に言い聞かせた。 けれど、ルークとヨットで出かけて嵐に見舞われた夜、 島陰で急接近したふたりは、ついに結ばれるーー 家に帰れば、ルークと親しくしている美女が、 妊娠の知らせを持って待っているなど夢にも思わずに……。 ルークに身を投げかけた美女がもたらした衝撃告白。失意のクレシダはその夜のうちにルークの家を出るのでした。ハーレクイン黎明期から活躍した名作家ロビン・ドナルドのクラシックな年の差ロマンスをお贈りします。うら若きヒロインの切ない初恋の行方は?
母を亡くしたオリビアは、邪な継父から逃れるため、当時1歳だったサイモンを連れて家出をした。それから逃亡生活を続けながら懸命に働いてきたが、失業してしまう。6歳になるサイモンの難聴が進行するなか、手術代を工面できず、オリビアはやむなく初恋の相手ドレイクに手紙を送る覚悟を決めた。今やホテル王となった彼に頼るのはいやだけれど、ほかに道がなかった。手紙を受け取り、オリビアのもとを訪れたドレイクに向かって、彼女は告げた。「サイモンはあなたの息子よ」君にはキスと愛撫しかしなかったと一笑に付され、オリビアは言い募った。「私の子じゃないわ。母の子よ。そして、父親はあなたなのよ!」
18歳の誕生日、ペトラは気鋭の投資家ケイン・フレミングと恋におちた。 彼はペトラの若さを案じて関係を深めようとはしなかったが、 やがて彼女の一途な願いが叶い、二人は年の差を乗り越えて結婚した。 だがある日、家に帰ってくるなりケインは衝撃の事実を告げた。 ペトラの伯父が、100万ドルの借金を申し込んできたという。 しかも、ペトラが結婚したのは、金のためだと断言して。 そしてケインは反論の余地も与えず、彼女に出ていけと言い渡した。 あれから8年。その彼がペトラの前に現れ、借金の返済を迫った。 100万ドルなんて、とうてい無理よ……。 青ざめるペトラに、ケインは言った。「僕と再婚するという方法もある」 〈疎遠の二人、よみがえる愛〉と題して、一度は離れてしまった夫婦の愛の復活物語をお届けします。若くて繊細なヒロインと、裕福で無慈悲なヒーローを描いて人気の、R・ドナルドの秀作。一方的に捨てられた幼妻ペトラは、ふたたびの結婚で幸せになれるのでしょうか?
母の死後、19歳のメレデスは幼い弟とふたりだけになった。 困窮したメレデスは、長らく絶縁状態にあった ファウラー大財閥を築いた、母方の祖父を頼るしかなくなった。 だが祖父は血筋のためなら、なんでもする冷徹な人物だという。 機転をきかせた彼女は屋敷に着くなり、権力闘争から守るために 弟を自分の息子だと偽るが、すぐに激しく後悔した。 祖父の後継者、実質上の大財閥の統括者であるデインに、 身持ちの悪い女だと、底冷えする目つきで蔑まれたから。 そして、メレデスは寡黙で美しい彼に心を奪われたから。
私は信じていいの? あなたが示す情熱と優しさは本物だと。 花屋で働くイレーナは、隣家の新しい主に思わず目を奪われた。 ニコ・ラドクリフ──ヨーロッパの小国の伯爵だという。 魅力的だけれど、私には雲の上の人だわ。彼女は自身を戒めた。 だが思いがけず、ニコから多額の報酬の仕事が舞いこむ。 「司書の資格を持つきみに、屋敷の古文書の整理を頼みたい」 屋根の修繕も満足にできないほど困窮していたイレーナは 引き受けざるをえず、彼の屋敷に通いつめることに。 数日後の朝、ニコのベッドで目覚めた彼女は青ざめた。 なんてこと! 彼の誘惑に負けて戒めを破ってしまうなんて……。 ハーレクイン黎明期から活躍してきたベテラン作家、ロビン・ドナルドのじつに5年ぶりとなる新作をお届けします。傲慢ながらも魅力的なヒーローの描写はいまも健在。ぜひご注目ください!
12歳のとき、マーリンは父を亡くし、 大富豪スタンホープ一族に引き取られた。15歳のとき、 その子息ブレイズにキスをされて、愛し合うようになった。 そして17歳のとき、彼への想いは無残に打ち砕かれたのだ。 ブレイズのいとこに、泥棒の濡れ衣を着せられたうえに、 マーリンと関係があったと嘘をつかれ、 それがブレイズの逆鱗に触れた。ただの一言も信じてくれず、 執拗に苛まれる苦痛に耐えかねて、マーリンは彼から逃げ出した。 身ごもっているとブレイズに告げられないまま……。
年上の富豪キアに想いを寄せていた18歳のホープは、ある日、彼女の継父とキアの信じがたい話を立ち聞きしてしまう。キアが継父の会社を買収することになり、その見返りとして、継父はホープを差しだす提案をしたのだ。それに対してキアは、ホープは欲しいが妻に迎える気はさらさらない、と拒絶した。深く傷ついたホープは、翌日逃げるように家を出た。4年後、ホープが働く宝石店に突然キアが現れた。キアは臆面もなく彼女に4年間の空白を埋めるよう迫り、彼を忘れられなかったホープは一夜だけと誓い純潔を捧げてしまう。キアのもとを去った彼女だったが、ほどなく妊娠に気づき…。
またあの人だわ……。図書館司書のフェインは密かに胸を躍らせた。今朝、花屋の店先で偶然出会った、目も覚めるようなハンサムな男性。貸し出しカードの名前は……バーク・ハーディング!経済界に彗星のごとく現れた気鋭の実業家が本を借りに来たの?そして数日後、フェインはバークからデートに誘われ、1カ月後にはプロポーズを受けていた。豪奢な新居の鍵とともに。友人からは羨ましがられ、家族も手放しで祝福しているというのに、フェインは胸の奥に巣くう微かな不安を払うことができなかった。なぜ、バークは私に“愛している”と言ってくれな