著者 : ロレイン・ホール
花嫁泥棒に心まで盗まれるなんて、 いったい私はどうしてしまったの? 挙式当日、フランチェスカは密かに胸を弾ませていた。 ようやく暴君のような父親の支配から自由になれるのだ。 たとえ、愛のない契約結婚の花嫁であったとしても。 だが礼拝堂へ赴く寸前、花婿の異母弟アリスティドが突然現れ、 「今日、きみを兄から盗んで僕の花嫁にする」と宣言して、 強引にフランチェスカを連れ去った。花婿が誰であれ、 父親から救い出してくれるのならと彼女は承諾し、その日のうちに 二人は結婚した。意外にも新婚生活は順調で、フランチェスカは 日ごとアリスティドの魅力に惹かれ、心が揺れ動いていた。 悩みはひとつ。なぜ彼は盗んだ花嫁に指一本触れようとしないの? 『路地裏で拾われたプリンセス』で華々しい日本デビューを果たしたロレイン・ホールが、イタリア富豪と無垢な乙女の切ないロマンスを描きます。本作はケイトリン・クルーズ作『身重の花嫁は一途に愛を乞う』の関連作としてもお楽しみいただけます。
運命はあまりにも残酷ーー愛する義兄に 別の男性との結婚を強いられるなんて。 婚約者に騙され、マティがスコットランドに引きこもって3年。 スペインから、亡き父の再婚相手の息子ハビエルがやってきた。 ハンサムなのにどこか謎めく義兄が黒い瞳を光らせる。 「一緒に帰るんだ。金目当てでない花婿を見つけてやる」 亡父の遺言どおりマティを25歳の誕生日までに結婚させるーー さもないと相続財産を失うのだ。マティはしぶしぶ帰国し、 義兄の選んだ花婿候補と次々会う。でも結婚なんてしたくない。 「私は競売にかけられる牛じゃないわ」それに…… 私が好きなのは、ハビエルーーあなたなのに! 期限までに花婿が決まらなければ義妹と結婚しなければならないヒーロー。義妹がやっと好意を示した男性を前にひと安心するはずが……? 『路地裏で拾われたプリンセス』『秘書は一夜のシンデレラ』が大好評を博したロレイン・ホールの義兄妹もの!
二度と会えない愛しいひと。 彼の面影を胸に、この子たちと生きていく。 カリヴァ国王ディアマンディスの秘書カテリーナは、 長年恋い焦がれていた彼と、ある夜ついに結ばれた。 一夜の夢と知りながら。けれど思いがけず双子を身ごもり、 パニックに陥る。身分違いの恋が幸せな結末を迎えるはずがない。 愛するひとの子を守るため、カテリーナはひそかに国を出た。 だがアテネで独り暮らし始めた彼女のもとを訪ねてきたのは、 誰あろう、怒りの形相のディアマンディスだった! カテリーナを強引に連れ帰り、結婚を宣言。 愛を信じぬ冷酷な国王の、愛されぬ花嫁となるがーー。 ドキドキはらはらの圧倒的筆力! 日本デビュー作『路地裏で拾われたプリンセス』が大好評を博した、気鋭の作家ロレイン・ホール。過酷な運命に翻弄されて家族を失い、愛を渇望しながらも得られなかった国王が、幸福をつかむ感動作です。
路地裏で少年のふりをして暮らす私が、 プリンセスの代役ですって……!? 路上で生きのびるため、情報屋のアルは少年のふりをしている。 女らしい体のラインをだぶだぶの服で隠して。 路上に放り出される前の記憶はなく、本当の名前もわからない。 ある日、古代ローマ時代の剣闘士を思わせる男性が訪ねてきた。 鋭い光を放つ瞳は金色で、そのオーラに誰もが道を空けた。 彼は大富豪リシアス。行方不明のカリヴァ王国プリンセス、 ザンドラの情報を集めるようアルに依頼してきた。 だが折しも暴漢に襲われ、アルは実は女だと気づかれてしまう! するとリシアスは大金と引き換えに途方もない仕事を依頼する。 「きみにプリンセスのふりをしてほしい」 気鋭の作家ロレイン・ホールの日本デビュー作は、大人気の男装ヒロインの物語。薄汚い少年の服の代わりに、生まれて初めて美しいドレスを着たヒロイン。過酷な境遇にもめげずひたむきに生きる彼女の初恋の行方は? そして、思いもよらぬ出生の秘密とは……?