著者 : 下村敦史
ビブリオバトルの3世代3大会のグランドチャンプ本にも選ばれた『同姓同名』の著者が新たに仕掛ける、 多重推理しかも密室しかもデスゲームだけど…… 下村ミステリはフツーじゃ終わらない! 「私が犯人です!」「俺が犯人だ!」、全員犯人です! 社長室で社長が殺された。それに「関わる」メンバーが7人ある廃墟に集められる。未亡人、記者、社員2人、運転手、清掃員、被害者遺族ーー。やがて密室のスピーカーからある音声が流れる。「社長を殺した犯人だけ生きて帰してやる」。犯人以外は全員毒ガスで殺す、と脅され、7人は命をかけた自供合戦を繰り広げるがーー。
大雪の日、大人気作家の御津島磨朱李が細部までこだわった新邸のお披露目会が行われた。招かれたのは作家と編集者、文芸評論家と……。最初は和やかな雰囲気だったが、次第に雲行きが怪しくなっていく。奇想天外、どんでん返しの魔術師による衝撃のミステリー!
『同姓同名』が中国でベストセラー、TikTokで話題、中学生ビブリオバトルでチャンプ本に!どんでん返しの名手によるエンタメミステリ短編集。どんでん返された数が多ければ多いほど、あなたの頭は凝り固まってる!常識とか普通とか思い込みとか。まっさらにして読んでみてください。もくじ:「見て見ぬふり」教室のいじめ。みんな見て見ぬふりをするけれどーー「保護」コンビニの前で制服姿の彼女に出会った僕はーー「完黙」素人相手にクスリは売らない闇社会の男はーー「ストーカー」トイレで彼を殺した女の家に彼氏が現れてーー「罪の相続」俺の息子は殺される理由もなく殺されたーー「死は朝、はばたく」刑務所から出てきた男に絡む少年たちはーーSNSにも正義警察が蔓延る現代日本。「あなたはそんなに正しいの?」あなたの知らない自分に出会える目から鱗だらけのミステリ集。
1991年、バルセロナ。現地で暮らす佐々木志穂は、夜中に出掛けたきり帰ってこない聖堂石工の父を捜索している最中に、父の友人であるアンヘルの遺体がサグラダ・ファミリアの尖塔に吊り下げられているのを発見してしまう。父の失踪もこの殺人事件に絡んでいると考えた志穂は、手がかりを求めてサグラダ・ファミリア建設に関わる人々を調べ始めるが、その過程で「未完の大作」を巡る陰謀に巻き込まれていき…。
がんの特効薬になる幻の植物「奇跡の百合」を見つけるため、大手製薬会社に所属するクリフォードは南米アマゾン奥地への探索チームを結成した。植物研究者としてメンバーに加わった三浦は、ボディガート役の金採掘人ロドリゲス、植物ハンターのデニス、環境問題に取り組む大学生・ジュリアと共にアマゾンに分け入ってゆく。一癖も二癖もある怪しい奴らと共に、緑の地獄ともいうべき過酷な自然と対峙する三浦。さらには正体不明の2人組の男から命を狙われることにーー。手に汗握る密林サバイバル!
闘牛士になった兄が死んだ。演技で大技に挑んだ末の出来事だった。妹の怜奈は兄の死を悼むためにスペインへと向かう。だがそこで抱いたのは、兄がトラブルに巻き込まれていたのではという数々の疑念だった。なぜ、兄は無謀ともいえる大技に挑んだのか…。真相を探るうち、やがて怜奈は、闘牛の世界に魅入られていきー。著者が15年かけて綴った圧巻の闘牛ドラマミステリー。
「組織で生きる者の矜恃」 オール書き下ろし新作 次世代ミステリー作家たちの警察小説アンソロジー 「孤狼の血」スピンオフ、「刑事犬養」シリーズ新作収録 収録作 葉真中顕 「上級国民」 刑事事件化されなかった交通事故に隠された真実 中山七里 「許されざる者」 東京オリンピックの裏で起きた悲劇 呉勝浩 「Vに捧げる行進」 街で頻出する落書き犯の驚愕の意図 深町秋生 「クローゼット」 バディを組む上野署の刑事が抱える秘密 下村敦史 「見えない刃」 性犯罪の捜査に乗り出した女刑事が見たもの 長浦京 「シスター・レイ」 半グレたちのトラブルに巻き込まれた謎の女 柚月裕子 「聖」 ヤクザに憧れ事務所に出入りする少年が目指すもの
『江花病院』に長期入院している閉じ込め症候群の女性患者・岸部愛華が深夜に体調を崩した。当直中の産婦人科医・水瀬真理亜が診察すると、愛華は妊娠していた。寝たきりの愛華は誰に妊娠させられたのか?病院は騒然となり、事件はマスコミに報道されて批判の嵐が巻き起こる。真理亜は真相を探るべく、話すことができない愛華のまばたきを通して彼女の“声”を聞くがー!?
「先生は、患者を救ったんですー」末期がん患者の水木雅隆に安楽死を行ったとして、裁判を受ける天心病院の医師・神崎秀輝。「神崎先生は私から…愛する夫を奪っていったんです…!」証人席から雅隆の妻・多香子が悲痛な声をあげるも一向に口を開こうとはしない。そんな神崎には他にも2件、安楽死の疑惑がかかっていた。患者思いで評判だった医師がなぜー?“安楽死”をテーマに描く、乱歩賞作家渾身の医療ミステリー!
登場人物全員、同姓同名。 ベストセラー『闇に香る嘘』の著者が挑む、 前代未聞、大胆不敵ミステリ。 大山正紀が殺された。 犯人はーー大山正紀。 大山正紀はプロサッカー選手を目指す高校生。いつかスタジアムに自分の名が轟くのを夢見て 練習に励んだいた。そんな中、日本中が悲しみと怒りに駆られた女児惨殺事件の犯人が捕まった。 週刊誌が暴露した実名は「大山正紀」--。報道後、不幸にも殺人犯と同姓同名となってしまった ”名もなき”大山正紀たちの人生が狂い始める。 これは、一度でも自分の名前を検索したことのある、名もなき私たちの物語です。
厳格な法の運用ゆえに「無罪病判事」と呼ばれた嘉瀬清一は、結審直後に法廷で倒れてしまう。宣告されていたために有効とされた判決は、逆転無罪。無罪判決は死も同然である検察界。担当検事の大神護は打ちひしがれる。有罪率99.7%の日本でなぜ今!その後、この事件で無罪放免となった看護師が殺されたと知り、大神は嘉瀬のもとを訪れるが、嘉瀬は老人ホームにおり、会話もままならない状態となっていて…。あの判決に何があったのか。“法”は救いか縛りか。
「俺は“思い出の場所”に真犯人の遺体を隠してきた。さあ、遺体捜しのはじまりだ」美貌の連続猟奇殺人犯、浅沼聖悟。彼が死刑判決後に放った衝撃の告白に世間は騒然となる。一連の事件に違和感を覚えていた刑事の望美は、単独で捜査に乗り出す。引き籠もりの中学生の宗太は、尊敬する動画配信者のにしやんに誘われ、もう一人のユーチューバー・セイと三人で、ひと夏の“遺体捜し”の冒険に出るが…。事件の真相を追う女刑事と、遺体捜しの少年たち。両者が交錯するとき、「真実」は変容するー!
エジプトで発掘調査を行う考古学者・峰の乗るフランス行き飛行機が墜落。機内から脱出するとそこはサハラ砂漠だった。生き残った6名はオアシスを目指して沙漠を進み始めるが食料や進路を巡る争いが生じ!?
東京入国管理局の難民調査官・如月玲奈は、母国で政治的迫害を受けたと訴えるシリア人・ナディームを調査するが、十三歳の彼の娘は、自分たちは故郷で平和に暮らしていたと主張する。なぜ、父娘で証言が食い違うのか?そして事態は、同じ頃に新宿で起きたシリア人夫妻の殺害・誘拐事件と奇妙な繋がりを見せていく。玲奈たちが見出す、悲しくも驚愕の「真実」とは。
親父が死んでくれるまであと一時間半ーー。 もう少しで巨額の遺産が手に入る。大崎正好はその瞬間を待ち望んでいた。 突如、本人名義のブログが更新されるまでは……。 『私はまだ生きている』 父しか知り得ない事実、悔恨、罪などが次々と明かされていく。 その声が導くのは、真実か、破滅か。 驚愕のラスト&圧倒的リーダビリティの極上ミステリー! 【著者略歴】 下村敦史(しもむら・あつし) 一九八一年京都府生まれ。二〇一四年『闇に香る噓』で江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。数々のミステリランキングで高評価を受ける。一五年「死は朝、羽ばたく」が日本推理作家協会賞(短編部門)の、一六年『生還者』が日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)の候補になる。著書に『真実の檻』『サハラの薔薇』『黙過』『悲願花』『刑事の慟哭』などがある。
東京入国管理局の難民調査官・如月玲奈は、後輩の高杉純と共に、日本に難民申請したクルド人・ムスタファの調査を行うことに。聴取中、彼の吐く不可解な嘘に玲奈らは困惑する。彼は本当に難民か?真実を追ううち、玲奈たちは国境を越えた騙し合いの渦に巻き込まれていくー。若き調査官らの活躍をスリリングに描く、ポリティカル・サスペンス!
新宿署の刑事・田丸は、本部の方針に反して連続殺人事件の捜査を行い、真犯人を挙げた。結果、組織を敵に回し、署内で厄介者扱いされていた。管内でOLの絞殺体が見つかった。捜査の主軸から外された田丸は、帰宅途中に歌舞伎町の人気ホストの刺殺体を発見する。二人の思いがけない共通点に気づき、その筋を追うことを会議で提案するも叶わず、相棒の神無木と密かに捜査を行うことにー痛切で感涙必至の警察小説。
両親が起こした火事で、ひとり生き残った幸子。子供たちを乗せた車で海に飛び込み、生き残ってしまったシングルマザーの雪絵。宿命的な出会いによって、二人の女性の人生が動き出す。“加害者”と“被害者”の思いが交錯した時、衝撃の真実が明らかになる!!慟哭のミステリー。
高知で農家を手伝う北嶋英二の双子の兄が自殺した。「農地を祇園京福堂の清水京子に譲る」と書かれた遺書を持ち英二は京子を訪ねるが、彼を兄と間違い“失踪した恋人”との再会を喜ぶ姿に真実を伝えられない。ところが翌日、京子と職人の密会が発覚。京子は兄を愛していたのかそれともー。ここは腹黒の街。美しき京女の正体を“よそさん”は暴けるか。