著者 : 今野敏
警視庁機動捜査隊渋谷分駐所の名コンビ、高丸卓也と縞長省一。機捜車のコールサインは235だ。衆議院解散に伴う総選挙が決まった中、SNSに法務大臣・坂本の殺害予行が投稿された。高丸・縞長は同僚の大久保実乃里とともに坂本の選挙区・川越で彼の選挙事務所に潜入捜査に入る。次々に浮かびあがる容疑者たちを懸命に捜査する三人だったが、さらに新たな予告がーー。読者を引き込んで離さない大人気のシリーズ第三弾登場。
迫られる攘夷か、開国かーー。 嘉永六年(一八五三年)六月、浦賀にその姿を現した四隻のアメリカ軍艦。幕府は強大な武力をもって開国を求める艦隊司令長官・ペリーの対応に苦慮していた。 清国がイギリスとの戦争に敗れ、世界の勢力図が大きく変わろうとするなか、小姓組番士・永井尚志は、老中首座・阿部伊勢守正弘により、昌平坂学問所で教授方を務める岩瀬忠震、一足先に目付になっていた岩瀬の従兄弟・堀利煕とともに、幕府の対外政策を担う海防掛に抜擢されるーー。 迫り来る欧米列強を前に、新進の幕臣たちが未曾有の国難に立ち向かう。 現代へと繋がる日本の方向性を決定づけた重要な転換期を描く幕末歴史小説! 「隠蔽捜査」シリーズをはじめ警察小説の名手が、“薩長史観”に一石を投じる! 【著者略歴】 今野敏 (こんの・びん) 1955年北海道生まれ。上智大学文学部在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で第4回問題小説新人賞、2006年『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞、08年『果断 隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞と第61回日本推理作家協会賞、17年「隠蔽捜査」シリーズで第2回吉川英治文庫賞、24年第27回日本ミステリー文学大賞を受賞。SF、伝奇アクション、ミステリなど幅広い分野で活躍。著書多数。空手道「今野塾」を主宰する武道家でもある。
警察官たちのそれぞれの矜持が光る、ドラマ化もされた大人気「安積班」シリーズ熱望の最新刊!盗みは物だけでなく、人様の想いも奪っていく。だから、絶対に許せないんだ。高齢者の運転トラブル、半グレの取り締まり、悪質なクレーマー…守るべき正義のため、揺るぎない眼差しで安積は事件を解決に導いていくー
数々の事件を解決してきた大森署署長・竜崎伸也の後に着任した、キャリアの藍本小百合。ある日、羽田沖海上で銃器と麻薬の密輸取引が行われるという情報が入り、テロに匹敵する重大事件を目前に、大森署に前線本部が作られる。隣の署や警視庁、海上保安庁や厚労省が署に押し寄せる中、藍本は警察内に蔓延る忖度や慣習をものともせずに貝沼や戸高とともに対策に奔走するが。
著名作家の誘拐事件が発生。竜崎はミステリ作家とタッグを組み捜査に挑む! 神奈川県警刑事部長・竜崎伸也のもとに、著名な小説家・北上輝記が小田原で誘拐されたという報が舞い込む。犯人も目的も安否もわからない中、竜崎はミステリ作家・梅林の助言も得ながら捜査に挑むことに。劇場型犯罪の裏に隠された、悲劇の夜の真相とはーー。累計330万部突破の大人気シリーズ、記念すべき第10弾!
東京・奥多摩の山中で他殺体が発見された。警視庁捜査一課の樋口班は現場に急行。調べを進めていくと、殺されたのは渋谷署の係員が職質をしたことがある女子高生で、売春の噂があったことが判明する。樋口顕は被害者の友人である美人女子高生と戸外で面会。すると、その様子を撮影した何者かによってインターネット上に写真を流され、同僚やマスコミから、あらぬ疑いをかけられてしまう。秀でた能力があるわけではなく、他人を立てることを優先し、家族も大切にしながら、数々の難事件を解決してきた樋口。謀略を打ち破り、殺人事件の真相に辿り着くことができるのか。女性の貧困、性の商品化、SNSの悪意、親子関係の変質…。現代日本の歪みを照らし出す社会派ミステリーの白眉。
警察官による暴力や淫らな行為ー警視庁内で非違行為が相次ぐ。常時ではあり得ない不祥事の原因とは?事態の悪化をおそれた警視庁生活安全部少年事件課の巡査部長・富野輝彦は旧知のお祓い師・鬼龍光一を呼び出す。その結果、警視庁を守る結界が破られており、このままでは警察組織は崩壊するという。一方、富野は小松川署で傷害事件を起こした少年の送検に立ち会い、半グレ集団による少女売春の情報を掴む。一見無関係なふたつの出来事は、やがて奇妙に絡み合う…。
商品を受け取るも代金を支払わない「取り込み詐欺」。暴力団の懐を肥やす資金源を断ち切れ!管内の伊知田組が取り込み詐欺に関係しているとの情報が。だがガサ入れは空振りに終わった。誰が情報を洩らしたのか!?“ハマの用心棒”諸橋が倉庫街を駆ける!
大森署を長年にわたり支えてきた竜崎伸也が去った。新署長として颯爽とやってきたのは、またもキャリアの藍本小百合。そんな大森署にある日、羽田沖の海上で武器と麻薬の密輸取引が行われるとの報が!テロの可能性も否定できない、事件が事件を呼ぶ国際的な難事件に、隣の所轄や警視庁、さらには厚労省に海上保安庁までもが乗り出してきて、署内はパニック寸前!?藍本は持ち前のユーモアと判断力、そしてとびきりの笑顔で懐柔していくが…。戸高や貝沼ら、お馴染みの面々だけでなく、特殊な能力を持つ新米刑事・山田太郎も初お目見え。さらにはあの人物まで…!?
信念のキャリア・竜崎の突然の異動。その前後、周囲ではこんな波瀾がーー!? 米軍から特別捜査官を迎えた件で、警察庁に呼び出された竜崎伸也。審議官からの追及に、竜崎が取った行動とはーー(表題作)。竜崎の周囲で日々まき起こる、本編では描かれなかった9つの物語。家族や大森署、神奈川県警の面々など名脇役も活躍する、大人気シリーズ待望のスピンオフ。本書のための特別書き下しも収録!
青海三丁目付近の海上で遺体が発見される。身元は、かつて特殊詐欺の出し子として逮捕された戸沢守雄という七十代の男だった。特殊詐欺事件との関連を追う中、遺体が見つかる前日に戸沢と一緒にいた釣り仲間の猪狩修造と和久田紀道に話を聞きに行くと、二人とも何かに怯えた様子だった。安積たちが再び猪狩と和久田の自宅を訪れると既に誰もおらず、消息が途絶えてしまうー。
弱気なマル暴刑事・甘糟達男は、コワモテの上司・郡原虎蔵と、麻薬売買の場と噂されるジャズクラブに潜入する。惚れ惚れするような歌声を披露する歌姫・星野アイの正体はまさかのー!?“任侠”シリーズの阿岐本組の面々や警視総監も登場、事態は思いがけない展開にー。
東京の荒川の河川敷で高校生の水死体が見つかった。所轄の警視庁千住署が自殺と断定したが、遺族は納得していない。遺体の首筋には引っかき傷があったうえ、高校生は生前、旅行を計画していたという。両親が司法解剖を求めたものの千住署の刑事に断られ、恫喝までされていた。本部捜査一課の樋口は別動で調べ始める。しかし、我々の捜査にケチをつけるのかと千住署からは猛反発を受け、本部の理事官には「手を引け」と激しく叱責されてしまう。特別な才能はなく、プライドもないが、上司や部下、そして家族を尊重するー。等身大の男が主人公の人気シリーズ最新作。
横須賀基地近くで殺人事件が発生、米海軍犯罪捜査局が捜査に加わる異例事態に。一方、竜崎の同期でトップ入庁の警察官僚・八島が神奈川県警に赴任してくることになるが、彼には不穏な噂がつきまとっていた。さらに、息子の邦彦が留学先で逮捕されたという報が…。波乱含みの人気シリーズ第九弾!
その少女の歌を、聴いてはいけないー。神奈川県警少年捜査課の高尾が謎の高校生「オズヌ」と難事件に挑む!神奈川県内で薬物売買や売春などの少年犯罪が急増。一連の事件を洗い始めると、「ミサキ」と呼ばれるカリスマ的人気の女性ボーカルが浮かび上がってきた…!?
江東区有明で強盗事件が発生。被害者は救急搬送されたが、病院で死亡が確認された。強行犯第一係の安積班が現場に向かい本格的な捜査が始まろうとしている矢先、犯人が自首してきたのだが、須田は納得がいかないようでー(第二話「暮鐘」より)。ひとつひとつの事件を、安積班の揺るがぬ正義の眼差しで解決に導くー。