著者 : 日暮雅通
モジリアーニ・スキャンダルモジリアーニ・スキャンダル
パリの下町で怪しげな老人からモジリアーニの幻の絵の存在を聞き出した女子学生ディーはイタリアへと向かった。彼女の動きを嗅ぎつけたロンドンの画商達がその跡を極秘に追う。一方、大家至上主義のロンドン画壇へ憤りを募らせる気鋭の前衛画家は友人の美術教師とともに復讐を画策する…。企みと企みが複雑に絡み合うストーリー、巧緻な仕掛け、そして意外な結末を用意した野心作。
陰謀陰謀
ニュージャージー・マフィアとその仲間たちが1970年代から20年以上の歳月をかけてきた、ある壮大な陰謀。それは自分たちが牛耳れる人間を大統領にして組織暴力の取締法をつぶし、FBIを骨抜きにしようという計画だった。彼らは莫大な資金を使ってテレビ・ネットワークを買収。無名の州知事を抱き込んで、立候補させる。何も知らずに選挙ドキュメンタリーの製作に加わったプロデューサーのライアン・ボルトは、ホワイトハウス乗っ取りを阻止すべく、マフィアに闘いを挑む-。
ペーパー・マネーペーパー・マネー
午前六時。ロンドンの長く熱い一日が始まったー。甘美な情事の余韻を楽しむ閣僚を襲う突然の恐喝劇。油田採掘権の落礼をめぐって画策される企業買収。そして廃棄に回される古紙幣を狙った現金強奪。夕刊紙〈イブニング・ポスト〉の編集スタッフが綿密な取材をつづけるなか、それぞれの事件は意外な方向へ…。