著者 : 村松潔
ジュリアは結婚した。贖罪のため想いを捨てて。だが幸福な生活の中、ふと甦る疼き、迫られる決断。コナーとエド、ジュリアが下した決断とは。娘の成長がもたらす嫉妬と煩悶とは。そして、思いもよらぬ死がもたらすものとは…。全世界2500万部のメガセラー作家が問う夫婦の愛、親子の絆、究極の愛のかたち。
特殊消火降下部隊(スモーク・ジャンパー)に所属する二人の男、エドとコナー。二人は親友同士だった。だが、エドが恋人ジュリアを連れて現れたときから、三人の運命の歯車は回り始めた。ほのかな好意、尊敬と信頼。そして、すべてを変える山火事が起こった…。予想不可能な怒涛の展開が待ち受ける、感動の恋愛巨篇の幕開き、人生を賭けた愛の始まり。
いつまでたってもモンスーンがやってこない暑い夏に、最初の雷雨とともに生まれた赤ん坊。長じて郵便局員になった彼は、仕事もいやだし生活もうんざり…。舞台はインド。人の手紙を開封しては、見知らぬ土地に夢を馳せる毎日。なぜだか郵便局長の娘の結婚式で尻丸出しで踊ってクビ。あげく突然グアヴァの樹に登る。なんの因果か聖者様と崇められて、とりまく信者に珍妙なる警句、これまたなぜだか起こる家族スパイ警察軍隊猿まで巻き込む大騒ぎの顛末は…?饒舌な語り。繊細な観察力。奔放な想像力。マサラな香りを漂わせる異色の文学の収穫。98年度ベティー・トラスク賞受賞。
ある初雪の朝、13歳の少女グレースは、乗馬中の事故で親友と片足を失った。自責の念と将来への絶望から、彼女は自分の殻に閉じこもる。愛馬ピルグリムは大怪我を負いながらも生き延びたが、人間への不信から手のつけられない凶暴な馬となった。伝説的なカウボーイ、馬に囁く男の存在を知った母アニーは、馬を救うことが娘を癒すことになると確信し、遠路モンタナの牧場へと旅立つ…。
トム・ブッカーは馬の心を知って馬を自在に操れる男、ホース・ウィスパラーだった。雑誌編集長の座を失う危険も顧みず押しかけたアニーの強引さに負け、ピルグリムの治療を引き受ける。モンタナの大自然の中、馬と少女は徐々に心を開いてゆく。アニーはいつしかトムへの激しい愛を感じ、やがてそれは第二の悲劇へとつながっていく…。貴方の心を癒し魂を揺さぶる、真実の愛の物語。
屋根付きの橋を撮るため、アイオワ州の片田舎を訪れた写真家ロバート・キンケイドは、農家の主婦フランチェスカと出会う。漂泊の男と定住する女との4日間だけの恋。時間にしばられ、逆に時間を超えて成就した奇蹟的な愛ーじわじわと感動の輪を広げ、シンプルで純粋、涙なくしては読めないと絶賛された不朽のベストセラー。
90年代最後の、そして最高の、ピュアな恋愛小説!ニューヨークで暮らす弁護士の夫と、雑誌編集長の妻、そして13歳のひとり娘。幸福を絵に描いたような家に、ある日突然、不幸が襲いかかる。郊外の別荘で乗馬に出かけた娘が、大型トレーラーに轢かれる大事故に遭う。娘は片足切断、馬は手のつけられない半狂乱の状態に。妻は、深く傷ついた娘と馬を立ち直らせようと手を尽くすうちに、野生馬や暴れ馬を手なずける特別な能力を持ったカウボーイたち、すなわちホース・ウィスパラーの存在を知る。実在するホース・ウィスパラー、運命の鍵を握る男を求めて、妻は遙かなモンタナの、大自然の中へと旅立った。
売れない純文学作家サド・ボーモントには、世間に知られていないもう一つの顔があった。血なまぐさい犯罪小説を書く、ジョージ・スタークなるベストセラー作家の顔が。本来の自分の仕事に専念したくなったサドはある日、すべてを公表し、ペンネームを葬り去ることにする。それがどんな悪夢の幕開けになるかも知らずに…。
凄惨な殺人現場に残されていたのは、そこにいるはずのない自分の指紋と血で書かれたメッセージ。容疑がかかるサドに“影の半身”の復讐の手が徐々にしのび寄る。対決の日、何か強烈な力に呼び起されたかのように、おびただしいスズメの群れが辺り一面を覆いつくした。作家と抹殺されまいとするペンネームの壮絶な戦い。
1983年8月のある朝、ラングレーのCIA本部にモスクワから緊急報が入った。ソ連の最新型原潜を設計した科学者がアメリカ亡命を望んでいるとの秘密情報だ。CIAはただちに危機対策本部を設けるが、一方ソ連では…。KAL007便撃墜までの意外な経緯と展開。迫真性が話題の国際サスペンス。