著者 : 桜花舞
アイリス は『氷の女』と呼ばれている。 とある侯爵家の一人娘として生まれ、クラム公爵マシューの妻となって数年、一度も笑ったことがないから。 良い夫婦関係が築けるはずもなく、時間だけが過ぎていたある日、 アイリスがある病にかかっていることが判明する。 ーー『氷心症』。 はるか北国にいたという氷の魔女の呪いであり、 発症から約一年で心臓が凍りつく死の病。 更にその診断を受けた数日後、 夫のマシューからは離縁を申し渡される。 「不治の病にかかりましたので、ちょうどよかったです」 アイリスはそれだけを言い残して、公爵家を去った。 夫とはそれで終わり、……のはずだったのに。 なぜか、マシューはアイリスを追いかけてきてーー?
後宮入りして妃嬪となるはずが、町娘と間違われ攫われた挙げ句、後宮の宮女として売られてしまった詩月。途方にくれるが、呪いを仕込まれた蛇に襲われる皇帝の側近・天佑を助けたことで、なぜか二人揃って時間をループするはめに!? しかし呪術の名門出身の詩月は蛇も呪いもお手の物。嬉々として張りきる姿に彼は呆れ顔。世間知らずだけど破天荒な姫と、彼女に振り回される訳ありな天佑。呪いの謎を追ううちに、お互いに淡い思いが芽生え!?
結婚式を前に新たな破滅フラグ!?旦那様との絆はどんな運命にも負けません! 三度目の死亡フラグもへし折ったグレイスは、一息つく間もなく結婚式の準備に追われていた。 そんな折、リアムの公務に付き添い北部地方の視察に行くことに。視察には皇太子オレオールとアリアも同行させることになったため、グレイスは主要キャラが揃う機会にフラグが立つ条件を検証しようと思い立つ。 しかし、初めて会ったオレオールはグレイスに敵意剥き出しで、それにより彼の「運命の伴侶」であるアリアとの恋愛フラグが折れそうになってしまいーー!? 気まずい空気の中、視察に向かうグレイスたちだったが、その先で神獣の密売現場に遭遇。 リアムの見事な采配により密売人と闇オークションの摘発に成功し、解決に向け協力する中でそれぞれの関係性も好転していく。 一方、自身の目的のために闇オークションを利用していた元凶は、摘発を行ったリアムを陥れようと恐ろしい企みをしていてーー?
公爵令嬢アイリーンはブチ切れた! 10年もの間、婚約者として尽くしてきたのに、王子パーカーが交換留学に連れて行ったのは、まさかの浮気相手だったのだ! もうこうなったらアレしかない! アイリーンは満月の夜に家を飛び出し、隠された魔法陣の前に立つと、怒りにまかせて悪魔を召喚してしまう。現れたのは、この世のものとは思えないほど美しい悪魔ーー。「何を望む?」と尋ねられ、悪魔が聞いてくれるのをいいことに、10年分の愚痴をぶちまけた彼女は、すっきり冷静になって、はたと気づいた。「もしかして、これって悪魔を呼び出すほどのことではなかったのでは?」「ま、まずいですわ! 魂を取られてしまいますわ!」一方、呼び出された悪魔も困っていてーー。 勢いで悪魔を召喚してしまった残念令嬢と気まぐれに呼び出されたイケメン悪魔が貴族の陰謀に巻き込まれながらも、なんだかんだで仲良くなっていく異世界恋愛(ちょっとざまあアリ)ファンタジー!
愛する皇帝クレイグの子を無事出産したものの、強大な魔力のため体調を崩してしまったルシエンヌは、我が子レオルドだけでなく、全てを従姉妹に奪われてしまう。皇妃としての地位、妻としての立場までをも。クレイグからは誤解され冷たい態度を取られて悲嘆に暮れる。しかし我が子を取り戻すために向かった皇宮で、母として強く慕ってくるレオルドと再会。母子の絆に胸を熱くする。さらには誤解を知ったクレイグからも謝罪と償いを告げられて!?
絵を具現化できる力を持ちながらも、とある理由から異能を失い、継母である皇后や、腹違いの兄姉たちから虐げられて育った公主・翠蓮。 後宮の隅で唯一の友達である小龍と暮らしていた彼女は、異母姉の企てで残虐非道と噂の隣国、焔国の王に嫁ぐことに! 人質同然の婚姻に不安を感じる翠蓮だが……嫁ぎ先で待っていたのは、王のいない穏やかな生活!? 戸惑う翠蓮が後宮の庭で【煌】と名乗る純朴で穏やかな青年と出会う。園芸という共通の趣味を通じ、徐々に距離が近づく二人。 しかし、国王主催の宴で翠蓮が目にした煌の正体は……! 更に彼のもう一つの秘密も目の当たりにすることになりーー? 二重人格な国王と異能の公主が運命を紡ぐ。中華風シンデレラストーリー
第一王子の婚約者フェリシティは結婚式当日「お前は相応しくない」と何者かに命を奪われ、目覚めるとなぜか一年前に戻っていた。これまで妃になる重圧に加えて、婚約者バージルの冷たい態度に耐えていたフェリシティ。殺されるくらいなら婚約解消してやる!そう決意したが…バージルが別れないでくれと懇願&全力で謝罪してきて!?しかも別人級に溺愛してくる彼にフェリシティは困惑MAX。長年冷遇してきたのに、バージルの目的は一体ー!?
ラスボスフラグ再来!? 皇宮に渦巻く企みも婚約者と一緒に暴いてみせます! リアムのラスボスフラグを折ることに成功し、無事に婚約を済ませたグレイス。 彼女は皇族の妻としての教育を受けるため宮廷に通いながら、リアムとの甘い婚約者ライフを満喫していた。 そんなある日、第一皇女に怪しいもやがまとわりついている現場に遭遇する! それはリアムが闇堕ちしかけたときに見たものと酷似していてーー!? 咄嗟にもやから皇女を庇ったグレイスだったが、なぜかグレイスにはもやがきかないことが判明。 魔術の使えない体質が原因だと考え、もやも魔術による誰かの企みの可能性に気付く。 同時に小説内で起きた宮廷パーティーにて皇后と皇女が襲われた事件を思い出し、グレイスはリアムのラスボスフラグの再来を疑うように。 想定外の事態に不安を抱えながらも、リアムとの未来のために調査を始めるグレイス。 その際、リアムを巻き込まないために秘密で行動するのだが、グレイス第一なリアムには全てお見通しのようでーー?
「君は金にがめつすぎる。婚約を破棄させてくれ」 ずっと王妃教育を受けてきたベアトリーチェは王太子に婚約破棄を告げられた。毎晩開かれる無駄なパーティー。浮気相手に送る豪華なドレスの数々。ベアトリーチェは最後に臣下として浪費を抑えるように進言するも、逆に『金の亡者』と虐げられ、王宮から追放されてしまう。 しかも、王太子は自分の借用書を実家に擦り付けて来た。 「お前のせいで領地が潰れるではないか! どうしてくれるんだ!」 領地を立て直そうと一生懸命だったのに、ベアトリーチェは父に『ブタ公爵』と名高い辺境のアベル・オルロー公爵に売られ、借金のカタにされてしまった。 しかし、オルロー公爵領は荒れ地で有名。 城もボロボロ、収穫は見込めず、辺境に相応しい有様だった。 「この領地には無駄が多すぎます!」 ベアトリーチェは公爵領の改革を決意する。成金令嬢と呼ばれたトラウマから最初は尻込みしていたが、なりふり構っていられない。 改革が進むにつれて税収も上がり、順調に借金を返済していく。 そしてオルロー公爵も『ブタ公爵』からだんだんと変わってきて……。 「俺の容姿を気にせず旦那と呼んでくれた君を、心から愛している」 「私は異性からの愛よりお金のほうが好きです」 これは、ちょっとズレた令嬢と距離感のおかしい公爵のじれったい恋愛譚。
破滅予定の悪女に転生したので…… 婚約者のラスボスフラグをへし折ります! 弱小貴族ターナー子爵家の令嬢グレイス。 社交界デビューを控えたある日、自分が前世で読んだ小説の悪女に転生していることに気がついた! 作中ではヒロインを虐めて破滅する悪役。だが、それは彼女の夫リアムに仕組まれたものだった。 リアムはある事件をきっかけに国を滅ぼそうと企むようになったラスボスで、彼に心酔したグレイスは利用され道を踏み外してしまったのだーー。 そんな記憶を思い出し、婚約&破滅回避のためにリアムを必死で避け始めるグレイス! しかし、聖人公爵と慕われるリアムにはその行動が珍しかったようで、目を付けられてしまう。 さらには記憶を思い出した影響か、魔術を使えない特殊な体質になったことを知られ!? 魔術が使えないと迫害される世界。弱小貴族のグレイスは政治的に都合がいいと考えたリアムに脅され、二人は婚約することに……。 このままでは破滅一直線のグレイス。リアムに惑わされず、未来を変えようと動き始めるのだがーー?