著者 : 津本陽
椿と花水木(上巻)椿と花水木(上巻)
人は一遍は死ぬけん、怖がることないきにー鰹船に乗り、命を張って富を求めようと少年は水平線を見据える。土佐・中ノ浜の貧家に生まれた彼が歩むことになる破天荒な人生を、このとき誰が予想しただろうか。時化の海での遭難、無人島漂着、捕鯨船による救出、そして異郷アメリカでの生活…時代を越えて記憶され続ける“ジョン万次郎”の壮大なドラマが今、始まろうとしている。
椿と花水木(下巻)椿と花水木(下巻)
異郷アメリカでの人生を順調に歩み始めたかに見えた万次郎。だが最愛の妻の死をきっかけに、彼の胸に望郷の念が再び沸き上がる。鎖国を続ける故国への命懸けの渡航、肉親との再会、幕府要人たちの交流、そして咸臨丸での再渡米…。幕末の激動期に無二の国際通として活躍した中浜万次郎。自らの知恵ひとつに頼って生き抜いたその波瀾の生涯を雄渾な筆致で描きだす傑作長編小説。
椿と花水木(上)椿と花水木(上)
百五十年前、ジョン・マンと呼ばれた日本人がいた。漂流中、アメリカ船に救出されたことで土佐の漁師、万次郎の運命は大きく変わっていく。幕末の国際人、ジョン万次郎の生涯を描く歴史ロマン。