著者 : 白石朗
ニューヨーク、ワシントンDCと場所を変え、生命の危険にさらされ続けたダービーが協力を求めたのは、新聞記者のグランサム。事件の背後に潜む組織が「ペリカン文書」をもみ消そうと動くなか、証人を探しだし、情報の裏づけをとらなければ、陰謀を暴くことはできない。殺されるか、それとも巨大権力を突き崩すかーアメリカの現実をリアルに織り込んだノンストップ・サスペンス。
プラチナ・ブロンドの髪が輝く天性の美貌と魅力の持ち主クリスタルがスペンサーと出会ったのはまだ14歳の時。二人は互いの目が会った瞬間から恋に落ちたのだが…。女優になる夢を抱き、度重なる逆境を乗りこえるクリスタル。彼女への思いを秘めながら、才気煥発なエリザベスにも心動かされるスペンサー。愛し合いながらもすれ違う男と女の真実の幸せの行方を描いた長編ロマンス。
ハーヴァードを優秀な成績で卒業した苦学生ミッチは、メンフィスの小さな法律事務所から高額の年俸、BMWの新車つき一軒家という破格の待遇で迎えられた。この事務所、新人弁護士にも苛酷な仕事を要求するが、10年もすれば億万長者であとはバラ色の人生が待っている。彼は愛妻アビーの不平にも耳を貸さず、一日20時間働いた。だが、こんなうまい話、この世の中にあるわけない…。
ミッチが勤めるこの事務所、過去に五人の死者をだしている。一切が盗聴され、常に監視されているようだし、何者かの指令で事務所が動いているらしい。接触してきたFBIの捜査官に真相を聞かされたミッチは、事務所を操る巨悪の組織とFBIの双方の裏をかくとんでもない策を練る。タダじゃ正義に加担しない、しっかりと取るべきものはとる。
いまなお人種差別の色濃く残るアメリカ南部の街クラントン。ある日この街で、二人の白人青年が十歳の黒人少女を強姦するという事件が起きた。少女は一命をとりとめ、犯人の二人もすぐに逮補されたが、強いショックを受けた少女の父親カール・リーは、裁判所で犯人たちを射殺してしまう。若いけれど凄腕のジェイクが彼の弁護を引受けたのだが…。全米ベストセラー作家の処女長編。
カール・リーの弁護を務めるジェイクの周辺では、庭先に燃える十字架を立てられるなどのいやがらせや脅迫が相次ぐ。才気煥発な女子学生エレンと共に準備を進めるが、確信犯ともいえる犯罪で無罪を勝ち取るのは不可能に近い。公判が始まり、黒人と白人の対立が頂点に達するなか、ついに評決のときを迎えたがー。アメリカの裁判の雰囲気をリアルに伝える、第一級の法廷サスペンス。
わずか2時間の間に1人は銃弾で、1人は絞殺とその殺害方法こそちがえ2人の最高裁判事が殺された。そのあざやかな手口からプロの殺し屋の仕業にまちがいない。だれがなんのために2人を標的に選んだのか?ロースクールの美人女子大生が書いた事件の摘要書〈ペリカン文書〉が見えない敵の存在をあぶりだす。彼女に危機が迫る…。
エメラルド色の瞳と炎のような赤毛をもつロシア伯爵家の令嬢ゾーヤは、18歳まで何ひとつ不自由なく暮らしていた。しかし革命ですべてを失い、パリへ脱出した時にゾーヤの波瀾の人生は始まった。バレエダンサーとして貧しい生活を送る彼女は、やがてアメリカ人の大尉と熱烈に愛しあうのだが、運命は彼女にさらなる試練を与えるのだったー。ロマンス小説の女王が贈る感動の愛の物語。
ある法律事務所から破格の待遇で迎えられた青年弁護士マクディーアは、5人の前任者がそれぞれ不審な最後を遂げていることを知る。自分の身辺も常に監視されているような気が…。マクディーアの疑惑は深まる。全米50週連続ベストセラーの新人作家のサスペンス。
ラオス国境沿いにあるヴェトナムのアメリカ軍基地に一人の兵士が転属されてきた。男の名前はトム・ライト。敵襲を何度も生きのびてきた優秀な狙撃兵であった。だが、ライトの配属された部隊は常に戦死者が続出するため、誰一人彼の回りに近づこうとする者はいなかった。通信兵ジャクソンは、ライトの面倒を見ることを命じられたことから彼と親しくなり、〈スターライト〉と呼ばれる狙撃用の夜間スコープに隠された驚くべき秘密を打ち明けられる。なんと、ライトの持つ夜間スコープには次に戦死する人間の姿が浮かび上がるというのだ。一方、前線基地はすでにイカレた兵士たちの吹きだまりと化していた。M-16ライフルをギターがわりにして、ジミ・ヘンドリックスの歌詞でしか会話をしないロック狂の兵士レナルズ。雷が同じところには落ちないという俗信から、わざと弾痕の開いた戦闘帽をかぶっている分隊長のリアンダー。ライトにまつわる伝説を利用して、怪しげな保険を始めて一儲けをたくらむイカサマ師のラボウフなどなど。死の恐怖におびえる兵士たちは、さまざまな狂態を繰り広げていた。やがて戦況は悪化して、ライトはスコープに映し出される奇妙な《死者の棲む街》の話をし始め、ジャクソンも彼も、やがてその街の住人となることを告げたのだった…。ジョーゼフ・ヘラーの「キャッチ22」や、ティム・オブライエンの「カツィアトを追跡して」の流れに続く、新進作家による異色の戦争小説。
CIAにまつわるとてつもない国家機密が隠されている小さな街、ウエストポート。ここでひっそりと暮らしている凄腕の元工作員ポールが、新聞記者のスーザンに恋したときから、波乱は始まったのだった。スーザンの父レスコーは元警官で、麻薬密売組織の大物美女との関わりをCIAに邪推されていた。組織と裏取引のあるCIA幹部は、ポールとその仲間を狙い始めるのだったが…。
米軍特殊部隊のマイケルは、ベトコンの手から瀕死の神父を救った。そして十数年後。時のローマ法王は、救出以来昏睡を続けてきた神父の生命維持装置を切り、彼を聖人に列することを定める。神父は死んだ。だが9時間ののち彼は甦ってしまった。さらに彼の放った言葉は、ヴァチカンを崩壊に導くものだった。それはマイケルの運命をも大きく変えようとしていた。闘いが、兵士を待っていた…。J.ヒギンズ絶賛、比類なき冒険小説。
1959年のアメリカ。厳格な校風で鳴る東部の名門校に、新任の国語教師キーティングがやってきた。型破りなスタイルで熱っぽく詩を講じる彼に、生徒たちはとまどいながらも惹かれてゆく。クラスの有志は、キーティングが学生時代につくった秘密組織〈死せる詩人たちの会〉を復活させた。が、やがて思わぬ事件が…。自由を愛する精神と管理教育との対立を描く、感動の青春学園ドラマ。
エリック・リーベンー天才的な遺伝子工学者。彼はその才能を武器にベンチャー・ビジネスを成功させ、莫大な財を築いていたが、別居中の妻レイチエルと口論した直後、自動車にはねられて即死した。しかし、奇怪なことに彼の死体が、市の死体公示所から忽然と消失した。この報せをうけたレイチェルはあることに思い当たったが、それはあまりにも恐ろしい想像だった。信頼する恋人ベンとともに極秘の調査を開始したレイチェルの前に、謎の追手が立ちふさがる。一方、エリックが手がけていたプロジェクト〈ワイルドカード〉の機密流出を恐れた防衛保安情報局の高官アンスン・シャープも二人に対する追跡を開始した。〈ワイルドカード〉とはいったい何なのか?エリックになにがおこったのか?日本でも人気集中、モダンホラーの鬼才クーンツが放つ、超大型サスペンス。
不老不死を実現する野望に取りつかれた天才的遺伝子工学者、エリック・リーベンは自らに施した遺伝子工学的処置〈ワイルドカード〉によって死から蘇った。しかしその副作用は激烈だった。暴走する遺伝子は彼を怪物へと変容させた。額に角が盛り上がり、尻尾が生え、体に鱗が生じた。彼は地上に現れたこともない爬虫類の怪物へと変容していったのだ。だが、エリックは怪物と化しながらも、自分から離れていった妻への復讐の念に燃え、レイチェルを追う。また、情報局の高官シャープ、そして正義派の警官たちが三つ巴、四つ巴となって彼らを追いつづける。奸計により、指名手配されラスベカズへ向かって砂漠を移動するレイチェルに、もはや人間の姿をとどめなくなったエリックが襲いかかったー。鬼才クーンツがくりだすストーリーは最後まであなたを絶対に離さない。