著者 : 石田衣良
大学3年生の水越千晴は学内の仲間と「シューカツプロジェクトチーム」を結成。目標は最難関マスコミ全員合格!クールなリーダー、美貌の準ミスキャンパス、理論派メガネ男子、体育会柔道部、テニスサークル副部長、ぽっちゃり型の女性誌編集志望と個性豊かなメンバーの、闘いと挫折と恋の行方。直球の青春小説。
これほどの快楽は、きっとどこか真っ暗な場所に通じているー。成功した仕事、洒落た生活、美しい妻と魅力的な愛人。全ては玩具にすぎなかった。安逸な日々を謳歌していた雅人が出会った少女のような女。いちずに自分を求めてくる彼女の、秘密の過去を知った時、雅人はすでに底知れぬ恋に陥っていた。禁断の関係ゆえに深まる性愛を究極まで描き切った、瑞々しくも濃密な恋愛小説。
マコト、恋に落ちる。ちぎれたネックレスの美女が池袋に現れた。かつてレイプ被害にあいながら力強く再生しようとする彼女の強靭な魂に魅かれていくマコトとタカシ。
派遣会社からの日雇い仕事で食いつなぐフリーターのサトシ。悪徳人材派遣会社に立ち向かう決意をした彼らユニオンメンバーが次々襲撃される。「今のぼくの生活は、ぼくの責任」と言い切る彼をマコトもGボーイズも放っておけず、格差社会に巣食う悪と闘うことに。表題作他3編収録。大好評IWGPシリーズ第8弾。
希望の丘小学校5年3組、通称リョウタ組。担任の中道良太は、茶髪にネックレスと外見こそいまどきだけれど、涙もろくてまっすぐで、丸ごと人にぶつかっていくことを厭わない25歳。いじめ、DV、パワハラに少年犯罪…教室の内外で起こるのっぴきならない問題にも、子どもと同じ目線で真正面から向き合おうと真摯にもがく若き青年教師の姿を通して、教育現場の“今”を切り取った、かつてなくみずみずしい青春小説。
夜のバーで恋人を待ちながら、子どものころ近所の空き地で、インドの人混みをかき分けながら、あいつらから逃げ隠れた小さな部屋で、占い師が予言した運命の人を探しながらーそれぞれが迎える、午前零時。13人の豪華競演による、夜の底から始まった、誰も知らない物語たち。P.S.昨日の私へ今夜、人生は一瞬で変わってしまうと知りました。でも運命の夜は、まだ始まったばかり。13人の豪華競演による、真夜中の物語。
「これから送るのは、親しい友達にも話していないことだ。暗くなるけど、いいかな?」「わたしは…今、この瞬間全身でスミオの話をきいてるよ。全部、話してー」六本木ヒルズに暮らす大学生の澄雄と、薄給のパン工場で働くジュリア。携帯の出会い系サイトで知り合ったふたりのメールが空を駆けていく。二十歳のふたりは、純粋な愛を育んだが、そこへ現実という障壁が冷酷に立ち塞がる。無防備すぎる恋は追いつめられ、やがてふたりは最後の瞬間に向かって走り出すことに。格差社会に否応なく歪められる恋人たちを描いた、現代版「ロミオとジュリエット」。
鉄の結束を誇るGボーイズに異変が生じた。ナンバー2・ヒロトの胸の内に渦巻く、キング・タカシに対するどす黒い疑念。Gボーイズが揺らげば、池袋のパワーバランスも破綻しかねない…。タカシの危機にマコトはどう動くか?史上空前の熱き闘いを描く表題作はじめ4篇を収録した、IWGP第7弾。
美丘、きみは流れ星のように自分を削り輝き続けた…平凡な大学生活を送っていた太一の前に突然現れた問題児。大学の準ミスとつきあっていた太一は、強烈な個性と奔放な行動力をもつ美丘に急速に魅かれていく。だが障害を乗り越え結ばれたとき、太一は衝撃の事実を告げられる。彼女は治療法も特効薬もない病に冒されていたのだ。魂を燃やし尽くす気高い恋人たちを描いた涙のラブ・ストーリー。
人生の半分が終わってしまった。それも、いいほうの半分が。会社を辞めて、投げやりにプロデュース業を始めた喜一・40歳の元を訪れる、四十代の依頼人たち。凋落したIT企業社長、やりての銀行マン、引きこもり…。生きることの困難とその先にある希望を見つめて、著者が初めて同世代を描いた感動長編。
キーコーヒー株式会社のWEBサイト「書茶」にて二〇〇七年九月十四日より〇八年十月三十日にわたり公開された作品を、単行本化。
池袋は安全で清潔なネバーランドってわけじゃない。盗撮画像を売りさばく小学5年生が、マコトにSOSを発してきた。“まだ人を殺してない人殺し”マッドドッグ相手にマコトの打つ手は?街のトラブルシューターの面目躍如たる表題作など4篇を収録したIWGPシリーズ第6弾。
学校から一歩足を踏み出せば、そこには日常のささやかな謎や冒険が待ち受けているーー。読者と選んだ好評アンソロジーシリーズ。放課後編には、浅田次郎、石田衣良、橋本紡、星新一、宮部みゆきの短編を収録。
二十代の頃の恋愛、作家デビュー、そして母との別れ…。川端康成の『掌の小説』に触発された著者が「ささやくように」書きつづった、美しく、ちいさな二十四の物語。私小説のような味わいを持つ掌篇のストーリーと切れを楽しみながら、人気作家の素顔を垣間見ることができる、あなたのための特別な一冊。
今日も池袋には事件が香る。風俗スカウト事務所の罠にはまったサンシャイン60階通りのウエイトレス。伝説のスターが設立を夢見るロックミュージアムの真実。集団自殺をプロデュースするインターネットの“クモ男”-。ストリートの「今」を鮮やかに描くIWGPシリーズ、切れ味がさらに増した第5弾。
親友を突然うしなった男の子、リストラに晒され、息子に侮蔑されながらも日常に踏みとどまり続ける父、不登校を続ける少年が出会った廃品回収車の老人、女手一つで仕事を抱えながら育てた息子を襲った思いがけない病ー苦しみから立ちあがり、もういちど人生を歩きだす人々の姿を鮮やかに切り取った短篇集。たくさん泣いたあとは、あなたの心にも、明日を生きるちいさな勇気が戻っているはず。