小説むすび | 著者 : 笙野頼子

著者 : 笙野頼子

さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神

出版社

講談社

発売日

2017年8月1日 発売

愛猫よ君のために戦争を止めたい。しかし私には文学しかない。さぁ、だから文学で戦争を止めるよ。お髭ふくふく毛色白黒垂れ耳の猫神様が語る平和で幸せな猫台所日記に影を落とす戦前。愛・猫・愛・飯・戦・争・反・対ご飯とお薬、憲法守れ!本書は新聞テレビなどより良く報道しております 今? 日本? 戦前だよもう、危険すぎる。なのに「報道」は黙ったままなのかい。 ああ? 地獄は世界中で進行しているよ。根本に何があるって? 人間を数字化し喰らいつくす新自由主義さ。それは自由貿易とは名ばかりの人喰い条約によってもたらされる。 その化け物の名は、TPP、RCEP、日米FTA、日欧EPA、TiSA…… 他国ではこの人喰い条約に国民挙げての反対運動が起こり焼身自殺まで出た。我が国は? そう、マスコミのだんまりと腑抜けにより、国民は何も知らされぬまま……しかも日本はこのまま戦争になってしまうのか、前の戦争の傷と暴力を引きずったままで。とどめに派兵? じゃあ、止めるよ! 文学で戦争を止めてやろう。文芸誌から文学枠で出版をするさ。これなら言論統制もできないってこと。そう、「究極の報道」だよ。 甲状腺機能亢進症の老猫を介護する、希少難病、混合性結合組織病の作家教授が、ひたすらに描く、「まだ幸福な」日常 その大切な猫と大好きな台所や、簡単でおいしい料理に忍び寄る戦争 そうだよ文学は何からも目を背けることのできない、真の報道なのさ デモも行ってみたよ国会前にもね、少しだけど書いたから こうして、かつて作家が保護した七匹の猫たちまでも、ついに総がかりでカウンター発言、怒涛のツイートを(しかも帯には全員の猫アイコンが)! ドーラ@dora はぁ文学に政治を持ち込むなですって リュウノスケ@ryunosuke でも文学部から徴兵されるんだよ? モイラ@moira ほほう、戦争が猫と台所を避けて通るとでも ギドウ@guidoux FTATPPで水道代超上がるよ猫のお薬もね獣医さんまでが危険キケーン ルウルウ@loulou 日米FTA戦争は付け合わせ(ミサイル危機はおまけ)ねえねえこれ拡散してくださる? カノコ@kanoko 漱石の猫だって「ちと困る」はずよ フミコ@fumiko 病人殺すな赤ちゃん消すな田畑なくすな猫さん救え 愛猫よ君のために戦争を止めたい。しかし私には文学しかない。じゃあ、さあ 文学で戦争を止めよう。私たちのご飯とお薬と憲法を守るために。

猫道 単身転々小説集猫道 単身転々小説集

出版社

講談社

発売日

2017年3月14日 発売

失礼ですが御主人は? 収入は? 本籍地は? 保証人は? バブル後期の東京で“単身女性の安全な住まい”を求めて漂流する長編「居場所もなかった」に加え、後の“家族”キャト、ドーラ、ギドウ、モイラ、ルウルウをめぐる住居転々の短編。さらに不意の別れを描く「モイラの事」、その悲しみを越える単行本未収録の「この街に、妻がいる」、作者と猫の書き下ろし近況エッセイ二編も収録。 私は猫と出会ってこそ人間になった。 猫を知らぬころの悲しみと知ってからの喜怒哀楽をひとつながりに眺めて、笙野文学の確かな足跡を示す作品集。 <内容紹介> 失礼ですが御主人は? 収入は? 本籍地は? 保証人は? あなたは大家さんから好かれない、……学生専用となるワンルームを追われる独身中年女性、どこにも属せない無名作家が……イラク戦争下、バブル後期、家賃高騰中の東京において、“女性の安全なひとり住まい用ワンルーム”を求めて漂流する、絶版十五年ついに“復刊”の長編に加えその後の“家族”との出会い、キャト、ドーラ、ギドウ、モイラ、ルウルウを巡る住居転々の短編。 川端賞候補作「増殖商店街」、ふいの別れを描く「モイラの事」、その悲しみを越える、記念号掲載の未収録作品「この街に、妻がいる」さらに、書き下ろしお馴染み作者と猫の近況報告エッセイ二編収録。 猫をしらぬころの悲しみと知ってからの喜怒哀楽をひとつながりに眺める。「私だけが知っている、本屋にろくに置いてないけと大好きな」作家の恍惚、悲嘆、超克の猫出世街道。 <目次> 前書き 猫道、--それは人間への道 冬眠 居場所もなかった 増殖商店街 こんな仕事はこれで終りにする 生きているのかでででのでんでん虫よ モイラの事 この街に、妻がいる(単行本未収録作品) 後書き 家路、--それは猫へ続く道  解説:平田俊子/年譜・著書目録:山崎眞紀子 前書き 猫道、──それは人間への道 冬眠 居場所もなかった 増殖商店街 こんな仕事はこれで終りにする 生きているのかでででのでんでん虫よ モイラの事 この街に、妻がいる 後書き 家路、──それは猫へ続く道 年譜  山崎眞紀子 著書目録  山崎眞紀子

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