著者 : 西村京太郎
テレビ番組の抽選で高価なスポーツカーが当たった男が応募ハガキの住所に存在しないという事件が起き、謎の運転者を探すディレクターの一人が殺された。一方、西伊豆と広島から首のない同一男性のバラバラ死体が発見され、警察は身元確認にやっきになっていた。そして、東京の井の頭公園に浮かんだ18歳の女性の溺死体。-なんの脈絡もない三つの殺人事件がしだいに一点に収束していくサスペンスを描く長篇推理。
根室本線を走る二両編成のミニ急行「ノサップ」が、広大な根釧原野のまんなかで列車強盗に襲われた。シーズンオフで乗客は少く、犯人の奪った金額は拍子ぬけするほどわずかなものだったー。今どきめずらしい列車強盗事件の裏にかくされた意外な犯意を、十津川警部が解明する、大好評のトラベル・ミステリー。
銀座の宝石店から二億五千万円相当の宝石を奪った強盗の片割れ宮本信介が東京に護送される途中、「ひかり62号」の車中で何者かに射殺された!十津川警部は、彼の最後の言葉から主犯の江上利夫の割り出しに成功。しかし、江上は逃亡先のフィリッピンで、顔を潰され、指を焼かれた射殺死体で発見された。十津川は急遽マニラに飛ぶが…。国際的スケールのトラベル・ミステリー。
大学時代の同人誌仲間・阿部からの誘いに応じ、矢代と妻の由紀は原田とそのフィアンセとともに、五年ぶりに水戸を訪れた。意外にも阿部は、やはり同人だった木下みどりと結婚していた。東北の温泉巡りをかねた旅が飯坂、天童とすすむにつれ、なぜか仲間が殺されてゆく。卒業後五年の歳月はそれぞれに何をもたらしたのか?
21時00分東京発ひかり323号。この最終ひかり号新大阪行グリーン個室に、毎夜乗り込む若い女がいた。そしてある夜、最終ひかり号個室で会社社長が刺殺される。現場には香水のかおりが漂っていた!その夜限りで姿を消した謎の美女を追う十津川警部の秘策とは…。新鋭車両を舞台にした最新傑作ミステリー集。
寝台特急「さくら」で射殺死体が発見された。車内に残された5千万円の札束は、少女誘拐殺人事件で支払われた身代金と判明した。一人娘を殺された及川俊郎が誘拐犯をつきとめ、4年前の復讐を遂げたのか?しかし及川には「さくら」の前を走る「あさかぜ82号」に乗車していたという鉄壁のアリバイがあった。
「どんな卑劣な手段を使っても、あなたを叩きのめす!」野望に燃える若き挑戦者早川吾郎は、新聞・TVを牛耳る“マスコミの帝王”五味大造に宣戦布告した!五味の愛娘に接近し、その背後に隠された疑惑に迫る早川。反撃に転ずる五味との死闘!頭脳と権力の虚々実々な闘いに、謎とサスペンスを織り込んで描く傑作悪漢小説。
最初の脅迫状にはただ「殺してやる」と記してあった。次に「お前は26日に死ぬ」という予告が届き会社社長は逃げだしたが、特急「にちりん」車内で毒殺された。容疑者には鉄壁のアリバイがある。しかし十津川警部は毒入りジュースの「容器」に突破口があると睨んだ。さまざまな殺意を満載した超A級鉄道推理!
「『北斗星5号』を爆破する。1億円用意せよ」-「グループ3月3日」を名乗る男からの脅迫がJR東日本へ…。同時刻、同列車内でも謎の怪人物が爆破を警告!全車両の点検を命じたJRの小池社長は、苦悩の末、1億円を支払い、列車運行を決断した。ところが、直後、予告どおりロイヤル2号室が爆発、女優の浜野カオリが死亡。第2の爆破を惧れた十津川警部は、必死の対抗策を講じるが…。札幌へ向け、闇夜をひた足る豪華寝台特急「北斗星5号」はなぜ狙われたのか?十津川警部は、元部下の私立探偵橋本と連繋し、JR最大の危機に挑む。
芦花公園の近くでジョギング中のルポライターが殺された。数日後、今度はその恋人が車にはねられた。さらに横浜で若い女性の白骨体が発見された。三つの事件は明らかにつながっていた。十津川警部は事件を解くカギはルポライターがワープロで書いた消えゆく寝台列車同乗ルポにあると推理したが、神奈川県警の見解は違っていた。
牛乳配達の青年が、朝露に濡れた雑草の上に俯伏せに倒れている人間を見つけた。その男の後頭部は血に染まっていた。所持品から被害者は小さな運送会社を経営する太田信次と判明。捜査が進むにつけて三人の容疑者が浮かびあがった。犯人を絞り切るキメ手のないまま、捜査は暗礁に乗りあげた。そんな折、犯行当時、蛍の光のようなものを見たという目撃者が現われた…。
殺人予告を聞いた十津川警部はすぐ東京駅へ行き、犯行の舞台となる長距離列車をさがしはじめた。女がいった「6分間しかないのよ」という謎のことばを手がかりに…。6分間とは何?新登場の特急「ゆぅトピア和倉」をいち早く作品にとりいれて、ファンには嬉しい新情報も満載した鉄道ミステリーの傑作!
ビジネスマンに人気のある大阪行き寝台急行「銀河」で女が殺された。容疑者は警視庁・十津川警部の同級生。さらに同じA寝台に乗り合わせていた乗客が、なぜか次次に殺されてゆく。逮捕が迫り追い詰められた知人の窮地を救おうと、十津川は部下の亀井刑事とともに銀河A寝台に試乗したのだったがー。