著者 : 逢坂剛
見えるもの。水とはるかな水平線。だが水には、さまざまな貌がある。どこまでも、水。その向うには、その底には、何が待つか?集英社創業90周年記念企画。
大学生の覚醒剤取り引きが発生!?大学教授を名乗る男からのタレコミを受けて、御茶ノ水署の迷コンビ、斉木と梢田はことの真偽を確かめるべく捜査に乗り出す。覚醒剤の製造場所はどこか、元締めは誰なのか、ブツの受け渡し方法は?ペットクリニック、レンタルボックス、動物の縫いぐるみ、全ての点が結びついたとき、思いもよらぬ真相が発覚してー。神保町界隈を駆け巡るシリーズ初長編!
私立探偵・大杉良太は、新聞社で編集委員をしている残間龍之輔から、違法な武器の輸出に関係する商社について、電話で告発してきた男の尾行を依頼された。同じ頃、残間は元上司で現在はオピニオン誌「ザ・マン」編集長の田丸に呼び出され、かつて百舌と呼ばれた殺し屋に関する事件を雑誌に書いてほしいと頼まれる。大杉と残間がそれぞれ調査を続けていたある日、警察庁特別監察官の倉木美希が自宅に戻る途中何者かに襲われた。運よく大杉が駆けつけ軽傷で済んだが、美希のコートから百舌の羽根が出てくる。トップシークレットである過去の百舌事件と、ある商社の不正武器輸出。全く接点がないと思われた二つの事象が交差する時、巨悪の存在が明らかに…。
次なるターゲットは警察官!?仕事に応じて数々の名を使い分ける男と自称経営コンサルタントの四面堂遥。ひょんなことからコンビを組んだ二人は、今日もあの手この手であくどい奴らに罠を仕掛ける。不倫、偽札、骨董商売、遺法賭博と聞けば食指が動く。金になりそうな匂いのするところに世間師あり。狙った獲物は逃さない。褒めてのせて騙して稼げ!大人気“世間師”シリーズ第2弾!
世間師“せけんし”-世情に通じて、巧みに世渡りする人。世なれて悪賢い人。(「広辞苑」第六版)訪問販売の傍らで、あくどい商売人から金を掠め取る“世間師”の男。名前の数は仕事の数。あるとき彼が出会った美形の女性、四面堂遙は一筋縄ではいかない食わせ者だった!?ひょんなことからコンビを組んだ二人は、痴漢や地上げ屋を相手に罠を仕掛ける!コン・ゲーム小説の金字塔。
「平蔵の顔を見た者は、だれもいねえのよ」。盗賊・黒蝦蟇の麓蔵は復讐を遂げるため、いまは平蔵の手先となった女に案内を頼んだ「平蔵の顔」。両国橋の界隈で、掏摸を働いていた姉弟に目をつけたところ、思わぬ大事件にあたる「繭玉おりん」。火付盗賊改・長谷川平蔵のまったく新しい魅力を引き出した六篇。特別対談・佐々木譲。