著者 : 鈴木光司
原因不明の連続突然死事件を調べる探偵の前沢恵子は、かつて新興宗教団体内で起きた出来事との奇妙な共通点を発見する。恵子と異端の物理学者・露木眞也は「ヴォイニッチ・マニュスクリプト」と事件との関連性に気づく。だがそのとき、東京やその近郊では多くの住民の命が奪われはじめていたーー。 装画/Sarah Jarret 「Woodland Sleeper」 装幀/坂野公一(welle design) プロローグ 第1章 依頼 第2章 変死 第3章 解読 第4章 遍在 第5章 交換 第6章 突風 第7章 巫女 第8章 孤島 第9章 昇華 第10章 播種 エピローグ
日本で一二を争う最新治療が望める総合医療センターに、秋川茉優(あきかわまゆ)が臨床心理士として来たのは半年前のことだ。その病院に、記憶を失っていた少女が運び込まれたことから、怖ろしい物語が始まる。茉優の弟・和真(かずま)は自分の動画配信チャンネル『ファンタステイック・カズマ』を持っている。伸び悩む再生回数を増やそうと、最近放火事件がおき、多くの死者を出した団地に潜入。心霊動画の撮影を試みるのだが……。その後の和真、焼身自殺した女性と謎の少女の関係。鳥の啼く夜に次々と死んでいく人たち。二十年以上も前の貞子の呪いが復活したのかーー。映画で語られなかった背景や登場人物たちのエピソード満載の充実のノベライズ。 ※本作品は映画「貞子」ノベライズです。映画本編とは一部内容が異なります。 誕生の章 拡散の章 憎悪の章 救済の章
樹海ーそれは社会の底辺で生きることに疲れた人びとの終焉の場。虐待、借金、失業、薬物中毒…悲惨で救いようのない人間たちは、生きる苦しさから解放されるため、次々と樹海へ足を踏み入れる。弱者を生みだし、死へと導いたものとは何か。親と子の恐ろしい因縁が引き起こす、不幸の連鎖を描いた連作短編集。
高山竜司と二見馨という二人の男の人生を生きた記憶を持つ予備校講師の柏田誠二は、生徒から持ち込まれた相談をきっかけに貞子の呪いの真実を知り、自らの役割を自覚する……『リング』から続く怨念の正体とは!?
和歌山県串本町のダイビングショップでガイドとして働く女性ダイバー高畑水輝。そのもとを偶然訪れたトルコ人青年ギュスカン。彼の目的はいまから125年前、祖先ムスタファを乗せた軍艦「エルトゥールル号」の遭難現場に潜り、「あるもの」を捜すことにあった。バディとして潜る水輝が一瞬目を離した隙に突然視界から消えたギュスカン…。1世紀の時を経て、日本とトルコの時空を超えて、絡み合う宿命。それは偶然なのか、必然なのか。海の脅威を知り尽くした作家が「知の腕力」で描いた息を呑む渾身の海洋小説!
世の中にはまだ科学では説明できない現象が存在するー旧友との再会で呼び覚まされる、過去の悪夢(「鍵穴」)。ホテルの窓辺にあられもない姿でくくられた美女(「クライ・アイズ」)。マンションの表札に残される不気味な落書き(「しるし」)。ゴルフ場に横たわる、何かに背中を刺し貫かれた死体(「杭打ち」)。川べりのアパートで起こる数数の怪奇現象(「櫓」)など、日常と非日常の狭間に潜む恐怖を描く、著者真骨頂の傑作ホラー短編集。
物キャラクター小説オムニバス第3弾。今回の特集は、映画「貞子3D2」公開を記念して、最初で最後の「貞子」大特集! 「貞子」トリビュート小説、主演の瀧本美織インタビュー、特写「貞子」など盛りだくさん!
自らの意志で特攻攻撃から生還した元特攻隊隊員……テレビプロデューサーの雪島忠信は、その男の行方を追い始めるが……!? 時代に翻弄される人間の価値観の本質を描いた、本格ヒューマン・ミステリー!
復活した貞子の呪いを自らの身体に封印した鮎川茜は、ひとりの娘を産み落とす。凪と名付けられたその少女の叔母にあたる楓子は、母親がわりに凪を育てながら、言いようのない違和感を感じていた……。
きっと会えるーー冴子は失踪前の父がボリビアで書き残した手記の中に、世界の仕組みを説き明かす鍵を発見した。冴子は秘められた過去と、地球に迫る危機を知る! 小説と科学が融合した、ホラー小説最終形。
人が法則が消えてゆくーー長野、新潟、カリフォルニアで相次ぎ起こる人間消失。誘拐、家出、神隠し、それとも!? 調査を始めたフリーライターの冴子は、未曾有の世界的異変を嗅ぎ取るが……。
精神科医の望月が勤務する病院に1人の女性患者が収容された。入水自殺を図り救助されたその女性は、記憶と言葉を失っていた。望月は素性を探るうち、彼女のもとを去った恋人の存在を知る。病院での彼女の不安定な行動は、恋人との過去に原因があるようだが…。偶発的に誕生した遺伝子により決定付けられた運命。それを知ってしまった人間の選択と希望とは?生きる事の真の意味と価値を問う感動のヒューマン・ミステリー。
太古のゴビ砂漠。部族の若者ボグドは、美しき少女ファヤウを自らの力で迎え入れ、夫婦となるが、他部族の襲撃により引き裂かれてしまう。ボグドは、遙か彼方に連れ去られた妻の姿を求め、一人旅立つが…!?そして、舞台は18世紀南太平洋、現代アメリカの地底湖へ。時空を超えた愛の邂逅と、戦うがゆえに手にできる“楽園”の意味を壮大に描く、日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作にしてデビュー作。
夜のバーで恋人を待ちながら、子どものころ近所の空き地で、インドの人混みをかき分けながら、あいつらから逃げ隠れた小さな部屋で、占い師が予言した運命の人を探しながらーそれぞれが迎える、午前零時。13人の豪華競演による、夜の底から始まった、誰も知らない物語たち。P.S.昨日の私へ今夜、人生は一瞬で変わってしまうと知りました。でも運命の夜は、まだ始まったばかり。13人の豪華競演による、真夜中の物語。
誰かが私の「過去」を覗いている!いや違う、「過去」が私を覗いているのかー。新築アパートで毎夜起こる怪現象、抱いた女の湿っぽい匂いの秘密、ドアにマーキングされる謎の文字、運転中の携帯電話から聞こえた何かが衝突する音…。過去の因縁が現実に繋がり、震え上がるような恐怖を体験させる超・恐怖小説。